音楽映画にはミュージカルもあれば、オペラもバレエなんてのも
そしてライブのドキュメンタリーとかも、この範疇に入るだろう。
そこに音楽のヒットを足場に映画を作るってな手法も現れてくる。
ここらへんには高価なレコード事情も手伝い、音楽にヒット曲を歌う
本人が出演してという、映画も音楽も一緒に楽しめる安上がりで、
庶民むきな手法が、高度成長真っ只中の敗戦国にはあっていた。
http://www.youtube.com/watch?v=seoCekqAsT0&feature=related
新東宝 昭和ニ十四年公開作「憧れのハワイ航路」
歌謡映画とジャンル別けされる最初の作品ではないかと思う・・・。
臭覚の鋭い大蔵貢、歌も聴けてお芝居も見れて、田舎の人にすれば
一挙両得な感覚になる。
情報機器がない時代の映画は、唯一の娯楽だし、それにテレビのない
時代だ。ラジオから流れる音楽と映像の融合は、画期的なものだったろう。
残念ながら映像は見つからず、岡晴男の歌っている姿のリンク。
http://www.youtube.com/watch?v=S8yJxDTl4NA&feature=related
新東宝 昭和ニ十四年公開作「銀座カンカン娘」
当れば、「それいけどんどん」な社風なのだろう、そそくさと音楽に合わせた
映画を作ってしまう。
http://www.youtube.com/watch?v=HDn3bQ4BU-o&feature=related
本家、東宝も負けてはいない。
「東京ラプソディ」
http://www.youtube.com/watch?v=HKtlEPic6Bw&feature=related
東宝「ハリキリ・ボーイ」昭和十二年公開作
というのが出てきて、戦前からこの種の映画があり、日本人の歌好きは古来
からであるのが分かる。にしても戦前は軍国主義で敵性の言葉はご法度であ
ったのではなかったか、これを見ていると何とも優雅に横文字を歌っているのだが
一部の「フラワー・ブレイン」には、こんな映画は存在しないで、戦前は冷酷無比な
日本人だったになるのだろう。
まぁ、そういう人達には、今現在のアメリカ・中国の「被害者だった人達をどう見てい
るか」を知るのは、いいことかもしれないので、リンクを張ることにした。
http://chiquita.blog17.fc2.com/blog-entry-2873.html#more
「ヘブン」という、中国を見詰めているサイトの中国人から見た「被害にあった人々の
評判」って、面白いことに中国でも被害者ズラしてるけど・・・。
http://www.enjoykorea.jp/tbbs/read.php?board_id=teconomy&page=4&nid=3236506
「エンジョイ・コリア」 アメリカ・ロサンジェルスの地方紙記事
遠慮・容赦のない罵詈雑言が溢れています。
と、横道にそれてしまったが、歌謡映画というものの伝統は以後も歌謡曲が主流の時は
受け継がれて、いろいろな映画が公開された。
それのどれもが青春もので、溌剌とした若者達ってな固定的観念が期待を裏切らない。
紹介したものなんて、公開時には勿論こちらも陰も形もないのだが、ある程度の年齢を
経ると昭和の、それも戦前戦後の時代でも、暗い世相とは裏腹に「希望・夢」を映画が
リードしていたのが分かる。
貧しくとも、当時の方が何にでも感激し、その思いを共有出来たのではないのだろうか
なんともレトロな映像を見ていると、一種の羨ましさも湧いてくる・・・。
といったところで、またのお越しを・・・。