この「さらば青春の光」は、七十九年のイギリス作品で、ロック・グループ「ザ・フー」
の「四重人格」を元にした、モッズというファションに代表される若者の苦悩と自立を
描いた作品だ。
原題と邦題の違いに、最初ださってなるが、見続けるうちに服装や環境は違うが、
悩むことに於いては、地域差もなくまた人間的差もないのに思い当たり、邦題も
考えれば、なかなか味のある題だ。
もっとも「さらば青春の光と影」としたかったのではないかと思うのだが、光と影は
これ以前に使われてしまっていて、で光で止めたのではないだろうか。
http://www.youtube.com/watch?v=nrlx6l0C4Ts
低予算の映画だが、イギリスの風光明媚な場所も映し出され、
若者の対立とか、苛立ち苦悩を良く描いている。
もっともこの主人公、今でいう「オタク」の雰囲気をかもし出して
いてもう一つ苦悩が空回りしている感じだ。
何よりベスパの改造を格好いいと見るかはたまた、何しろスクー
ターだものねぇ・・・。アメリカではないイギリスならではの島国根性
って、日本と同じだなこの点は・・。
http://www.youtube.com/watch?v=WaO7Dk7wMvs
「ラストシーン」風光明媚な観光地、白い海岸線を疾走するスクーター
の主人公、これはこの場所だからインパクトもある映像だ。
これがどこまでも続く田園を疾走だと、平和な画像で終わりだ。
で、スクーターが断崖絶壁から投げ出される。
何かからの決別を印象付けるシーンだ。
「イージー・ライダー」のラストのバイクのシーンとは違って、救いがある
みたいなシーンと見たが・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=WwqhhZnl8G4
でこの映画にも出ていたスティングの在籍するグループ「ポリス」
の邦題「見つめていたい」をリンクしておく。
なぜって、この歌、歌詞の内容、ストーカー見たいってとこで・・・。
「オタク」ぽい主人公、「何でもかんでも君の吐息に・・」って、とこ
この映画のこだわりと、ちらっと似通っているかな・・・。
この青年は、立派に成長したろうか・・・。
それともねじれた性格が歪んで、「いじめ」に快感を感じる陰鬱な
大人になってしまったなんて、救いがないけど・・・。
といったところで・・・、またのお越しを・・・。