どうも。若者が新しいことを始めると否定したがるのは、年寄りになった証拠だと自戒する五十歳手前のおっさんなのです。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『黒い女豹M』です。
大都会に巣くう暴力団内部の抗争事件に暗躍する、女殺し屋・Mの活躍を描くアクション映画(映画.comより引用)。1974年公開作品。監督は蔵原惟二で、出演は池玲子、成田三樹夫、今井健二、森秋子、石橋雅史。
ロマンポルノ路線変更後の日活で作られた一般映画です。監督の蔵原惟二は寡作で、自身の監督作よりプロデューサーとして参加した『南極物語』の方が有名です。
日活から多くのスター俳優が去った後なので、東映から池玲子、成田三樹夫、今井健二、石橋雅史を借りています。女性一人が男性優位の組織(しかも右翼)に立ち向かうのは、梶芽衣子主演の「さそり」シリーズに似ています。また登場人物が空手を武器にして戦うのは、千葉真一主演の「殺人拳」シリーズに似ています。出演者だけでなく、ネタも東映から拝借(パクリ?)したようです。
日活出身の梶を主演にして東映がヒットさせたシリーズに、東映から借りた池を主演にして便乗した本作には、日活の落日が表れているのです。
★★☆☆☆(2024年5月12日(日)インターネット配信動画で鑑賞)
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