2015年度介護報酬引き下げについて思う | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

2.27%引き下げへ=15年度介護報酬改定―政府

 
政府は9日、2015年度介護報酬改定について、2.27%引き下げる方向で最終調整に入った。11日に行われる麻生太郎財務相と塩崎恭久厚生労働相の閣僚折衝で正式決定する。引き下げは06年度以来9年ぶり。下げ幅は過去最大だった同年度の2.4%よりは小さくなる。
 
介護報酬は、特別養護老人ホーム(特養)やデイサービスなどの介護事業者が提供したサービスの対価として受け取る報酬。原則として3年に1度、水準を見直している。

高齢化により膨らむ介護費用を抑制するため、政府は15年度改定で報酬全体を減額する方針を決めていた。下げ幅をめぐっては、財務省が3%程度を主張する一方、厚労省は大幅な引き下げには反対していた(Yahoo!ニュースより)。
 
【ここから私の意見】
 
介護費用抑制のための介護報酬引き下げと言われても、社会保障充実のために消費税増税したのでは? 3%増税分は、どこへ消えたのですか?
 
政府の説明としては、介護職員の処遇は改善すると言っていますが、どうでしょうか。介護報酬を減らしたら、介護事業者の経営状況が厳しくなるのは必然です。その皺寄せは、介護職員の給料減額、介護施設のサービス低下、更には介護施設の閉鎖、介護職員の失業という事態まで招きかねません。
 
そもそも介護など福祉事業は利益を生み出しにくい事業です。利益をガンガン生み出せる事業ならば、公的補助なしでも、民間事業者が積極的に手を出しています(介護職員へのブラック待遇でもやれば、話は別ですが)。民間事業者が手を出さないけれども、国民生活に必要な事業だからこそ、政府は福祉に責任を持つべきでしょう。
 
私事ですが、高齢の祖母は週5回デイサービスに通っています。歩行器なしでは歩けない体なので、送迎に来る介護職員の手を煩わせています。今の季節だと雪道なので、送迎車に乗せるのも一苦労です。勿論デイサービス施設に行った後も、祖母や他の通所者の世話で一日中大変だと思われます。介護職員の皆さんには感謝しています
 
そんなに頑張っている介護職員の待遇を悪くしたり、最悪の場合、介護施設の閉鎖や介護職員の失業などという事態を招いたりするようであれば、政府を恨みます。最寄りの介護施設が遠くなったり、家族による在宅介護を強いられたりするのであれば、私たち家族も実害を被るのですから。財務省の官僚は、紙の上の数字を帳尻合わせするだけでなく、国民生活の実態に目を向けた財政運営をすべきです。それができないならば、高学歴でも無能の人です。