濡れた黒い薔薇/フィル・ライノットに捧ぐダブリンでの一夜 | 虹の欠片をみつけたら

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旬のネタ、好きな音楽・車・食べ物ネタ、発酵間近の寝かしたネタなど気まぐれに書いていますので、目が耳に届くぐらい長い目で見守って下さい。

写真のないブログですが、想像力をお借りして、温かい内にお召し上がり下さい。

ドラッグなどの過剰摂取により36歳の若さで永眠した、アイルランドのハード・ロック・バンド【シン・リジィ】のリーダーでヴォーカル&ベーシスト、

ソングライターで詩人だった【フィル・ライノット】が功績を讃えられて、彼の地元ダブリンで銅像が建ち、除幕式が2005年8月19日に行われました。 

彼の銅像に抱きついていた女性は、お母さん?


フィル・ライノットの誕生日にあたる翌日の20日に、

【ゲイリー・ムーア(G&Vo)】と

シン・リジィを長年支えてきたドラマー【ブライアン・ダウニー】を中心に、

ダブリンで開催されたフィル・ライノットのトリビュート・ライヴDVDを鑑賞🤘


ゲイリー・ムーアのヘヴィ・ブルース『ウォーキング・バイ・マイセルフ』で幕を開けます。


次に、リフが印象的でクールなハードロック『脱獄』からシン・リジィの再現が始まります♪


前半はスローでブルージー、後半はハードロックと2つの構成で盛り上げる

『甘い言葉に気をつけろ』

ゲイリー・ムーアが、顔と身体でレスポールを弾き倒します👌💥


シン・リジィのギタリスト【ブライアン・ロバートソン】が迎え入れられ、

アイリッシュでヘヴィな『エメラルド』と

バラッドの『それでも君を』の名曲を、

レスポールによるツインギターの共鳴で聴かせます♪

速弾きや高速トリルなど、ギター・クレイジーと称されたゲイリー・ムーアが少しずつ覚醒していきます😍



代わって、シン・リジィでゲイリー・ムーアとのツインギターのパートナーだった【スコット・ゴーハム】が迎え入れられ、

アイリッシュな名曲『ブラック・ローズ』、

牧歌的な曲調からロックへ移行する『カウボーイ・ソング』…からの『ヤツらは町へ』へとなだれ込む展開でファンは熱狂の渦へ🙌🔥


スコット・ゴーハムは、ブライアン・ロバートソンと対象的に、ストラトキャスターでゲイリー・ムーアと共鳴です♪


代わって、初代ギタリスト【エリック・ベル】が迎え入れられ、

初期のヒット曲で、古くからあるアイルランドの民謡をカヴァーした『ウィスキー・イン・ザ・ジャー』をギターだけでなく歌も披露します👍

ちなみに、シン・リジィのウィスキー・イン・ザ・ジャーをメタリカもカヴァーしています🫡


エリック・ベルが退場し、ゲイリー・ムーアの弾き語りの『オールド・タウン』からラストはお待ちかねの

『パリの散歩道』へ…


いつも以上に泣き叫び、弦が切れちゃうゥゥゥぐらいの跳躍のあるチョーキングに、

ZARDの『揺れる想い』に負けないぐらい揺れるヴィブラート、

アイリッシュな旋律を珍しくタッピングで奏でたり、

ピックと弦の摩擦で、仮面ライダー・ストロンガーに変身しそうな勢いのフルピッキングの速弾きと、

全身全霊の汗だく熱演で、

最後にハッピーバースデイ・トゥ・ユ〜♪を奏でる人柄にも触れられました😢


ゲイリー・ムーアは、使い分けしながらも終始レスポールを弾き、

レスポールの音色や、チョーキングやヴィブラートらの職人技による、

ギターで感情を感じられるライヴでもあります😋


ブライアン・ダウニーと共にリズム隊を務めたベーシスト【ジョナサン・ノイス】は、

ジェスロ・タルにも在籍していたようで、派手さは無いですが1音1音が粒立つ安定した演奏を楽しみ、ゲイリー・ムーアらを支えいます👍🎵


ビリー・シーンやトニー・フランクリン、MASAKIにトニー・レヴィンらの技巧派も刺激的で好きですが、

ジョナサン・ノイスの様なベーシストだったら演奏しやすいだろうな〜と勝手に思ってしまいます(笑)




ライヴ・メンバーのインタビューが字幕付きで収録されており、


エリック・ベルらによる、

シン・リジィ結成当時の話や、

読んでいた雑誌に掲載されていた漫画のロボット(TIN  LIZZY)からバンド名を思いつき、

アイルランド人が発音しやすいように

THIN LIZZYにしたりなど、貴重な話が聞けれます。



ゲイリー・ムーアが、フィル・ライノットと知り合った頃は、地元では黒人の人がピアノの先生とフィル・ライノット(彼はガイアナ人の父親とアイルランド人の母親とのハーフですが)だけですごく目立っていたと語っています。

フィル・ライノットは誰にでも優しく、セックス・ピストルズのメンバーとも親交があったとゲイリー・ムーアは語りますが、

セックス・ピストルズらをゴロツキ呼ばわりするなどゲイリー・ムーアの生真面目さが伺えます。


そんな生真面目ゲイリー・ムーアが、

ついにヤク中のフィル・ライノットにブチキレて、 愛想を尽かし脱退しましたが、後悔をしていたそうです。


シン・リジィに出入りしたり(コロシアムⅡの活動で加入できなかったことも)、

運命的な再会など、 

色々ありましたが、縁の深さと音楽のつながりと共に尊敬の意が感じられます。


ブライアン・ロバートソンとスコット・ゴーハムのギターへのこだわりも興味深く観れました。


ゲイリー・ムーアがホストのライヴなので、スコット・ゴーハムとブライアン・ロバートソンのツインギターが観れなかったり、ジョン・サイクスが呼ばれずサンダー・アンド・ライトニングの曲が披露されなかったのは残念ですが、派手な演出を必要としない素晴らしいアイリッシュ・ハード・ロックが堪能できました。


苦言が許されるなら、あと数曲演ってもらいたかったです🙇