アンジーの『アンブロークン』だけじゃない! 日本一般未公開だったドイツ映画があります | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

アンジェリーナ・ジョリー監督の『アンブロークン』が、観てもいないバカな連中から「反日映画」のレッテルを貼られ、日本劇場公開が難航していることは以前書きました(「反日招く?旧日本軍描いたアンジー監督の米映画 」をお読みください)。ところが、同じような状況にあったドイツ映画があります。
 
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ジョン・ラーベ ~南京のシンドラー~』です。ドイツの視点から見た南京事件を描いた作品のようです。出演はウルリッヒ・トゥクール(『善き人のためのソナタ』)、ダニエル・ブリュール(『ラッシュ/プライドと友情』)、スティーヴ・ブシェミ(『アルマゲドン』)らで、日本人キャストとして、香川照之、杉本哲太、柄本明、ARATA(井浦新)も出演しています。豪華出演陣ですね。ドイツ映画賞で主演男優賞・作品賞・美術賞・衣装賞を、バイエルン映画賞で最優秀男優賞・最優秀作品賞を受賞しました。映画賞受賞は作品に箔が付きますね。
 
それならば、日本でも劇場公開されていいと思います。しかし、何と日本の配給会社は作品を観ることもせず、公開を拒否したと言われています。せめて一度でも観てから判断してほしいものです。
 
例のごとく、愛国バカが騒ぐのを危惧したのでしょう。「こんな反日映画を日本国民に観せたら、自虐史観に洗脳され、愛国心を失ってしまう。聡明な愛国者である自分は、この謀略に気づいた。だから、いかなる手段を用いてでも公開を阻止しなければならない!」と発奮し、電話やネットでの嫌がらせ、デモ抗議活動など劇場への営業妨害行為に走られたら、迷惑ですからね。
 
バカですか? 作品の善し悪しは観客が決めます、良ければ褒めて、悪ければボロクソに貶します。特にクソ映画だった場合、口コミやネットで拡散します。また、本作が歴史的事実に忠実かどうかについては、一般に公開されていなければ、広く国民も交えた議論に展開しません。議論の末、トンデモ映画だと判明すれば、自然と公の場から消えていきます。結局、愛国バカは自分だけが高みに立ちたい自己愛の塊で、自分以外の人間をバカにしているのです。だから、大勢のまともな意見によって、自分の立ち位置が揺らぐことに臆病なのです。
 
そんな状況にありながらも、本作は自主上映会という形で細々と上映されてきましたが、やっと公開されることになりました。映画としての善し悪し、歴史的に正しいかどうかを、自分の目で判断してはいかがでしょうか。
 
☆映画『ジョン・ラーベ ~南京の真実~』公式ウェブサイト http://johnrabe.jp/