シアターまあ vol.3
『何かの美味しいキッサ店』を観にいきました![]()
場所は中野ザ・ポケット
本日、千穐楽です![]()
上演時間 : 1時間50分 (途中休憩なし)
Warning!!
今日が千穐楽なのでネタバレします![]()
【ストーリー】
(写真はシアターまあの主催者、妹尾氏のブログから転写させていただきました
許可は妹尾氏から得ています)
◆第一場
舞台はキッサ憩(いこい)。
いつもと変わらない朝を向かえマスターの尾上春太郎が準備をしていると電器屋の松山高道が入ってくる。
春太郎の妻の真理子と妹のさくらも起きてくる。
近所の麻雀屋の娘・秋吉みゆきが客のためにコーヒーを注文しにやって来る。
コーヒーセットを受け取り店から出ようととすると入れ替わりに真理子の甥の荒木健二が入ってくる。
いつもと変わらない会話が進むと健二がトイレに入る。
するとスーパー竹下の社長・竹下昭夫があわてた様子で店に入ってくる。
ほうれん草の発注数を間違え経理をしている新人の川原奈々から逃げているのだ。
そこへ奈々が社長を追ってやってきた。
新人の奈々から説教を受ける社長の竹下。
声を大きくして社長を怒鳴っていると健二がトイレから出て来る。
すると奈々がトーンダウンする。
奈々は健二に惚れているのだ。
結局、健二の説得で奈々は社長を許してしまうのだった。
◆第二場
別の日の午後、いつもの光景のキッサ憩。
松山はスポーツ新聞で競馬の予想をし、春太郎は暇そうにしていると竹下と健二が入ってくる。
昨日のほうれん草騒ぎが会話の中心だ。
すると竹下が健二に奈々とどこまで言っているのか聞く。
これはみんな興味津々。
だが健二は奈々のことを妹のようにしか思っていないらしい。
すると突然、健二が春太郎にまだ”立つ”のか聞く。
戸惑う春太郎だが皆は興味津々。
まるで中学生のような会話。
そして、真理子とは、どうなのか聞く中学生風のおっさんたち。
真面目に答えようとする春太郎だが松山の余計な一言で目が覚める。
松山を攻める健二と竹下。
そこへみゆきが入ってくるが男たちの顔を見てイヤな予感がしたのかそのまま出て行くのであった。
別の日の夕方のキッサ憩。
真理子はコップを磨き、さくらはお菓子を食べながらファッション雑誌を見ている。
すると奈々が入ってきて席に座りコーヒーを頼む。
真理子が入れるコーヒーは春太郎が入れるそれより味が落ちるがいいか聞く。
コーヒーは入れる人によって味が変わるし、その人のそのときの気持ちも味に反映されるものらしいのだ。
どうも元気のない様子。
健二のことで悩んでいるようだ。
健二は大学8年生なのであと1年で卒業しないと大学を追い出される。
そうなると大卒の奈々より学歴が下になってしまい、それによって健二が奈々に遠慮をしてしまうのではないかと悩んでいるのだ。
奈々の希望は健二を奈々の魅力でメロメロにし、それを餌に勉強を頑張らせて大学を卒業してもらいたいと思っている。
色気がもっと欲しいと真理子とさくらを見つめる奈々。
だが、ここには相談できる人がいないと嘆き、反感を買う。
そこへ、みゆきが入ってくる。
みゆきには男を虜にする”色っぽい目線”という特技がある。
それを奈々に教えて欲しいとさくらに頼まれ教えることにする。
男に対して90度の角度から流し目で相手を見る方法を教える。
そのときのお前を食ってやる~と思いながらやるといいと教えるとみんなちょっと引く。
その光景を携帯のムービーに納め勉強するというさくら。
その横でしっかりメモをとる真理子。
◆第四場
別の日の日曜日の午前のキッサ憩。
スポーツ新聞を目の前にし、赤ペン片手に睨んでいるみゆきとさくら。
松山がカウンターの奥から出て来る。
お店の冷蔵庫が壊れてしまい修理をしていたのだ。
すると、みゆきが松山に競馬の予想が全然ダメなことを伝える。
頭にくる松山。
みゆきは今日のスポーツ新聞をさくらに持たせ昨日のスポーツ新聞で予想をしてみせるという。
そして、予想したレースがことごとく当たっていく。
松山はみゆきに競馬予想の指南をしてもらう。
すると健二が頭を抱えながら店に入ってくる。
理由を聞くと奈々とすれ違い声をかけると”例”の色っぽい目線攻撃を受けたが反応のない健二に奈々が突然頭に噛み付いてきたらしい。
何か奈々にしたんだろうというみんなに心当たりがないという健二。
だが心当たりのあるみゆきとさくらは伏せ目がちになる。
すると真理子が奥から出てきて健二に何事があったのか聞くとハッとしてそのまま奥の席に引っ込む。
それを見た春太郎は真理子が何か知っていると察する。
竹下が店に入ってくる。
奈々がお店で泣いていて仕事が進まないと嘆く。
それを聞き、真理子とみゆきとさくらは奈々の様子を見に行くと出て行った。
その時、ラジオで競馬放送を聞いていた松山が当たった~と喜ぶ。
奈々は、こいつをかじればいいのに思う春太郎だった。
奈々に会い慰めるみんな。
どうしようか相談していると真理子がとったメモがカウンターに置きっぱなしなのを思い出す。
すると真理子の携帯に電話がかかってくる。
春太郎が真理子のメモを発見したのだった。
キッサ憩で女性たちを待つ春太郎と竹下。
重い足取りで入ってくる女性たち。
奈々を気遣いながらお店に帰る竹下と奈々。
さくらとみゆきももういいからといって開放する。
ひとり残された真理子。
春太郎が聞きたかったのはひとつだけ。
真理子が例の色っぽい目線を誰に使う気だったのか?
春太郎に使うつもりだったというとやって見せろという。
モジモジして困っている真理子。
だがちょっとだけでいいからという春太郎にやってみせる真理子。
ちょっと満足気な春太郎を見て逆に引く真理子だった。
◆第五場
夜のキッサ憩。
店内には真理子、さくら、奈々が黙って座っている。
するとみゆきがトイレから出てきて手に持っている妊娠検査薬を見て安心する。
気をつけなきゃいけないという奈々。
奈々は経験が豊富らしい。
その奈々は真理子に一度も子供が出来なかったのか聞く。
ビックリするさくらたちに真理子は気にしていないと奈々に出来なかったという。
子供は夫婦の鎹(かすがい)になるというが春太郎と真理子にはそれがなかった分、離れまいとする努力が多かった。
ラブラブだと羨ましがる奈々。
閉店の時間になり、みなを帰らせお店を閉める真理子。
◆第六場
次の日のキッサ憩。
真理子が家出をしたのだ。
誰かを見送りお店に入ってくるさくらは携帯でみゆきに電話をする。
みゆきに連れられ店に入ってくる真理子。
昨夜はみゆきのお店に泊まったのだ。
奈々もお店に入ってくる。
家出の原因は子供のことで昨夜、春太郎と何かあったらしい。
きっかけを作ってしまったと謝るみゆき。
だが、それは関係がなく何年も思っていたことだという。
(ここからは15分ずれた空間が同居している形です、さくらだけは両方の空間にいる状態です)
そこへ男たち4人がお店に戻ってくる。
さくらに真理子の家出の理由を知っているのか聞く。
夕べ春太郎と真理子が言い争いをしたことを伝える。
真理子が春太郎に子供が欲しかったんじゃないかと聞くとそんなことはないと答えたそうだ。
だが春太郎の高校生くらいの子を見る目が違うことに気付いたので自分にもこのくらいの子がいてもおかしくないと思ってるんじゃないか春太郎に聞いたらしい。
春太郎は怒る前に驚いていた。
子供が欲しかったって正直に言えば離婚してあげたのに言う真理子に春太郎は怒った。
すると真理子は春太郎にコーヒーが飲みたいと頼んだ。
春太郎の入れたコーヒーを飲んだ真理子はそのまま家を飛び出した。
いつもと違う味だった。
春太郎も入れていて途中で気付いていた。
春太郎の本当の気持ちに気付き家を飛び出したのだ。
なんで腹を割って話せないのか兄を責めるさくら。
二十年も夫婦やってると話しにくくなるものだという春太郎と真理子。
このままでいいのか聞くさくらに良いわけないという春太郎。
これから真理子をお店に呼ぶから本音を正直に話すよういうさくら。
居場所を知っていたのかと驚く春太郎。
するとお店の外をうろつく真理子。
それを見てたまらず駆け寄る春太郎。
それを心配そうに見るさくら。
真理子と春太郎がお店に入ってくる。
逃げそびれたさくらはカウンターの下に隠れる。
真理子をカウンター席に座らせ春太郎はコーヒーを入れる。
真理子は、そのコーヒーの味を目を閉じて確かめる。
そして一言。
「美味しい・・・」
真理子に歩み寄る春太郎。
見詰め合うふたり。
春太郎の胸に頬を寄せる真理子。
抱きしめようとするとカウンターの下にいるさくらに気付く。
手で追っ払うと手で謝って消えるさくら。
そして、抱き合うふたり。
◆第七場
ゆっくりと朝を迎えるキッサ憩。
春太郎が準備をしていると松山が入ってくる。
松山が春太郎に封筒を差し出す。
ツケを払いに来たのだ。
強盗でもしたのか聞くと競馬で儲かったらしい。
奥から真理子が出てきて感心する。
さくらとみゆきも入ってくる。
竹下も入ってきて最近奈々が仕事に身が入っていないと嘆く。
そこに健二が奈々を追いかけるようにしてお店に入ってくる。
健二が奈々に夢中になっているのだ。
どうやら例の色っぽい目線攻撃が成功したらしい。
そして、それぞれがいつもの生活に戻っていくのだった。
終わり
【キャスト】 (以下敬称略)
河本千明 : 尾上さくら(26)
キッサ憩のマスター春太郎の妹。商店街のブティックに勤めている。
上杉美浩 : 秋吉みゆき(26)
さくらの幼なじみ。近所の麻雀秋吉の娘。競馬などの博才天下一品。色っぽい目線の持ち主。
出口哲也 : 荒木健二(26)
大学8年生。関西出身。真理子の甥。いい加減に大学に通っていたので8年生になってしまっている。
四宮由佳 : 川原奈々(23)
健二の大学の後輩。健二にあこがれているが、相手にされていないのが悔しい。スーパー竹下で経理の仕事をしている。
中村哲人 : 松山高道(33)
松山電器の若旦那。しょっちゅうキッサ憩で時間をつぶしている。週末にはいつも競馬をやっているが全く当たらない。
小磯勝弥 : 竹下昭夫(43)
弱小スーパー竹下の社長。春太郎とは小学校の先輩後輩。新入社員の奈々に頭が上がらない。
丸山優子 : 尾上真理子(43)
キッサ憩のマスター・春太郎の妻。気っ風のいい性格。荒木健二の叔母。
佐藤伸之 : 尾上春太郎(44)
キッサ憩のマスター。コーヒーの入れ方だけは天下一品。店が繁盛しなくてもあまり気にしていない。
【感想】
この舞台を観て夫婦っていいな~って思いました
第六場の春太郎と真理子が無言のままコーヒーだけで
理解し合えるシーンがあるんですがとっても素敵でした![]()
その場面にいたさくらの行動も可愛かったです![]()
それと、このキッサ憩に客として入ってみたいなって思いました![]()
尾上さくらを演じたのが河本千明さん
シアターまあ第1回公演から出演しています
最初にお話しさせていただいたのがこの第1回公演のときでした![]()
千明さんにも色っぽい目線やってもらいたかったです![]()
秋吉みゆきを演じたのが上杉美浩さん
シアターまあ第2回公演に続いての出演です
前回は男性から女性になる性同一性障害の役でしたが
今回は色っぽさ全開の役でドキドキしました![]()
あの目線に見てもらいたかったです![]()
荒木健二を演じたのが出口哲也さん
シアターまあ初参加です
役の名前のほうが僕と同じだったので『けんじ
』と
呼ばれるたびに僕がドキッとしちゃいました![]()
川原奈々を演じたのが四宮由佳さん
シアターまあ初参加です
今回初めて拝見しましたが第一印象は
お人形さんみたいだなって思いました![]()
でも色っぽい目線を教わるときの柳腰が
へっぴり腰になっていたのが笑えました![]()
松山高道を演じたのが中村哲人さん
シアターまあ初参加です
今回初めて拝見しましたが見た目と違って
若いということが判って驚きました![]()
竹下昭夫を演じたのが小磯勝弥さん
シアターまあ第1回公演から出演しています
毎回女性にいじめられる役なのは今回も変わらずでした
でも結構良い味出してて、僕は良いと思いました![]()
尾上真理子を演じたのが丸山優子さん
シアターまあ第2回公演に続いての出演です
最初はおばちゃんキャラが先に立ってましたが
春太郎と仲直りするシーンはとっても可愛らしかったです![]()
そしてラスト
尾上春太郎を演じたのが佐藤伸之さん
シアターまあ初参加です
優しい感じが役にあっててとても良かったと思います![]()
でもコーヒーが苦手だったとは・・・![]()
今回が第3回となるシアターまあですが
写真でも判るように毎回舞台の風景がリアルでいいんです![]()
前回の『ホントウの間柄』のときもそうだったんですが
外の景色のライティングがよりリアルなんです
朝の景色、昼の景色、夕方の景色と時間ごとにライティングを変えていて
今は朝なんだなって思わせてくれます![]()
終演後、席を立つと『小林幸子特別公演』の名古屋公演帰りの南波有沙さん、村上尚子さん、山口麻衣加さん、平林靖子さんがいて早速、名古屋公演お疲れさまでした~って挨拶しました![]()
そして、出演者の丸山優子さん、河本千明さん、上杉美浩さんに挨拶しました
千明さんには座っている場所が分かったと言ってもらえて嬉しかったです![]()
ロビーに出るとシアターまあの主催者の妹尾匡夫さんに写真の使用をお願いをして許可を得ました![]()
妹尾さんの後ろに久下恵美さんがいたので『ONE LOVE』観ました~って挨拶して
いろいろお話しさせていただきました
そして、最後にSETuP会員向けの嬉しいお知らせが聞けたので嬉しかったです
SETuP会員にはそのうちのお知らせが届くそうです
僕もまだ詳細は聞いてないので楽しみです![]()
やっぱ、SETの女性劇団員さんがいっぱいいると嬉しいです![]()
だって人間のオスだもの![]()
この公演は今日が千穐楽です
見逃したかたは・・・
きっと前回みたいに違う形で観ることが出来るかな![]()
確証はないけど![]()
終わり![]()






