どうも。トランプ政権のせいでアメリカが没落しようとも、それはトランプ大統領を選んだアメリカ人の問題です。しかし、そのトランプ政権にコバンザメのように追従し、一蓮托生で心中するかどうかは私たち日本人の問題です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『無防備都市』です。
レジスタンスの指導者マンフレーディは資金調達のため、ナチス支配下にあるローマへやって来る。ゲシュタポに追われているマンフレーディは同志フランチェスコの家に匿ってもらい、神父ドン・ピエトロに連絡役を頼む。フランチェスコとピーナの結婚式の日、彼らはゲシュタポに襲われ、マンフレーディは逃げ延びるが……(映画.comより引用)。1945年製作のイタリア映画で、1950年日本公開作品。監督はロベルト・ロッセリーニで、出演はアルド・ファブリッツィ、アンナ・マニャーニ、マルセロ・パリエロ。
ロベルト・ロッセリーニ監督がナチス支配下のイタリアを描きます。若き日のフェデリコ・フェリーニが脚本に参加しています。
終戦直後の1945年に作られており、まだ戦時中の記憶が強く残っていたでしょう。それ故に本作のディテールは、かなり正確なはずです。それならば、ナチスの連中が醜悪で下劣な人間に描かれているのも現実そのままでしょう。
醜悪で下劣なナチスと彼らに隷従するイタリア人たちは人間です。ナチスに抗うレジスタンス指導者と彼を匿う神父たちも人間です。本作で描かれているのは神でも悪魔でもなく、人間の生きる姿です。
そして、その姿を見続けると後味の悪いバッドエンドが待っているのです(ナチスが戦後にどうなったかの歴史は、本作と同じロッセリーニ監督の『ドイツ零年』をご覧になってください)。
★★★☆☆(2025年1月20日(月)インターネット配信動画で鑑賞)
にほんブログ村 映画評論・レビューに参加しています(よろしければクリックを!)