「志村うしろ、うしろ~!」に“後がない”志村けん平成と共に去りぬ!?
11月20日『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)を久しぶりに観たが、志村けん(68)の劣化ぶりには驚いた。顔に塗る下地の白い粉はシワでひび割れを起こしていて無残なものだった。まさに老人のソレだ。平成の終わりとともに、かつてのテレビの主人公が姿を消すことになりそうだ。志村の健康不安説を『女性自身』が報じたが、実際に深刻な状況をテレビで目の当たりにした。
「言うまでもなく、原因は酒の飲みすぎです。肝臓のあらゆる数値が危険水域に達しており、ついには肝硬変という診断も下ってしまった。さすがに本人もビビっているようで、現在、酒量をかなり減らしています」(番組関係者)
それだけではない。近年、『志村けんのバカ殿様』や『志村けんのだいじょうぶだぁ』など、自身の冠番組の視聴率も振るわず、「もういいかな…」といった弱気な発言も目立つようになっている。さらに、酒以上のエネルギー源とされる美女軍団“志村ファミリー”まで崩壊の危機だという。
「9月末で芸能界から引退した小林恵美(35)は、かつて志村の一番のお気に入りで、番組で息のあったコントを見せていました。その寵愛ぶりから“正妻”候補と呼ばれた時期もありましたが、'10年あたりから急に番組に呼ばれなくなった。その原因は、志村の口説きをガチで断ったことだとされています。その後、小林は芸能界からも干された状態で、今回の引退を機に、二人の確執が一部で報じられ、さすがの志村も精神的にダメージを受けたようです」(スポーツ紙記者)
“志村ファミリー”と呼ばれる芸能美女は、いしのようこや優香、近年では橋本マナミなど、錚々たる顔ぶれだったが、「飲み会に誘われるのが苦痛」だとか「仕事もプライベートも干渉されるセクハラ」だとの批判も陰で囁かれるようになっていた。
「最近の志村は、“準構成員”のカトパン(加藤綾子アナ)に最後の望みを託しているようです。財産をチラつかせて本気で口説きにかかっていますが、カトパンは回答を保留した状態です」(前出・記者)
最愛の母を3年前に亡くし、美女との酒だけが生きがいだった志村だが、もはや信じられるのは愛犬だけといったさびしい現実に向き合っているという。
「志村には、ドリフターズの先輩の加藤茶(75)のように、ヨレヨレになってまではやりたくないという美学がある。ここにきて、ついにレギュラー番組撤退の調整を始めたとも噂されています」(同)
ドリフターズ黄金時代「志村うしろ、うしろ~!」で一世を風靡してきたが、もはや志村の“後ろ”は断崖絶壁だ。
転載元:週刊実話
【ここから私の意見】
週刊実話が志村けんのことをボロカスに書いています。健康状態や女性関係というプライベートについて色々と噂を書かれても、それは志村康徳の部分であり、大して関心はありません。68歳で独身のおじさんですから、それは何かとあるでしょう。問題とするのは、転載記事で触れられていないコメディアン志村けんに対する評価です。
ご存知のとおり、志村の本業はコントです。もう40年以上もコントをやり続けています。そこまでやると、コントのパターンは固定化されており、志村やザ・ドリフターズのコントに対しては「マンネリ」という悪い評価が付き物です。
しかし、不思議なもので、パターンが固定化されている古典芸能、例えば歌舞伎、能、狂言、落語に対しては「マンネリ」という評価がありません。もしそのような評価をする者がいたら、単に野暮な馬鹿と見下されるでしょう。
思うに、志村のコントは古典芸能の域に達したと見るべきです。「変なおじさん」は十八番の演目であり、変なおじさんが登場したら「いよ、東村山屋!」と掛け声をかけたいほどです。研ナオコとの夫婦コントや柄本明との芸者コントは、名人同士の掛け合いです。話の大筋は決まっていても、細部でアドリブが入るので、実は毎回笑いどころが違います。そこに気付いて楽しむことができれば、粋な見巧者です。
「マンネリ」という単純な言葉で、何か批判したような気になる幼稚さから卒業しましょう。その幼稚さは伝統文化の継承という人間の知的な営みにとって最大の敵ですから。
志村のコントを、より深く理解するためには、毎週日曜日午後8時からBSフジで放送されている『ドリフ大爆笑』を観ればよいでしょう。1977年から放送されてきた同番組から歌のコーナーをカットした、コントだけの再放送です。
しかし、この『ドリフ大爆笑』を観れば、現在のバラエティ番組が安っぽく、つまらないものに見えてしまうという副作用があります。出演者の高い演技力やコント1本のためにセットを作る徹底さは、『LIFE!~人生に捧げるコント~』などNHKの番組でやっと見ることができ、民放のバラエティ番組で、そこまで手間をかけているものは滅多にありません。
志村も年に数回はNHKでコント番組をやります。それは志村が40年以上も貫き通してきたコントへの情熱に応えてくれるプロフェッショナルが、そこにいるからです。
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