【映画評】マルクス一番乗り | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

どうも。豪雨と猛暑で農作物に深刻な被害が生じるので、食料自給率が低い日本はヤバいことになりそうです。

 

それはさておき、映画の感想文を書きます。今回は『マルクス一番乗り』です。

 

経営危機の診療所を救うため、競馬で持ち馬を勝たせて一発逆転を狙う。1938年日本公開作品。監督はサム・ウッドで、出演はグルーチョ・マルクス、チコ・マルクス、ハーポ・マルクス、アラン・ジョーンズ、モーリン・オサリヴァン、マーガレット・デュモント、ダグラス・ダンブリル。

 

マルクス兄弟のMGM専属出演第2作です。第1作『オペラは踊る』と同じサム・ウッド監督、アラン・ジョーンズとマーガレット・デュモント共演です。若いカップルを助けるため、三人組(グルーチョ、チコ、ハーポ)がドタバタと動き回るというストーリーの構造も同じです。同作のヒットを受けて、本作が作られたのは明らかです。

 

マルクス兄弟が売れ出したきっかけはトーキー(音声付き映画)です。トーキーによってグルーチョの喋りが活かされたからです。その一方、ハーポは全く台詞を言うことなく、表情と動きで笑わせるサイレント(無声映画)の笑いを見せます。本作のマルクス兄弟はトーキーとサイレントの橋渡し的役割を果たしています。

 

本作はコメディ映画というジャンルでありながら、大勢の出演者が歌い踊るミュージカルシーンがあり、競馬場を用いた大掛かりなアクションシーンまであります。このような贅沢に娯楽性を追求した映画を今の日本映画で作るのは無理でしょう。今ならばインド映画が最も向いていると思うのです。

 

★★★☆☆(2023年7月4日(火)インターネット配信動画で鑑賞)

 

 

にほんブログ村 映画評論・レビューに参加しています(よろしければクリックを!)