優れた芸術を前に安っぽい政治は吹き飛べ! | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

羽生、金に「使命感あった」=冬季1000個目、観客と歓喜〔五輪・フィギュア〕

 
平昌時事】17日のフィギュアスケート男子で連覇を果たした羽生結弦(ANA)と2位の宇野昌磨(トヨタ自動車)が、平昌のメダルプラザで夜に行われた授与式に臨んだ。金メダルを首に下げた羽生は「ソチの時のがむしゃらさと違って、今回は取らなければいけない使命感があった」と苦しい戦いを振り返った。
 
表彰式で羽生の名が呼ばれ、満面の笑みで手を振る姿が大画面に映ると、観客からひときわ大きな歓声が上がった。羽生はやや硬い表情の宇野に手を振るように促し、表彰台へ。真ん中に勢いよく飛び乗ると、右手を突き上げて観客に応えた。冬季五輪通算1000個目の節目となった金メダルを受け取り、同じコーチから指導を受けるハビエル・フェルナンデス(スペイン)とも肩を組んで喜びを分かち合った。
 
表彰式後は右手で金メダルをさすりながら、「冷たくて重い。早くサポートしてくださった皆さん(の首)にかけたい」。昨年11月の右足首負傷を乗り越え、過去の自分に言いたいことを問われると「『苦しめ』と言いたい」と笑顔で言った。 
 
銀メダルの宇野は「思っていたよりも規模の大きい表彰式で驚いた」と言いながらも、落ち着いた様子。「演技は決していいものではなかったが、満足はしている。世界選手権が残っているので、頑張りたい」と早くも3月を見据えていた。
 
 
【ここから私の意見】
 
羽生結弦選手の言う「使命感」とは、決して「日本のため」「お国のため」ではなく、それとは異なる次元にある内面的かつ求道的なものでしょう。宇野昌磨選手が次の世界選手権を見据えているのは、更なる高みを目指すためであり、やはり同じ求道的精神がモチベーションになっているのでしょう。
 
今回の結果が出ると、SNS上では「日本スゴイ」「日本人スゴイ」と声を上げる連中が現われました。しかし、あくまで「羽生スゴイ」「宇野スゴイ」です。たまたま同じ日本人であるだけで彼らの偉業に便乗しようとする根性が卑しいです。そんなことをしたところで、現実のショボい自分がステップアップすることはないのに。
 
羽生選手が日の丸国旗を掲げたり、表彰式で国歌「君が代」を口ずさんだりすると、それに陶酔する者が現れたりもします。これも前述の便乗根性と同じです。日本の国旗や国歌が羽生選手に金メダルをもたらしたのではなく、あくまで羽生選手個人の才能と努力によるものです。羽生選手が放つ本物のカリスマ性は、国旗や国歌という“つくられた権威”より遥か上位にあります。“つくられた権威”は羽生選手からおこぼれを貰っているに過ぎません。
 
同じくおこぼれを貰おうと、羽生選手を政治利用しようとする輩が近づいてくるでしょう。政府は支持率アップのため、近年安売りされている国民栄誉賞を授けようと検討しているようです。将来的には人気目当てに政界入りさせようと画策している奴もいるはずです。しかし、まるでフィギュアスケートの実績を政治家になるための踏み台にするような扱いは非常に失礼で、勘違いも甚だしい愚行です。政治に従属する芸術は醜悪です。羽生選手が追求してきた芸術は政治より下位にあるものではなく、もし下位になれば、その輝きを急激に失います。だから、要らんことをするなよ、橋本聖子!
 
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