夏の少年の冒険叙事詩「スタンド・バイ・ミー」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

スティーブン・キングの原作の「ボディ」をロブ・ライナーが

映画化した作品は、少年のみずみずしい感性と成長への

不安をとてもよく映像化し、歌のノルタルジィーと相まって、

今でも根強い人気を誇り、舞台劇になったりもした、ひと夏

の少年達の冒険物語である。


by me001

http://www.youtube.com/watch?v=N3Ev8aGQAHo&mode=related&search =

ベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」もこういう使われ方をすると

恋愛が友情にはや代わりするが、この曲、こういった少年期の冒険

物語にぴったりだ。

それにしてもスティーブン・キングの回想録的小説は、やはり人と

少し違って「死体探し」の冒険ってのが、キングらしくなる。

そしてこの四人の少年達の、それぞれの境遇にはどこか一般と

離れた孤独や心労がついていて、「類は類を呼ぶ」的欠けたピース

を互いに補う役割をしている感じがする。

だけに「キャリー」に見られる不条理に対する怒りがなく、傷を舐めあい

励ましあう少年の過渡期の優しき心情が、スリクーンから零れて来る。

にしても少年期の冒険が、大人から見れば他愛ないものでも、当人達に

とって親を離れた自由と独り立ちに徐々に逞しさが追いついてくるのは、

見ていて微笑ましくなるし、道中の失敗もそれこそ微笑ましい・・・。

ひと夏のちょっとした冒険が、大人になった時、強烈に残像として甦る

のは、体験したからであって、頭の想像でない。

この映画を見ていると、「隠れ家」を製作したり、ちよっとした冒険をした

昔を思い出しとっぷりノスタルジィーに浸れる。

と同時に、日本映画でも少年期をみずみずしく活写した映画があった

のを、思いだす。

藤子不二夫の「少年時代」だ、そして井上陽水の歌も、「スタンド・バイ・

ミー」と同じく、音が流れるだけで懐かしい野山が脳裏に甦る。


SHIYONEN001


http://www.youtube.com/watch?v=aTaVDVBFUWA

こちら映像は残念ながら「井上陽水」のステージの模様

こちらの冒険といえば、隣町へ行くだけで大変な冒険だ

どこにでもあったよそ者への排除意識が少年達の対立

を生む。ここでのガキ大将と都会からの転校生の友情

には、ほろりとさせられる。

ちょうどリバー・フェニクッスと主人公の関係である。

今は心の交流も難しい世の中になったのかもしれないが

それでもこんな映画のようなことが、夏休みのあちこちで

起こってもらいたいとは思う。

「経験に勝る教育は無い」はずだから・・・。

http://www.youtube.com/watch?v=IbatmeCLMEE&mode=related&search =

九十九年に出たカバーの「スタンド・バイ・ミー」こちらの映像は

上記のものと少し違っている。ラップ調もいいかも・・・。


         ではではこの辺で・・、またのお越しを・・・。