8 bottles a week (ワインを中心に) -31ページ目

Ch.レオヴィル・ラス・カーズ1994

【生産者】 Chateau Leoville Las Cases シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ
【銘柄】 Chateau Leoville Las Cases 1994 シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ1994
【産地】 仏 ボルドー メドック サン=ジュリアン
【購入店】 都内某店
【価格】 9900円
【評価】 パーカー93点
【俺P】 88点

グラスに注ぐなり芳香が全開。
黒いベリー系、木、ハーブ、腐葉土といったところか。

14年を経てもまだまだ元気なワインであるが、ラス・カーズといってイメージされるパワフルさは、あまり感じない。
程よい熟成感とチャーミングな果実味、こなれつつあるタンニン。

非常にバランス良くまとまっており、文句なしに旨いワインだ。
これなら1万円も高くはない。

シェ・コモ

【店名】 Restaurant Chez Como レストラン・シェ・コモ
【所在地】 千葉 津田沼
【ジャンル】 仏料理
【利用形態・支払額】 ディナー・2人で約18000円
【俺P】 29点

クリスマスイヴは二人とも出勤で、帰って手の込んだ料理を作っている時間はなさそうだから外食にしようか、という話になったのが12月半ば。

給料日前につき予算は僅少ながら、多少の贅沢はしたい。
そこであまり高くなく、なおかつワインを持ち込める店をと考えた。

まず、たまに行く大塚のジュイエーに電話してみたところ満席。
四谷の北島亭も思いついたが、ジュイエーで満席なのだから満席に決まっていると考え電話せず。
そこで行ったことはないけれども、持ち込みOK店としてそこそこ有名な、渋谷のア・テスエにしようと思いたつ。
しかし空席はあるものの、クリスマス時期のみ持ち込み不可だと言われて断念。

結局消去法で、このシェ・コモに初めて行くことにしてみたのだが、結論的には大失敗であった。

クリスマス期に特別メニューと称して、割高なおまかせコースのみを設定すること自体は、業界のお約束なので仕方ない。
上記の通りア・テスエなどは、普段は歓迎の持ち込みを不可にしてしまうというほどであるから、気持ち良くOKしてくれたこの店は、まだ欲の薄い方かもしれない。
しかしコース8000円も取ってあの内容では…。

予め預けておいた持ち込みワインは、シャンパーニュとボルドー各1本の計2本。
席につくとすぐにシャンパーニュを注いでくれたのはいいが、その後すぐに(乾杯する暇も与えず)スープが来たのには面食らった。

それだけで済めばまあ良かったのだが、スープを食い終えるや否や前菜が供され、挙げ句その前菜を彼女が食い終わらないのに、下げて良いかと聞きに来る。
ここに至って私もさすがにクレームをつけ、それまで担当していた若い女性店員を外してもらった。

ワインのサーヴィスも問題外。
ワインについては最初から上記の女性ではなく、店の中では詳しい人ということになっているのであろう、初老の男性が担当してくれた。

しかしこの人、何とパニエの使い方を知らないのだ。
最初パニエに安置されていたはずのボトルが、注ぐ際にむき出しになっているのを見たときは笑ってしまった。

しかも1杯注ぐ毎に、なぜか勝手にグラスを回しまくる。
あまりにも当然のような顔をしてやるので、ソムリエはスワリングしてからワインを提供するのが正しいのか?と一瞬思ってしまう。
しかし冷静に考えてみると、今まで行ったどの店でもそんなことはされなかったから、やはり誤りなのだろう。

そして極めつけは、俺のワインを勝手に飲んだこと。
持ち込んだ場合のマナーとして、一杯どうかと私が勧めたところ、もうお味見はさせてもらいました(!)と言うので判明した。
確かに通常ソムリエは、少しテイスティングしてからワインを供するものだが、それは自らが責任を持つべき、店のワインを出すからである。
客が自己責任で持ち込んだワインを、勝手に味見してどうしようというのか。

しまいには当該銘柄と生産年に関して、初心者レヴェルの解説をしてくれる始末。
普通に考えて、持ち込んでいるということは、知っているということだと思うのだが。

しかしここまで来るとちょっと面白くなってきたこと、このおっさんが何となく憎めない雰囲気を持っていたこと、まあクリスマスだしということもあって、上記おっさんの所業に関しては、全て黙認しておいた。

で、もはや言わずもがなであるが、この水準の店だから料理も駄目。
素材も良くなければ組み合わせの妙もない、火入れの技術も感じさせない、まるきり凡庸な皿ばかり。
おまけに量も物足りない。

いやはや、ここまで誉めるべき点のない店も久しぶりである。
何でこんな店が流行っているのか大いに不思議。
まあ料理に関してはクリスマス時期だけ例外的に悪いということもあり得るが、再訪してその点を確かめようとは無論思わない。
ちょっと尋常ならざる酷さだったため、評価は赤点を献上してみた。

セリエ・ド・マレノン VdP・ド・ヴォークリューズ・レ・ゾークル・ブラン2007

【生産者】 Cellier de Marrenon
【銘柄】 Vin de Pays de Vaucluse Les Ocres Blanc 2007
【産地】 仏 ヴォークリューズ
【購入店】 KEIHOKUスーパー apris南柏店
【価格】 600円
【俺P】 69点

2晩続けてセリエ・ド・マレノン。
今度は白を飲んでみた。

香りはあまり立たないものの、ややシトラス寄りか。
ボディは軽いが、フレッシュな果実味に好感が持てる造りは赤と共通。
酸もしっかりしており、好バランス。
どんどん飲めてしまう。

激安な白は赤以上に難しいという印象を持っているのだが、これはなかなかのハイコスパ品だ。