手っ取り早い解決法「ジャツカルの日」 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

イギリスの作家、フレデリック・フォーサイス処女作の映画化

政治が自分達の思惑から外れていく場合に、それを自分達の

有利な方向へ引き戻そうとする時、手っ取り早く解決方法は

「暗殺」してしまえ、のとてつもなく卑劣な手段を使う、それも自

らの手を汚すことなく・・・。



jackel001


http://www.youtube.com/watch?v=h6xMnTPEzPo

七十三年公開作

コードネーム「ジャツカル」に、依頼が舞い込んでくる。

それはフランス大統領暗殺である。

当時アルジェリア独立紛争を鎮圧した勢力にとって、

時の大統領ドゴールの言動は許容できないもので

何度か暗殺計画を立て、その都度失敗に終わっていた。

そこでプロの殺し屋依頼と相成り、「ジャッカル」へと

ここらへんは「ゴルゴ13」と相通じるものだが、警戒を強

める当局は、急に大人しくなったテロ組織により警戒心を

もち、情報を入手していき・・・。

と同時に、ジャッカルの方も着々と準備していく。

そして人々の前に大統領が姿を現す瞬間を狙って・・・。

本もそうだが、映画も兎に角面白いサスペンスに溢れていた。

この暗殺計画は失敗に終わり、大統領は無事に何事もなかった

ように、民衆の歓迎に応えるでエンドなのだが、裏での暗躍と

それを阻止する警護側のやりとり・・・。

と、こと日本において狙撃による「暗殺」では、オウムが仕掛けた

とされる警察庁長官狙撃事件が起こっているが、これを読んだ

あるいは見た当時は、どこかあちらの世界は凄いで、他人事で

あった。

しかし利害が対峙した時、もっとも手っ取り早い方法・・・。

エゴイステックな脳みそは、短絡的思考へ陥るものなのかも・・。

にしてもジャッカルの職業は、さてどうだろう・・・。

ある一面、ヒーロー足りえる面がないでもない。

戦争をおこすでなく、最少の被害でとなれば、ただそれが社会正義

だとしたら、許される類いのもの?、といった感想も起こってくる。


                 といったところで、またのお越しを・・・。