どうも。有権者数1153万人の東京都知事選を消極的に報道し、党員数109万人の自民党総裁選を積極的に報道するのは、公職選挙法適用の有無が理由になるとは言っても、何か釈然としません。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『怪談バラバラ幽霊』です。
死亡した父親の遺産を継ぐために、小泉正子がアメリカから帰省した。だが、後妻の友子、腹違いの姉・澄江、その恋人・伸二郎らもまた遺産を狙っていた。正子は遺産の大部分を寄付しようとするが、それを知った友子たちに殺されてしまう……(allcinemaより引用)。1968年公開の成人映画。監督は小川欽也で、出演は秋川玲子、林美樹、椙山拳一郎、清水世津、二階堂浩、鶴岡八郎。
大蔵映画製作・配給の怪談ピンク映画です。大蔵映画とは新東宝の社長であった大蔵貢が退陣後に設立した会社で、主にピンク映画を製作し、自前の映画館に配給し続けることによって大衆の欲情発散に寄与してきました。
新東宝のエロ路線を継承したのか、大蔵映画は日本初の国産ピンク映画『肉体の市場』を作りました。それだけでなく、『東海道四谷怪談』という名作を生み出した怪談路線も継承し、それらの路線が合流して本作が生まれたのでしょう。
内容は人間関係のドロドロさ、特撮のチープさから、かつて日本テレビで放送していた「あなたの知らない世界」を思い出します。成人映画ゆえの乳首を見せる濡れ場シーンは「あなたの知らない世界」にありませんけど。
本作のラストには、遺産目当てにバラバラ殺人まで犯す強欲を戒める教訓的要素があります。しかし、欲情を発散させることを目的とするピンク映画として、それはどうなのでしょう。説教されたら萎えるような気がするのです。
★★☆☆☆(2024年7月30日(火)インターネット配信動画で鑑賞)
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