【映画評】別離(1939年製作版) | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。「3月20日(水)」を「3月20(水)」と書くのは何でしょう。「文末に『。』を付けるのは威圧的」というマルハラの件と言い、昭和生まれのおっさんには令和の文章ルールが分からんのです。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『別離』です。

 

妻子持ちのヴァイオリニストが娘の家庭教師をしているピアニストと恋に落ちる。1939年製作のアメリカ映画で、1952年日本公開作品。監督はグレゴリー・ラトフで、出演はレスリー・ハワード、イングリッド・バーグマン、エドナ・ベスト、ジョン・ハリディ、セシル・ケラウェイ。

 

スウェーデン出身のイングリッド・バーグマンのアメリカ進出第1作です。バーグマンがスウェーデンで出演した『間奏曲』のリメイク版です。もし人気の韓国人俳優を日本デビューさせる場合、彼(女)が出演した韓国映画をリメイクすることは珍しいでしょう。それほどバーグマンはプロデューサーに期待されていたのです。

 

そのプロデューサーであるデヴィッド・O・セルズニックは、本作と同時期に『風と共に去りぬも手掛けました。本作と併せて、良い仕事をした時期です。

 

家族から離れて恋するピアニスト(バーグマン)と演奏旅行するヴァイオリニスト(レスリー・ハワード)の行動は、今の日本であれば不倫認定されるでしょう。結局ピアニストと別れたヴァイオリニストが家族のもとに帰るという道徳的な結末に至っても、不倫は不倫です。

 

反道徳的な不倫がドラマティックな映画の題材になり得ています。不倫を全否定すれば、本作のような芸術も全否定され、社会から抹殺されることになります。このロジックが石田純一の「不倫は文化」発言の真意だったことを思い出させる本作なのです(因みに石田は「不倫は文化」と口にしたことがなく、マスコミによって捏造されたフレーズだけが世間に流布したのです)。

 

★★☆☆☆(2024年2月8日(木)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

 

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