藤城または大藤の城山は大町市から車で15分ほどの旧美麻村の中心地、美麻支所のあるすぐ北の県道497号沿いにある。すぐ西を走る谷底を大町街道(県道31号)が通っているが、そちら側からは登れないようす。
築城時期も来歴もまったく分かっていないようだが、現地に案内などは無いがしっかりとした登城道がある😮
このあたりの城、こんなささやかでも道だけはちゃんと付けられているところが多いことに驚く。
降りしきる雨の中、だだ下がりのテンションを何とか引っ張りあげてこの日3城目の傘差し登城〜っ💪
入口は、県道497号がクランク状にカーブするこの場所。
入口付近はフキとかに覆われていて先が思いやられるが、植林地の中へ入ると踏跡すらある😮
夏季でも安心して入って行ける城だ😊
すぐに、右側が大きく凹んでいるが、竪堀とは違う感じ。
反対側はふつうに幅のある尾根で、堀切を土橋で渡っているわけでもない。
そして、尾根のやや左を進むと、ほどなく大きな堀切が現れる。
ただ、底はさほど深くは無さそう…
ここから眺める、雨にけぶる主郭部の眺めが…😮
なかなか捨てがたいな✨
堀切は、底を踏跡が通ってもいて、だいぶ大人しくなっているようす…
ただ、薬研のVは見える😊
両側にも、10メートル足らずだが竪堀を落としている。
先が自然の沢にそのまま繋がっている北側のが見やすいかな✨
そしてここから、雨にけぶる急な尾根を登ってゆくと、上の方が平場っぽくなる。
堀切から、ほんの20メートルぐらい。
よく見ると、裾に堀切らしいものが右下がりに走っているのが見える。
そこまで行ってみると、幅1メートルぐらいのか細い堀切が、辛うじてその姿を残していた。
広角レンズのワイド端で何とか全貌を入れる…
両サイドに落ちる竪堀も、ホント微か…
南側が分かりやすいのだが、ちょうど灌木に覆われてやがる😂
このすぐ上が、主郭部になる。
大人しくなって見えにくいかな〜
なんて覚悟しつつ登ってみたら…
意外と、ちゃんと見える🙌
曲輪の削平はしっかり施されていたようで、削平された曲輪と向う側の段になっているようすがハッキリ見て取れた。
ここが主郭らしい。
上との間の段。
その上には2つの祠が…
段の上は、曲輪だか自然地形だか分からないような小ピーク。
いちおう、削平されたらしい六畳一間ぐらいの空間はあって、ここが城内最高点。
天守台みたいな場所か?
この先には、大町街道(現県道31号)の通る谷に向かって、尾根が続いている。
幅はあるが天端は丸く、城の遺構では無さそう…
だいぶ下って標高900メートルを割ったあたり、急な下りの裾のコレ、堀切のようにも見えるけど…
砦の規模の割には、ちょっと主郭から遠すぎるかな…?
ちなみに、このあたりの尾根両側は切岸加工が要らないのではと思われるほどの、恐ろしい急傾斜…
これなら、有事の防御力も確保できただろう…
なお、主郭の先にも続いていた踏跡は、このへんで消えて見えなくなっていた…
城ヤもだいたいはここまで来て、遺構無いなと引き返して行ったかな…?😂
ともかくも、東側の山稜から張り出した支尾根上の小ピーク周囲だけを土木工事したささやかな城だが、雨にけぶる主郭の絵が妙に印象に残った。
雨に怯まず突入してヨカッタ〜🙌
★藤城
長野県大町市美麻
駐車場は無いが付近の県道497号に広い路肩があるので短時間なら利用可能だろう。西の県道31号側からは恐らく登城不可。
山城
(2024年7月30日 記)