秋田県のテレビ事情 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

地元秋田のテレビ局、秋田朝日放送(AAB)が今年で開局25周年になります。25年前の秋田には、民放テレビ局が秋田放送(ABS)と秋田テレビ(AKT)の2局しかありませんでした。
 
ここで、ちょっと調べてみました。東北6県の民放テレビ局の系列についてです。日本テレビ(読売)とフジテレビ(産経)を青色に、TBS(毎日)とテレビ朝日(朝日)を赤色に色分けして、開局年の順に列挙してみました(開局年は西暦の下2桁です)。
 
青森県:青森放送(59)青森テレビ(69)青森朝日放送(91)
岩手県:IBC岩手放送(59)テレビ岩手(69)岩手めんこいテレビ(91)岩手朝日テレビ(96)
宮城県:東北放送(59)仙台放送(62)ミヤギテレビ(70)東日本放送(75)
秋田県:秋田放送(60)秋田テレビ(69)秋田朝日放送(92)
山形県:山形放送(60)山形テレビ(70)テレビユー山形(89)さくらんぼテレビ(96)
福島県:福島テレビ(63)福島中央テレビ(70)福島放送(81)テレビユー福島(83)※福島中央テレビは、テレビユー福島が開局するまでTBS系列で、開局後にフジテレビ系列に変わったという事情があります。
 
福島県の特殊事情を踏まえてみると、秋田県には長らく読売&産経の「保守派」の民放テレビ局しかない時代があったと言えます。勿論、地方局では契約によってキー局以外の番組を放送することが可能です。現に秋田朝日放送が開局するまで、『ドラえもん』や『ワールドプロレスリング』は秋田放送で放送されていました。しかし、ニュースや報道番組はキー局のものを放送するのが通常です。また、県境近くであれば、電波の関係で他県のテレビ番組を視聴することは可能です。しかし、ニュースや報道番組は自県のテレビ局のものを見るのが一般的です。
 
更に、秋田県には「秋田魁新報」という地元有力紙があり、秋田放送と秋田テレビに強い影響力を及ぼしています(何しろ株主ですから)。すなわち秋田県のマスコミは、情報や意見の画一性が他県より高い状態であったと考えることができます。まあ、毎日や朝日を「反日」や「売国奴」と非難する人たちにとっては、幸福で素晴らしい環境かもしれません。しかし、多様性のない社会では、自らの頭で考えて対象を比較検討する機会が失われます。読売&産経的な意見も毎日&朝日的な意見も自由に主張できるのが、健全な社会でしょう(中国や北朝鮮を見てみましょう)。
 
自らの頭で考えられない人間は、「長い物には巻かれろ」や「寄らば大樹の陰」という隷属的思考に陥ります。昨年の参院選選挙区結果では、東北6県で秋田県だけが自民党の石井浩郎議員を当選させました。このような現象が起こる背景にも、秋田県のテレビ局(マスコミ)事情があるのかもしれません(秋田朝日放送開局後に育った若い世代は県外へ出て、残ったのが秋田県選挙区の有権者ですからね)。
 
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