どうも。カントリーからポップスに転向したテイラー・スウィフトに倣って、民謡からポップスに転向した朝倉さやを「和製テイラー・スウィフト」と称しても過言ではないような気がしないでもありません。
それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『アミューズメント・パーク』です。
ある老人が遊園地で一日を過ごそうとするが、いつしか悪夢のような状況に追い込まれていく様が描かれる(映画.comより引用)。1973年製作のアメリカ映画で、2021年日本公開作品。監督はジョージ・A・ロメロで、出演はリンカーン・マーゼル、ハリー・アルバッカー、フィリス・キャスターワイラー、ピート・チョーヴァン、マリオン・クック、マイケル・ゴーニック。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』などゾンビ映画の巨匠であるジョージ・A・ロメロが監督した教育映画です。映画.comから引用すれば、「年齢差別や高齢者虐待についての世間の認識を高めるためにルーテル教会がロメロに依頼して製作された作品だったが、老人の悲惨な状況が容赦なく描かれており、当時のアメリカ社会をストレートに描いた内容から依頼主がおののき、そのまま封印されて長らく未発表となっていた幻の一作」です。
遊園地という愉快で楽しい場所で、不快で痛々しい老人虐待が行われます。このギャップが観る者に対する衝撃を強くさせます。
老人にボッタクリ価格で入場チケットを発行したり、見世物小屋で老人をステージに上げて化け物扱いしたり、集団で老人を襲って金品を奪う老人狩りをしたりと、とにかく老人を酷い目に遭わせます。
これらは老いをネガティヴなものとするが故であり、その反面、若さはポジティヴなものとされています。若いカップルは占い館で自分たちの悲惨な老後を見せられ、恐怖のあまり逆上してしまうほどです。
ロメロ監督は70年代アメリカ社会の現実を率直に描きました。その率直さのあまり、長らく封印されてきたのです。しかし現代日本社会も同じ状況に達しています。何しろ「高齢者は集団自決した方がいい」と発言した経済学者の成田悠輔がマスコミで人気者になるのですから。
★★★☆☆(2024年1月7日(日)インターネット配信動画で鑑賞)
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