どうも。他の先進国よりもずっと安い賃金で働く従業員がいながら、賃上げしたら会社が潰れると言う経営者は無能であり、早急に会社経営から手を引くべきという冷徹な思考が必要です。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『学生ロマンス 若き日』です。
二人の男子大学生がある女性に好意を持つ。試験が終わり二人はスキーに出かけるが、偶然にもその女性もスキーに来ていた。二人は女性をめぐって対立するが、彼女が別の男性とお見合いすることを知り落胆する(松竹・映画データベースより引用)。1929年公開作品。監督は小津安二郎で、出演は結城一朗、斎藤達雄、松井潤子、飯田蝶子、坂本武、笠智衆。
小津安二郎監督初期の白黒サイレント映画で、フィルムが現存するものとしては最古の作品です。
小津作品の常連俳優となる斎藤達雄、飯田蝶子、坂本武、笠智衆が出演しています。笠に若い頃があったことに驚きます(生まれた時から老人である人間はいません)。
初期の小津作品なので、洋画への傾倒が見られます。男子学生の住む部屋の壁に、それらしきポスターが貼られています。
公開当時、既にスキーはオシャレなレジャーであったことが分かります。そして、それは戦後バブル期の『私をスキーに連れてって』まで続いたのです。
冒頭に「都の西北」とテロップが出るので、本作の男子学生たちは早稲田大学の学生です。早稲田大学は小津の母校であり、二人の男子学生が男同士の友情を重んじる点は、当時の同大学の校風が反映されたものなのでしょう。
★★☆☆☆(2024年3月29日(金)インターネット配信動画で鑑賞)
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