サザンオールスターズの最新フルアルバム『THANK YOU SO MUCH』の感想を緩いスタンスでお読みになってください。
8曲目は「史上最恐のモンスター」です。比較的単調なメロディに韻を踏んだ歌詞をのせています。そこに環境問題やウクライナ問題へのメッセージを含ませています。しかし、それらは深刻なものでも必死なものでもありません。メロディにのって言葉が心地良く流れていきます。この曲は桑田佳祐の言葉の遊戯とも言える作詞力を楽しむものでしょう。
9曲目は「夢の宇宙旅行」です。デヴィッド・ボウイを意識したグラムロック調の楽曲です。ミュージックビデオも、あえてレトロな仕上がりにしています。両親が寝ている間に自由を求めて夢想する少年を描いたような歌詞です。それでも「慣れない操縦」「ブレないスピード」「やる気も燃料も超満タン」という歌詞に、宇宙ロケット=男性器という連想から思春期男子の自慰の隠喩であると邪推する私はゲスでしょうか。
10曲目は「歌えニッポンの空」です。ラテン調の明るい楽曲です。デビュー曲の「勝手にシンドバッド」も、桑田が監督した映画『稲村ジェーン』の挿入歌もラテン調なので、ラテン調はサザンの御家芸です。ラテン調では野沢“毛ガニ”秀行のパーカッションが活きます。7曲目の「風のタイムマシンにのって」が自動車でのドライブによる疾走感であるのに対し、本作は自転車でのサイクリングによるノンビリ感を漂わせ、それがミュージックビデオでも表現されています。
あと残り4曲の感想に続きます。
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