誰がどの曲に参加した? | 愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

一粒の雨にさえ心揺れることもある。いつもどんな時も心閉ざさずに…。

1日遅れとなりましたが、1981年の10月25日つまり37年前の昨日、矢沢永吉さんの「RISING SUN」が発表されました。

個人的にはとても充実していた時期に発売されたこともあり、とても愛着の強いアルバムです。

海外向けに発売された「YAZAWA」からわずか2か月しか経っていないものの、それは別に気になりません。

理由は単純。

良いレコードであれば時間を置かずに出してもらっても問題にならないでしょ?

また、永ちゃん自身も創作意欲に溢れていたから、ロスアンゼルスと日本とで一気に2枚も制作できたのだと思います。

 

「YAZAWA」との共通点はエンジニアをジム・アイザクソン氏が担当している点です。

しかし、「YAZAWA」と異なり「RISING SUN」の録音はとてもクリアで、各楽器のアタックが明快ですよね?

ただ、同氏独特の音作りは健在。

アルバムの半数は相当ハードな音作りだと思えるにも拘らず、レコードから聴こえてくる音はソフトとは言えないまでも、ほんの少し抑え気味。

ここが本作の響きを他にないものにしている最大の要因だと感じます。

 

 

A面

 

1. YOU

2. 50%DREAM

3.HEY BOBBY

4. YOKOHAMA FOGGY NIGHT

 

B面

 

1. SUMMER RAIN

2. SHAMPOO

3. SEPTEMBER MOON

4. GAMBLER

 

 

アルバムに8曲しか入っていないのは玉に瑕(きず)としか言いようがありません。

当時のファンに企画盤のように映ったとしたら非常に勿体ない。

まあ、単純に完成した楽曲が足りなかったのでは?

70分テープの片面に全て入ってしまうのは確かですが、『曲が足りずに8曲ではアルバムを出せないからお蔵入り』になる方が×。

数々の名曲が世に出ないのは悲劇(苦笑)

 

本作はトータル・アルバムではないけれど、A面の流れは数ある永ちゃんのLPの中でも最高の出来だと思います。

勢いのある“YOU”から幻想的で魅惑的な“50%DREAM”へ突入し、“HEY BOBBY”では再度野性的な雰囲気に戻り、アコースティックでソフトな“YOKOHAMA FOGGY NIGHT”で〆るのは、ひとつのドラマですよ!

 

“YOU”はドライヴ感のあるギターが左右から聴こえますが、エンディングのソロを除けばあまり前面に出ません。

しかし、ドラムとベース・ギターのサウンドがしっかりしており、変に丸みのある音にはなっていない。

ただし、エレクトリック・ピアノの音がオフ気味なのが少し残念です。

エレピがギターと同じくらい明瞭な音で録られていれば、もっと爽快感が出ていたでしょう。

 

とは言え、同曲での鍵盤楽器の使い方は少々凝っています。

なるほど、サウンドの中心はエレピですが、エンディングの繰り返し♪Oh my darling♪からはピアノの自由な演奏に切り替わります。

のみならず、♪かけらでも Oh my darling♪の♪かけらでも♪の後に一瞬ピアノのグリスが聴こえます。

もしかして、消し忘れかな?

それとイントロからヴォーカルが入る一瞬前にも同じくピアノのグリスが鳴っていますよね。

これが妙に印象に残り、『ピアノがヴォーカルを引っ張るアレンジかな』とも思わせます。

ストリングス系のシンセサイザーは、中間部♪YOU 罪な人~♪から登場しますが、実は♪いやがるものを 押しつけるほど♪の『ほど』くらいから薄っすらと参入し、徐々に大きくなる編集は見事です。

ライヴでの再現は難しいにせよ、スタジオでのマジックを存分に発揮していると言えます。

 

ピアノが曲をリードするのは“50%DREAM”。

このイントロからまさかあのようなヴォーカル・メロディになるとは予想外でした。

ところどころでシャウトする部分もありますが、基本的にはソフトな歌唱が愉しめる曲です。

歌詞は刹那的というより、幻想的であり悲観的な面はまるで見られません。

 

面白いのは、2番のヴァースを歌い終えたら即座にギター・ソロに入る構成です。

この独奏は最初リズム・ギターとリード・ギターに分かれているのが、後半からユニゾンになるという見事なフレージングです。

やや長いものの、起承転結がはっきりしており、ここでのパートを聴いてダレるファンはまずいないでしょう。

いずれにせよ即興ではなく、きっちりと構成を決めてからレコーディングした跡が垣間見られる優れた演奏だと思います。

伴奏のピアノも脇役ながら良い味を出しているのが聴き取れます。

 

しかし、ギター・パートやヴォーカル伴奏の管楽器(アルト・サックスとトランペット)の音はやや大人しい。

とりわけ、管楽器は本来賑やかに鳴り響くところが、逆にロマンティックとさえ言える雰囲気を醸し出しているのが独特です。

このあたりは「RISING SUN」でしか聴けない音世界。

 

“YOKOHAMA FOGGY NIGHT”と“SEPTEMBER MOON”は共にアコースティックなアレンジですが、前者はアコースティック・ギターとエレピ、後者はA.ギターが省かれ、エレピと控えめなエレクトリック・ギターでしんみりとした秋の夜を演出しています。

それにしても“SEPTEMBER MOON”でリード・ギターを弾いているのは誰なのでしょうね?

イントロのヴォリューム奏法や短いながらよく歌うソロは、何度聴いても心に沁みます…。

終盤は永ちゃんのヴォーカルは消え、Eveのコーラスに取って代わられますが、これも“チャイナタウン”と同じ手法で非常に効果的です。

Eveは“GAMBLER”の終わりでもスキャットでサックス・ソロをバックに歌っています。

ただし、“SEPTEMBER MOON”ほど前面には出ません。

そもそも、本作では永ちゃんの一人多重唱はなくなってしまい、その代わり前記2曲でEveがコーラスを担当しているのみ。

 

“SEPTEMBER MOON”には珍しくボンゴが入っています。

私は最初クラベスかと思いましたが、クラベスだったらもっと高い音がするでしょ?

そして“GAMBLER”にはティンバレスも。

にもかかわらず、“GAMBLER”にはラテンの要素は皆無で、思ったほど賑やかな展開にはならない。

サビがヴァースよりも大人しい構成のせいかもしれませんが、とても洗練された仕上がりとなっています。

 

ギターもそうなんですが、パーカッションも誰が担当しているのかわかりません。

ギターは、いつもの相沢行夫さんと木原敏雄さんに加え、今剛さんと松原正樹さんも参加されています。

また、パーカッションは斉藤ノブさんと浜口茂外也さんのお二人が担当しており、曲ごとの記載がないため、誰がどの曲で演奏しているかわかりません。

多分、“SEPTEMBER MOON”のリード・ギターは今剛さん、ボンゴは斉藤さん、“GAMBLER”のティンバレスは浜口さんのように感じますが、皆さんのご意見は?

 

 

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Ibaraqui, le 26 octobre 2018