医師国家試験 問題 演習・解説 救急 | 天上界 Great Materia University 総合医学部 総合医学科学科 医師養成コース(※歯科医師も併合)

まず、この問題で、何をするかですよね。

グラスローコーマスケールというのを看護師も習うと思いますが、

まず、気道確保をして下さい。呼吸が先です。「呼吸をしていない」と問題文に書いてあるのですから。

一番な大事なことだと思って。ないとすぐ死にますから。

 

浸透圧ギャップ(Osmolal Gap)とanion gapを求めてくれと問題の3つめにありましたが、

確かに診断に大事ですが、ここはまず気道確保を教えたいですね。

 

浸透圧ギャップ(Osmolal Gap)はとanion gapは、代謝性アシドーシスの診断や治療に関連する基本的な概念なので、世界の医学部で説明されることがありますし、基本的な内容になっているので、書いておきます。

 

浸透圧ギャップ(Osmolal Gap)は、血液中の実測浸透圧と計算された浸透圧との差を示す指標です。一般的には、次の式で計算されます。

浸透圧ギャップ(Osmolal Gap)=MeasuredOsmolality-CalculatedOsmolality

ここで浸透圧ギャップ(Osmolal Gap)はミリオスモール/リットル(mOsm/L)で表されます。

CalculatedOsmolality=2×Na+Glucose/18+BUN/2.8

(正常275~290mOsm/L)

この式では、各成分(ナトリウム、グルコース、尿素窒素(BUN))の濃度を用いて計算された浸透圧を求め、実測浸透圧から引くことで浸透圧ギャップを得ます。異常な浸透圧ギャップが示唆するのは、血液中に計算されていない物質が存在している可能性があるということです。

ただし、これはあくまで一般的な計算方法の一例であり、臨床状況によっては異なる計算法が用いられることがあります。

 

ここまでの話で分からない人は、医学生ではないので、丁寧に習っていきましょう。

 

まず、浸透圧の話からします。

 

  • 血漿中の主な浸透圧物質(分子数の多いもの)は電解質でNa(140mEq/l)、K(5mEq/l)、Cl(100mEq/l)などの電解質であるが、陽イオンはほとんどがNaでそれに見合う陰イオンがあると考えられる。2×Naが電解質による浸透圧を近似
  • 次に多いブドウ糖分子は分子量が180なのでmg/dlをmmol/lに換算するとブドウ糖濃度(mg/dl)/18が浸透圧。
  • さらにBUNも同様に計算するとBUN(mg/dl)/2.8が浸透圧になる。

以上より血漿浸透圧の推測式は

 

血漿浸透圧=2×Na+血糖値/18+BUN/2.8

「測定された浸透圧」と「計算した浸透圧」が違う場合

しかし、

実測の血漿浸透圧はNa、血糖、BUN以外の浸透圧物質が含まれるときに上昇することがある。これが浸透圧ギャップです。

 

つまり、

「浸透圧ギャップ」とは、測定されたものと計算したものの差。これは意味がある指標です。

ただ、多くの施設では浸透圧を「計算した浸透圧」は自分で計算しなければなりません。

よって臨床ではそんなに使う知識ではありません。国試用です。

 

浸透圧ギャップとは

測定された浸透圧>計算した浸透圧 
となること。

 

これには、2つ原因があります。

①他の溶解物がある場合

計算に使う電解質が足りない、ということ。

・アシドーシスでもある時
 ⇛エチレングリコール、メタノール、腎不全、ケトン、乳酸、ホルムアルデヒド、パラルデヒド

・アシドーシスでない時
 ⇛エタノール消化物、ジエチルエーテル消化物

②偽性低Na血症

浸透圧は変わらないが、Naの検査値が低く出るため、計算値が低くなる、ということ。

・高蛋白血症、高脂質血症でみられます
 …血漿中の水分は約93%であり、7%は蛋白と脂肪で占められる
  =Na140mEq/Lは、実際血中だと140÷0.93=151mEq/L、ということ

蛋白・脂肪が極端に多いと、血漿中水分量が減る
  =上記の例で水分80%となった場合、151×0.8=128 となりえる

⇒Naの検査上データが低くなる、ということ。

 

 

次に、アニオンギャップとは

ヒトの身体は、基本的に個体全体として見ると電気的に中性である。即ち、陽イオンの価数だけ陰イオンが存在する。陽イオンは主にナトリウムイオンであり陰イオンはクロールイオン、重炭酸イオン、有機酸である。よってアニオンギャップを以下のように定義すると大雑把に有機酸がどれ位あるのかを把握することができる。

アニオンギャップ=ナトリウムイオン-(クロールイオン+重炭酸イオン)

 

anion gapの計算式は以下の通りです。

Anion Gap(AG) = Na⁺ - (Cl⁻ + HCO₃⁻) 

正常値は12±2 mEq/Lで、 代謝性アシドーシス原因を鑑別する指標。

 

これらの数値が高い場合、メタボリックアシドーシス(Metabolic acidosis=代謝性アシドーシス)を疑う必要があります。

浸透圧とanion gapが共に高い場合、糖尿病ケトアシドーシスやエチレングリコール中毒などが考えられます。

浸透圧ギャップとアニオンギャップ(anion gap)が共に高い場合、糖尿病ケトアシドーシスやエチレングリコール中毒などの特定の病態を考えることがあります。これらの状態では、血液中に正常ではない物質が存在し、それが浸透圧ギャップやアニオンギャップの増加につながります。

糖尿病ケトアシドーシスでは、ケトン体の蓄積が浸透圧ギャップを増加させ、同時にアニオンギャップも高くなることがあります。エチレングリコール中毒の場合は、代謝産物の増加が両方のギャップを引き起こす可能性があります。

 

もう少しわかりやすく書きましょう。

アニオンギャップとは、基本的に代謝性アシドーシスの時に計算する項目です。代謝性アシドーシスは以下のような病態で発生する。

体内で重炭酸イオンが低下する場合は代償的にクロールイオンが上昇しアニオンギャップは不変となる代謝性アシドーシスとなる。
体内で無機酸やケト酸の上昇、これは産出の増加または排出の低下による、があればアニオンギャップは上昇する代謝性アシドーシスとなる。

アニオンギャップが増加する代謝性アシドーシス

  • 腎不全
  • 糖尿病性ケトアシドーシス
  • 乳酸アシドーシス

以上が非常に有名である。救急の現場ではKUSSMAL及び、MUDPILESと覚えられる。これは糖尿病性ケトアシドーシス、尿毒症、サリチル酸中毒、敗血症、メタノール、アルコール中毒、アスピリン中毒、乳酸アシドーシスである。

 

 

 

この問題から浸透圧ギャップとアニオンギャップのポイントをまとめると、

浸透圧ギャップは、血液中に存在する溶質の計算された浸透圧と実際の測定された浸透圧の差を示す指標です。一般的な計算方法としては、以下の式が使用されます。

浸透圧ギャップ=実測浸透圧−計算された浸透圧浸透圧ギャップ=実測浸透圧−計算された浸透圧

計算された浸透圧は、ナトリウム(Na)、グルコース(Glucose)、尿素窒素(BUN)の成分を用いて計算されます。具体的な計算方法は様々ですが、代表的なものとして、上記の式で示されるようなものがあります。

浸透圧ギャップの異常な増加は、計算に含まれていない物質が血液中に存在することを示唆します。例えば、エトノール(アルコール)、メタノール、エチレングリコールなどが挙げられます。これらの物質が中毒や摂取などにより血液中に増加すると、浸透圧ギャップが上昇します。

 

エチレングリコール中毒と糖尿病ケトアシドーシスは、浸透圧ギャップとアニオンギャップ(anion gap)が共に高いと覚えていたら解ける問題ですね。

 

この浸透圧ギャップの計算式には、ナトリウム、グルコース、BUN(尿素窒素)、エタノールの濃度が含まれています。これらの成分により血液の浸透圧が計算され、実測された浸透圧との差が浸透圧ギャップとなります。

具体的な計算手順は以下の通りです:

  1. ナトリウム(Na)の濃度(ミリモル/リットル)を2倍にし、計算に加える。
  2. グルコース(Glucose)の濃度(ミリモル/リットル)を18で割り、計算に加える。
  3. BUN(Blood Urea Nitrogen、尿素窒素)の濃度(ミリモル/リットル)を2.8で割り、計算に加える。

これにより計算された浸透圧が、実測された浸透圧から引かれ、その差が浸透圧ギャップとなります。

 

別に難しくないですけど。こんなこと。

こんなの何もたいしたことなくて、病気なので、当たり前の検査をやっているだけです。

 

医師にとっては臨床診断で求められているレベルだと教えている過去問です。

 

こういうのを見たら輸液で逃げる人もいると思いますけどね。

 

医師によって求められているのは何かというレベルは、国によっても機関によっても人に違いますから、ここでは気道確保をお忘れなく。

 

違う医師(医学者)が書いた解説はこちらになります。

 

 

 

では、次の問題の演習です。

 

これは、ノルアドレナリンというのは、理解と記憶をしておいてほしいのですよ。

 

 

ガイドラインになっているので、困ったときは、ノルアドレナリンを使ってくれと書いてあります。

 

 

意味を考えてほしいのですが、問題文に

敗血症性「ショック」と書いてあるので

ショックなら、血圧が低下しているのでα作動薬を使ってくれという意味なのですよ。

 

これは歯科医師も出るかもしれませんよ。

 

 

これはハチに刺されて血圧が低下した症例です。

これも同じようにしてください。

答えはbです。

 

この順番になっています。

バイタル、ABC

アドレナリン・輸液・気道確保、酸素投与

重要なものばかりです。

 

アナフィラキシーショックは、Ⅰ型アレルギー反応で、IgEを介した急性アレルギー反応です。

これも当たり前のことですが、常識ゆえに知っておかないといけません。

 

正答率99.2パーセントの問題でした。

 

これも同じ問題です。

何で、脈がはやくなるかというと、酸素を供給したいからです。生きていくためには同じ分の酸素が必要だからです。運搬したいのですよ。

 

 

QBは何も書いてくれません。そうだと本に書いてある結論をのせるだけですが、

なぜかというと臨床のドクターは説明ができないのです。専門医は臨床医だから、生理とか生化の説明ができないので、なぜそうなるかという説明で間違えたら恥ずかしいから、書いてないのですよ。だからQBは丸暗記の人ばかりですが、

ここは鉄人で説明しているので、鉄人で教えます。

 

 

ここにアナフィラキシーと書いてありますよね。脈がはやくなると書いてありますね。心拍数上昇です。

 

この鉄人というのは、医科医師に受からせようとして書いた本なのですよ。10年前に絶版にした禁書です。

 

私の講義で

歯科医師になれた人は、川崎医大に学位編入で入って、医師になってください。

どうせ歯科医なんて親が金持ちなのですから(3億円くらいは皆持ってますから)、もう一回私立の医学部に入るといいですし、

川崎医大なら一番簡単ですし、医科医師になれるので、医科医師になって、私にコメントをしにきてください。

うれしいのでお祝いをします。

 

ショックには、いろんなショックがあります。

 

一般人が使うショックの用語とは違っていて、私が森口博子さんにふられたら、ショックを受けるとか、そういうショックではなくて、医学上、生理学でいうショックは、

血圧が低下することで瀕死の状態になる急性の症候群のことです。

血圧が低くなると酸素がいきわたらなくなり、意識がなくなってしまいますし、全身にも栄養がいきわたらなくなります。

循環血液量減少性ショックは、たとえば、ナイフで刺されたり、事故にあったときに起きるものです。

これは、実は、さっきの表の通りの処置ですが、書いているドクターが阿呆だから、すぐに選べないのですよ。

ショックのときは輸液です。

血圧が下がっている状態で起きる色々なトラブルを防止するためです。

栄養状態も改善するということもありますが、心臓に流れ込む血流量が安定すると拍出量が戻るので、トラブルの改善になることが期待されます。

 

大学のレポートで小論文を書くと、こういう一例があります。

「ショックの際に輸液が行われるのは、血圧が下がっている状態で発生する色々なトラブルを防ぐためです。輸液は、体液の喪失や低循環血漿量に対処するために使用されます。これにより、血管内の浸透圧が維持され、心臓に効果的に血液が戻り、拍出量が増加します。

輸液はまた、患者の栄養状態を改善する一因となりますが、その主な目的は循環動態の安定化です。循環血漿量の増加により、臓器への適切な灌流が確保され、組織への酸素および栄養の供給が改善されます。これにより、ショックによって引き起こされる臓器障害や機能不全のリスクが低減され、患者の回復が期待されます。

総じて、輸液はショックに対する治療の一環として、血圧の安定化や組織への適切な灌流確保に寄与し、患者の状態を改善するために使用されます。」

 

出血のときにステロイドを投与するというのは、よけい悪くなると思うので、やめたほうがいいです。

ステロイドは免疫抑制作用があり、炎症反応を抑制するため、出血の状態では逆に問題を引き起こす可能性があります。

ステロイドは血管を弱体化させ、血小板の機能を低下させる可能性があります。これにより、出血のリスクが増加する可能性があるので、出血の原因による対処をしたほうがいいです。

 

 

 

この問題は、「心臓が停止」しているということと「電気ショック」と「人口呼吸をしている」と書いてあります。

さっきもやりましたが、緊急時の対処法は、ABCの順番になっています。3年生や看護で教えますが、ABCDEアプローチという(国際的)ガイドラインになっています。

  1. ABCDEアプローチ:

    • A (Airway: 気道確保): 患者の気道を確保し、通気を確認します。気道が確保できない場合は、気道確保の措置を講じます。これには頸部の安静な位置に置く、気道の清掃、気道拡張装置の使用などが含まれます。

    • B (Breathing: 呼吸): 患者の呼吸を評価し、必要に応じて酸素供給を始めます。呼吸が不十分な場合は人工呼吸などの補助が必要です。

    • C (Circulation: 循環): 血圧、脈拍、皮膚の色などをモニタリングし、血行動態を評価します。必要に応じて輸液や輸血を行います。

    • D (Disability: 障害): 意識状態や神経学的な状態を評価します。これにはGlasgow Coma Scale(GCS)の使用などが含まれます。

    • E (Exposure: 曝露): 体温の管理や外傷の評価などを行います。

  2. 心電図モニター:

    • 心電図モニターは循環動態や心臓の異常を迅速に評価するのに役立ちます。心拍異常や心臓の問題が疑われる場合、心電図モニターが早期に設置されることがあります。

緊急の状況では、ABC(気道、呼吸、循環)の優先順位が高く、これに対する対応が最初に行われます。ただし、心電図モニターも重要なツールであり、患者の状態によっては同時に行われることがあります。

 

ちょっと難しい解釈ですが、AとBはやっているということですから、

心臓が止まっているのでCの血圧は省くということですね。

これは、今は、どうなっているのかを確認したいですね。電気ショックはうまくいっているのでしょうか。原因は何なのでしょうか。気道確保もやっているということですから、おそらくバッグバルブマスクをして来ているのでしょう。

 

dはやったらダメなのですよ。脳に損傷があって、こうなっている可能性があるので、絶対ゆすったりたたいたりしたらだめなのです。刑務所だったら顔面を何度も殴られますけどね。刑務官が阿呆ですから。叫びながら起きるまで顔を思い切りしばいてきますからね。それはもう禁忌にしていいです。

 

実は、この問題は、難しい問題で、悪問ではないかというクレームがきた問題だったのです。

私も、何でこんな問題を出すのかなと思って、ちょっとだけ目をみひらいた問題でした。

 

正答率は55パーセントがeを選びましたが、

その次に33.6パーセントが、やはりbを選んでいました。

あとはほとんど選んでいません。

 

私も、どっちかな~という気はしていたのですが、バッグバルブマスクをして人口呼吸をしていると書いてあるので、検査をしたいなと思うのですよね。検査も次に優先されるものなので。ここまできているならこうなるなと思いましたが、単純に行くとひっかけられるという問題でしたね。

 

歯科口腔外科でも、こういう問題が出るのですが、まるで遜色ありません。この難易度で出ます。

 

やはり阿呆ではないと思います。歯学部の人たちは。同じレベルですよ。歯科口腔外科でもこういう問題が出ています。過去問を出してもいいですが、同じレベルで同じ問題が出るので、要注意です。

この辺は、歯科口腔外科の教授がみているので、毎年同じ問題を出してくるので(笑)

歯科医師国家試験の受験生は、こっちで勉強すると模試になるかもしれないですね。

それよりは直前はDESの模試があたるので、DESの模試を受けて、ホテルの部屋に入ってくる紙ですよね。あれ、当たるんので、前日はあれを読むために、やるべきは全部終わらせてから行って下さいね。あの前日とかは、あの情報を読むためにあけておいて下さい。あそこから結構出るので。

 

司法試験だったら、こういうひっかけがありますし、歯科医師国家試験の前に大学が実施する卒試だとこういう嫌がらせのひっかけが多いです。

「問題文はよく読んで」としか言えないです。よく読んで下さい。ABCはやるのですが、気道確保(&人工呼吸)がされていれば、心臓も止まっているので、心電図で検査をしましょう。

 

ただ、私もこの問題が簡単だと言うつもりはありません。だって、ここにそうしろと間違いの選択肢が書いてあるのですから。

 

電気ショックや脈拍の蝕知のあとに心エコーが書いてあるので、普通はそうだと分かるのですが、

臨床だと運ばれてきたら全部を同時にやると思うので、どれが先かといわれても救命のために「全部やる!」と思うのですが、その中でも少しだけ優先されることがあって、まずは、一次救命処置なのですよ。

 

私は、思うのですが、いつも思っていたのですが、QBなんかで勉強しているから、解けなくなるのですよ。

 

私が整理をして書いてあげますね。

 

一次救命処置(心肺蘇生など)が必要な緊急事態では、まず速やかに救命処置を開始することが重要です。心エコーは通常、患者の状態を評価するために行われる検査の一環であり、一次救命処置の前にはまず優先されるべきではありません。

一次救命処置の基本的な手順には、心肺蘇生(CPR)やAED(自動体外式除細動器)の使用が含まれます。これらの措置は、心臓停止や呼吸停止などの急性な状態に対処し、患者の生命を維持するために不可欠です。

心エコーは通常、患者の心臓の機能や構造をより詳細に評価するために行われますが、緊急事態では即座に利用できないことがあります。心エコーの実施には機器の用意や適切な専門家(心臓超音波技師や医師)の参加が必要です。

一次救命処置が行われた後、患者の状態が安定した場合や、逆に病態がより明確に把握される必要がある場合、心エコーなどの追加の診断検査が行われることがあります。ただし、最初に救命処置が最優先される原則が適用されます。

 

以上です。司法試験の論文を書いているとこういうふうに綺麗に参考書を書けないといけないのですよ。

 

今日は、これを覚えてかえってくださいね。一時救命処置のABC、心エコーはその次ですね。

 

ちょっと救命器具についても紹介しておこうと思い、この問題を出します。

 

③は、さっき見ましたよね。だから、③はわかったと思いますが、気道確保をして行って下さい。ガス漏れがなければ効果は大きいですが、上手に行えるようになるには訓練を要します。

あとは書いてある通りです。

②の喉頭鏡(laryngoscope)は全身麻酔をかけるときに使うのですが、気管の上に喉頭という蓋がぺたんと閉じていて、食堂か気管かを判断するのに中を覗くのに使っています。そのふたのことをエピグロッティス(epiglottis)というのですが、日本語だと「喉頭蓋」といいます。食事を食べたり飲んだりするときに気管にものが入らないようにするために、喉頭蓋という蓋がしまっているのですよ。呼吸をするときに開くのですが、その喉頭蓋を見るためのツールが②の喉頭鏡(laryngoscope)なのですよ。

私は、アメリカのハーバード大学の医学部を卒業してアメリカで医師免許と歯科医師免許をとってから日本にきて医師免許と歯科医師免許をとったのですよ。だから、英語のほうが先に出てくるのですよ。ただ、英語はできるようにしておいたほうがいいし、エピグロッティス(epiglottis)も覚えておいたほうがいいですね。こっち(の医療)では当たり前の名称ですから。ただでさえ、日本の医療というのは、アメリカ人は口に出しませんが、インドくらいとはいいませんが、中国のちょっと上くらいでなめられているので。ノーベル賞受賞者もあまりいないですし、やっぱり目下で見られているので、英語をぺらっぺらに喋れるようになっておいたら、ちょっと雰囲気が変わりますよ。

 

ここにはった問題のように、さっきの問題が簡単だとは言いません。

だって、ここの問題は、オーソドックスに「気道確保」が答えになっているのですから。

こっちのほうがいい問題なのですよ。なぜかというと、変な答えを覚えると現場で本当に正しいことができなくなるのですよ。さっきの問題は、ひっかけようとして嫌がらせで出した問題なので、クレームすら何件もきているのですよ。

こっちは、真にやるべきことを素直に教えている問題なので、こういうので覚えるほうがいいのですよ。

だから、これは非常~に良問です。非常に非常~~に良問なのです。まずやるべきことは、ABC。気道確保と循環評価なのです。

 

もう一度まとめると

ABCは、救急医学や応急処置において一般的に用いられるアクロニム(頭字語)で、次の三つの要素を指します。

  1. A (Airway / 気道): 患者の気道を確保し、通気を確保します。これは、気道が閉塞していないことを確認し、必要に応じて気道確保を行うことを指します。

  2. B (Breathing / 呼吸): 患者の呼吸を確認し、必要に応じて人工呼吸などの補助を行います。呼吸が停止している場合は、即座に人工呼吸を開始する必要があります。

  3. C (Circulation / 循環): 患者の循環状態を確認し、心臓の鼓動や脈拍を評価します。心停止や循環不全が疑われる場合は、心肺蘇生(CPR)などの処置が必要です。

これらの要素は、患者の生命を維持するために非常に重要です。ABCの順序は通常、この順番で評価と対応が行われます。しかし、実際の状況によっては、同時進行的にこれらの要素を確認することがあります。例えば、心肺蘇生を始める前に気道確保が必要な場合があります。

 

バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数、体温)のモニタリングも重要ですが、ABCのアプローチとは別になります。バイタルサインのモニタリングは患者の状態を継続的に評価し、治療方針を決定するのに役立ちます。

 

では、この論点の最後に、この問題でおさらいをしてください。

この問題の1問目は、「ワルファリン」を飲んでるおじいちゃんが「硬膜下血腫」を作って来院ということですが、ここに着目すれば、死因につながりかねないので、G64の問題の答えはeです。

 

次が、皆さんに解いてほしい問題です。

ABCです。まず、Air wayのAということになるので、まず最初にdを選ぶのですが、嘔吐をしているのですから汚物も吸引しないといけなくなるのでaが次の正解になります。eもなかなか悪くはないですよ。だって12.3%も医大卒の医師レベルの人たちが選んでいるのですから。dを選んだのは90.2%。aを選んだのは94.1%なので、誤嚥が原因で死んだのかと思ってaにした数が多かったのです。たぶんワルファリンを服用していて転倒したときにできた血腫が増大したことが原因で死んだと思いますが、最近のデータだと、ワルファリン服用時は、頭部外傷の死亡率が2.5倍になっています。

G66の問題は、普通の人はやらなくていいと思います。現行の医師法上の義務になるので。こんな話は変わりますから。

ただ、bはおかしいですね。感染症の届け出でこういう制度があるので、行政書士資格試験の一般知識の問題はもっと難しいですが、死んだときにたちあった主治医だったら、何をして何をしないかがわかります。bが正解ですが、bは90.2%が選択しました。こういう問題は法律の話ですし、医師の法律なんて簡単なので、皆さんの常識で他の選択肢を比較をするとおかしな所がうきぼりになってくるので、法律なんかより、まず正しい医学を身につけて禁忌をふまないようにして下さい。

 

これも同じような問題です。やってみてください。今ならだいぶ解けるようになっていると思うので。

これは、当たり前でdだという話になります。生理学的兆候というと生きているかどうかという話ですね。解剖は形だけを見ているわけですから、何をのんきに形の観察をしているのかという話になるのですよ。今は即座に何がなんでも生命兆候(vital signs)を復活させないといけないので、正解はdです。

cは「侵襲は最小限にとどめる」と書いてあるのですよ。そういう話なので〇です。

 

ここまでの救急の理論・手技は、麻酔科において大切なので、麻酔は救急と連動しているものとして歯科では、同じような扱いで出題があります。あまり歯科の問題数は、作問者の質も悪いのと問題数が多く出てこないのでトレーニングができないので、私のこの学校に来て、医師試験を医師になる医学生と一緒に解いて、そして、将来歯科医になった後に医師を目指して川崎医大に学士編入をして、医師になって、歯科医のことも分かっている医師になって、世の中に貢献して、多くの患者さんに質の高い医療と教育を提供していって、世の中の医療水準のレベルアップに貢献していったらいいと思いますよ。私のこの活動の狙いは、そこにもあるので。「愛ゆえ」に医療はあるのですよ。

 

では、救急の次の論点に入ってみましょう。人命救助は大切ですから、皆さんが参加できるようにしっかり学んでいって下さい。ひとごとではありませんから。


 

次は誤飲ですが、何かを吸ってしまう人がいます。歯科だと義歯ですね。クラウンというのですが、歯の咬合面を修復している金属の冠や鋳造物を吸いこんでしまう人がいます。子供だと何でも吸う子がいるので、母親が病院にかけこんできます。このときに、何をするかというと胸部レントゲンを撮影するのが今はオーソドックスな処置になっています。いずれは被ばくをさけるためにかわるのですが、今の時代だと原始的な方法で撮影をしています。

次に、胃に入っていたら経過観察になるでしょうが、右の気管支のほうが大きいので右に入ることが多いですが、気管支に入っていたらスコープを使ってとりのぞいてあげましょう。そういう細かい操作をするために細かい所に挿入しているものなので。ここの論点はそれだけですね。

 

上に書いてあるのは洗剤がついたらひたすら洗ってくださいと書いてあります。流水で洗い流します。