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山窩とはいわば日本におけるジプシーで、漁や竹細工をしながら日本全国を漂泊する人たちのことで、戦後くらいまでは結構いたらしい。ナウシカの「森の人」みたいな感じです。今はほとんど一般人と同化してしまったけれど、中には平成までそのような暮らしをしていた人もいるそうです。
到底及ばずながら、自分も1カ月くらいなら漂泊した経験があり(バイクに乗っていたし一人だったし、特殊技能で身をひさいでいたわけでもないですが)、定住しないことの快楽のようなものを知っているので、漂泊することと生きることが等しい人の存在、にはものすごく浪漫を感じるわけです。
独特の宗教観や道徳や掟があり、また非常に身体能力も高かったりして、人類はいろんな可能性を秘めているのだなあと、家建ててサラリーで飯食って酒飲んで、というのが最適化とは限らないのだなあと、実感するわけです。
裾野の山窩 (三角寛サンカ選集)/三角 寛
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三角寛さんというのは日本における山窩研究の第一人者で、これを題材にした大衆小説で一世を風靡したそうである。しかし最近になって捏造も多かったということが判明し、若干注意が必要です。
しかも三角氏の経歴にも詐称が発覚!しかし「裾野の山窩」にはさらにびびった!主人公をはじめ沢山の山窩が出てくるのですが、全然話の内容と裾野の山窩関係無い!ただの時代物アクションじゃないか。大変残念な一冊。