アイ・ウォーク・ザ・ライン 無骨な男の愛情物語 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

二年前に亡くなったカントリー歌手、ジョニー・キャシュの伝記といっていい映画が

「ウォーク・ザ・ライン」だ。これは自身の最大のヒット曲名であり、自分の生き方に

対する想いが詰まった歌である。

黒人が「クロス・ロード」で人生の岐路を悟れば、白人はまっすぐに生きる道・・・。


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http://www.youtube.com/watch?v=MU5p2CP7Wyc&mode=related&search =
もっともこの映画は、恋愛物と捕らえたほうがいい。

カントリー・ミュージックでは、ジューン・カーターはすでに名の知れた歌手

であり、キャッシュはこの女性への一本道を歩む。

でカーターといえば、「カーター・ファミリー」であり、駆け出しのキャッシュに

とっては「雲の上の人達」ではなかったか・・・。

もっともこのジューン・カーター、アメリカの古い女性の「気高い精神」と「母

親的優しさ」を持ち合わせていたものだろう。

それだけにキャッシュは名が売れても、アタックに次ぐアタックと、一度結婚

をしている男とは思えない情熱を持って、迫っている。

http://www.youtube.com/watch?v=k7K4jH7NqUw&mode=related&search =

と、実際の映像から見る本人には、不遜な態度と威厳が感じられ、そんな

情熱には意外な一面を見た思いで、新鮮な気持ちになる。

このキャッシュと同時期に人気を博したのが、あの「エビス・プレスリー」で

こちらもやはり売れてちやほやされて、アル中になったり結婚は失敗だったり

売れっ子の人気者の「苦悩」は理解されない。

で精神的立ち直りに時間がかかり、忘れられた頃見事にカムバックし、「晩節を

飾った」、ここら辺、キャッシュも同じ道をたどっている。

違いといえば、やはりこのジューン・カーターという女性の存在であり、キャッシュ

は仕事も家庭も「幸福」を感じていただろう。

そして最愛の妻を亡くした四ヵ月後、自らも後を追うように亡くなっている。

最初「エルビス」の命日だからとも思ったが、キャッシュの「アイ・ウォーク・ザ・ライ

ン」って考えるまでもなく、誰にも当てはまる想いだ。

ビートルズは「長く曲がりくねった道」と歌うが、キャッシュは「一本道」で

どちらかといえば「一本道」を歩んでいきたいものだ。


                   ではこの辺で・・、またのお越しを・・・。