今日はいつもお世話になっている矢沢永吉激論ブログの村松さんの記事を基にしています。
対象は『1981/9/25「YAZAWA」』です。
上記日付は世界発売された日で、日本では8月5日に先行発売されました。
しかし、この先行発売された日本盤はいわゆる輸入盤国内仕様。
シュリンクの上から定価や宣伝文句、曲目等の記されたステッカーが貼られています。
そして、9月2日に本物の国内盤が出ました。
違いは…きちんとした帯が付いていること、ジャケットの紙質、そしてレコードの盤質が先に発売された輸入盤と大きく異なる点。
話をまとめると以下になります。
①日本発売:輸入盤国内仕様1981年8月5日
②日本発売:1981年9月2日
③世界発売:1981年9月5日
わかりやすいように番号を振りました。
③が①を母体(原盤)にしているのはわかります。
けれども当然①と同じステッカーがシュリンクの上から貼られているとは思えないし、実際あり得ないでしょう。
『この空気が伝わるか。いま世界は射程距離』なんて宣伝文句を付けても外国ではチンプンカンプン。
英語圏であろうがなかろうが。
また、シングルは発売されたのでしょうか?
ご存知のように我が国では“抱かれたい、もう一度”が先行シングルとなり、大ヒットしました。
なので①にある『INCLUDES HIT SINGLE 抱かれたい、もう一度』とのステッカーに刻まれた文言が説得力を持つのです。
海外でシングルが出ていないとすれば、一体どんな言葉がステッカー上に記されたのか?
『Featuring "Love That Was Lost" Produced by Bobby Lakind & Paul Barrere』の如き妥当なものか。
1981年当時私もたまに輸入レコード店に出入りしてはいましたが、このレコードを見掛けた憶えがありません。
それから、地球音楽ライブラリーでは世界発売と全米発売との線引きが明確になっていないですね。
私は同書を所有していないので、詳細はわかりかねますが、英語盤の次作「It's Just Rock'n Roll」(1982年)は『全米発売』とはっきり記されてあった記憶があります。
どなたかのブログで拝見しました。
これは推測ですが、仮に英国や欧州、豪州、カナダに出回っていても、それらは③を輸入した形ではないでしょうか。
すなわち中味は全て①で、その国ごとの宣伝文句の乗ったステッカーが記される、と。
間違っても高価な②が輸出されたとは考えられません。
もとより、エレクトラ/アサイラムは世界的レーベルなので、ジョニ・ミッチェルやドアーズのように各国に配給してもおかしくありませんが、無名の新人にそこまでしたか疑問です。
ちなみにクイーンは当時北米と日本はエレクトラでしたが、英国と欧州はEMIでしたね(笑)
さて、内容は確かに同書の解説文にある通り、リトル・フィート色は濃くありません。
敢えて取り上げれば、“SUGAR DADDY”が“ニュー・デリー・フレイト・トレイン”に、“DON'T COME TOO CLOSE”が”ダウン・オン・ザ・ファーム”の音作りに少しだけバンドの薫りが残っているだけ。
リトル・フィートのほぼ全てのメンバーが参加しているとは言え、パーカッションのサム・クレイトンは不参加だし、キーボードのビル・ペインが居ないのも大きいでしょう。
ビルが参加してそれこそクラヴィネットやオルガンを弾きまくっていたら、もっと「YAZAWA」のサウンドが派手になっていたのは確実。
そうは言っても、“DANCE THE NIGHT AWAY”は一種の化学反応が生じた曲と呼べます。
リトル・フィートには見られない演奏だし、矢沢さんのそれまでのメロディとも大きく異なります。
リズムはファンキーですが、ツボを心得たプレイで、ここぞという時にしかチョッパーを見せない。
ギター・ソロは誰が弾いているのか、長くて素晴らしい演奏ではないですか!?
ポール・バレルかパット・シモンズか…。
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