25という数字 | 愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

愛は限りなく ~DIO, COME TI AMO~

一粒の雨にさえ心揺れることもある。いつもどんな時も心閉ざさずに…。

25という数字は英国人には意味のある数字なのでしょうか?

エリック・クラプトンが1988年11月に来日した時は、『デビュー25周年記念ツアー』だったし、ディープ・パープルが1993年にイアン・ギランを復帰させてツアーした時も『結成25周年』と銘打たれていました。

パープルの場合は1976年に一旦解散し、1984年に再結成されるまで8年の空白がありましたが、1968年にレコード・デビューしており、1993年が25周年にあたるのは事実です。

 

一方、エリック・クラプトンの最初のレコードは1964年に出たヤードバーズの「ファイヴ・ライヴ・ヤードバーズ」だから、『1988年の時点では24周年ではないの?』と思ったら、そうではありませんでした。

エリックは1963年にヤードバーズに加入し、サニー・ボーイ・ウィリアムソンとライヴ盤をレコーディングしています。

それが「サニー・ボーイ・ウィリアムソン・アンド・ヤードバーズ」ですが、録音は63年だったものの発表は65年になってからと、少々ややこしい。

“フォー・ユア・ラヴ”のヒットに便乗する形で発売が決まった?

とにかく、この事実により1988年がエリックにとってデビュー25周年であるのがわかります。

 

さて、25年前のオリコン・アルバムチャートを振り返るのも本日が最後。

皆さんの心に何枚の作品が今も残っているでしょうか?

たとえ忘れていても、私の記事を目にし、CD棚から引っ張り出して再度耳にされてみるのも一興だと思います。

実は私も“連載”を書くようになって、「カヴァーデイル・ペイジ」のアルバムを再度聴き返しています。

 

 

オリコン アルバムチャートTOP20 1993年4月12日

 

1. HEART…矢沢永吉

2. Anti - Heroine…浜田麻里

3. Rise me…工藤静香

4. I Will catch U…NOKKO

5. Steps…中西圭三

6. 森の時間…裕木奈江

7. あこがれ…玉置浩二

8. ボディガード…オリジナル・サウンドトラック

9. for my DEAREST…稲垣潤一

10. OPEN ZOO…永井真理子

 

11. The Swinging Star…ドリームズ・カム・トゥルー

12. カヴァーデイル・ペイジ…カヴァーデイル・ペイジ

13. アンプラグド…エリック・クラプトン

14. ぼくたちの失敗…森田童子

15. FINAL…チェッカーズ

16. ENCOUNTER…シング・ライク・トーキング

17. EDEN…BLUE ANGEL

18. Clooection…高橋真梨子

19. マディ・ウォーター・ブルーズ…ポール・ロジャース

20. WANDS…WANDS

 

 

初登場が4枚。

したがって、新作の数があまり多くありません。

矢沢永吉さんと工藤静香さんとNOKKOさん、そして裕木奈江さんのアルバムです。

ポール・ロジャースは先週初登場しましたが、その時は31位でした。

つまり、12位分上がったことになります。

これは雑誌で大々的に取り上げられたのが大きな要因だと思いますが、勿論内容も素晴らしい。

 

「マディ・ウォーター・ブルーズ」の名の通り、全曲マディ・ウォーターズ縁(ゆかり)のカヴァーかと思いきや、ブルースのスタンダードも取り上げられています。

特筆すべきは各曲ごとに異なったギタリストが起用されている点。

原則1人1曲ですが、ジェフ・ベックだけは3曲~ニール・ショーンも2曲参加~担当しているのが嬉しい!

とりわけ、この時期のジェフは完全休業状態であり、ジェフの声ならぬギターが聴けただけでファンにはありがたいアルバムでした。

 

“グッド・モーニング・リトル・スクール・ガール”はヤードバーズもカヴァーしていましたが、あれはエリック・クラプトン在籍時の録音です。

もっとも、後任のリード・ギタリストのジェフ・ベックも当然ライヴではヤードバーズで演っていたはず。

しかし、ポールのアルバムにおけるプレイは現在のジェフにつながる演奏ぶりです。

独特のトーンを出し自在な演奏を聴かせますが、曲を壊さないために決してオーヴァードライヴさせない。

 

ひとつ残念なのは、ジミー・ペイジの不参加。

これは同時期にカヴァーデイル・ペイジの活動があったためだと思われます。

ザ・ファームのアルバムは一般的には失敗作と受け取られているようですが、中には良い曲も入っていたし、ブルースやR & Bのソロなら「ハニー・ドリッパーズ Vol.1」の“シー・オブ・ラヴ”みたいな名演もある。

あそこに入っているギター・ソロはとても端正なフレーズです。

 

さてチャート1位になった矢沢永吉さんの「HEART」ですが、時期的に新作があまり出ていなかったのもあるでしょうが、何と言っても“東京”のシングル・ヒットが原動力になったのは明らか。

FMで何度も掛かっていたし、B面の“心花(ときめき)よ”の存在も無視できません。

“心花よ”はTVのCMソングにもなり、私としてはいまだ“両A面”の印象が強い。

 

両方バラードですが、曲調はだいぶ違うし、音作りもまたしかり。

前者はアコースティック・ギターがリズム・パート、エレクトリック・ギターがリード・パート~ただしソロはない~を受け持っています。

そしてそこに花を添えるのが、シンセサイザーとソロを取るソプラノ・サックスです。

特にシンセサイザーはこの時期には精度も上がり、本物のストリングスと比較して見劣りがしない。

と言って、ストリングスをそのまま模した音でもありません。

エレクトリック・ピアノの優しい音色も大事な要素です。

 

ドラムはリム・ショットではなく、かなり強いスネア音が聴こえます。

しっとりとしたヴォーカル・メロディの割にはパワフルな演奏で、これはヴァースもサビも同じです。

下手をすると『パワー・バラード』のようになってしまうところを、一歩踏みとどまった巧みな録音です。

同曲を忠実にライヴ演奏するのはなかなか難しそうですが、残念ながら生で聴いたことはありません。

 

題名は“東京”でも、歌詞を聴く限り、都会の夜の風景を歌ったものだと自分なりに解釈しています。

また、珍しく英語の下りは一切存在せず、全て日本語で書かれているのも大きな特徴です。

それが詞を書かれた松井五郎さんの持ち味か否かはわかりませんが、歌を聴いてあるひとつの情景が浮かんでくる歌詞として、“東京”は傑作だと思います。

 

一方、“心花よ”はアコースティック・ギター2本とコンガ、そしてシンセからなる純粋なアコースティック・バラードです。

歌詞を担当したのは大津あきらさん。

最初曲名を見た時、唖然としましたが、歌詞を全部聴き取れば誰もが納得するでしょう。

『ときめき=心の中に咲く花』ですよね。

そしてその歌詞が美しいメロディに乗ることによって、聴く人の心を少しだけ前向きにする…。

 

 

 

1948年の今日、世界保健機関「WHO」が誕生したよ。健康で気をつけてることある?

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Ibaraqui, le 7 avril 2018