【映画評】ショウほど素敵な商売はない | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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20世紀前半に米ショウビジネス界のスターだったドナヒュー一家の苦悩や成長を、歌曲とダンスにのせて綴る年代記(映画.comより引用)。1955年日本公開作品。監督はウォルター・ラングで、出演はエセル・マーマン、ドナルド・オコナー、マリリン・モンロー、ダン・デイリー、ジョニー・レイ、ミッツィー・ゲイナー。
 
ミュージカル映画なので、マリリン・モンローの歌とダンスを楽しめます。『帰らざる河』の次に出演した作品で、頭と尻が軽い金髪女のイメージを脱却すべく、芯のある女性を演じています。
 
そのモンローが演じるヴィッキーと恋仲になるのが、ドナヒュー家の次男ティムであり、ドナルド・オコナーが演じています。オコナーは、ミュージカル映画の名作『雨に唄えば』において、ジーン・ケリーの相棒役を演じました。同作ではケリーが雨降る街で歌い踊るシーンが有名ですが、本作ではオコナーが公園で歌い踊るシーンがあります。明らかにケリーを意識したものでしょう。本作のオコナーも最後はズブ濡れになりますから。
 
本作は1930年代を舞台とする年代記で、ドナヒュー一家がビッグになるのに伴い、劇中のミュージカルも大掛かりになっていきます。また、世界恐慌(1929年)や第二次世界大戦(1939年~)が、ドナヒュー一家にもショービジネス界にも影を落とすことで、物語に歴史性を付与しています。
 
ドナヒュー一家のような芸事を家業とする家族の話は、日本に置き換えると何でしょう。歌舞伎の中村屋ドキュメントでしょうか。かなりイメージが異なりますね。
 
この特殊な仕事を家業とする家族の話は、仕事の種類を変えれば、たくさんのパターンを作ることができます。家業がイタリアンマフィアだと『ゴッドファーザー』になります(本作の長男スティーヴ(ジョニー・レイ)は神父になる穏やかな人柄ですが、『ゴッドファーザー』の長男ソニーは血気盛んな性格ゆえに命を落とします)。
 
仕事の種類が変わっても、物語の核となるのは家族です。家族の物語が作られ続けるのは、それが人類普遍のテーマだからですね(日本のテレビでも大家族物は人気がありますから)。
 
★★★★☆(2017年12月20日(水)DVD鑑賞)
 
色気は無いけど家族思いの長女ケイティ(ミッツィー・ゲイナー)に萌えます。
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