下富谷城はJR総武本線八日市場駅から南へ1km強、田んぼの中の集落に長大な水堀を残している。直線的だが郭のように一定の範囲を囲んだりしているわけではなく、他に遺構なども残っていないことから城の全貌は分かっていないらしい。
集落はかつて下富谷という地名だったが、今は匝瑳市八日市場ニ。
水堀の残る集落を南から遠望すると、田んぼの中に浮かぶ島というより長い土手のように見える。

集落に入ると、まず目につくのがこの神社。
神輿より一回り大きいぐらいのホントにちっこい社殿😮
集落の中は、各々の民家が生け垣に守られ、細い車道が直角に折れ曲がったりくねったりしながら通り抜けているというところ。
城郭時代の名残で見通しをわざと利かなくしている…?
お目当ての水堀は、集落の北端に沿うように残っていた。
樹木などに覆われて、見渡せる場所がほとんど無い…
集落から北へ抜ける道の西に水面の見えるここが、それらしい雰囲気を偲べるか…
西の方には、道端に堀を埋めたらしい跡が100メートル以上続いていた。
せっかくなので、集落の中心にある熊野神社へも行ってみた。
白山神社の裏側から、さらに入り組んだ路地へ入り込んでゆくと、立派な鳥居が立っている。
社叢林のように緑が豊かな中を進むと、赤い瓦の社殿が立っていた。
神社の周りにも、土塁など城の遺構らしいものは無かった…
けっきょく、どこまでが城なのかを示すものやハッキリ遺構と分かるものは、全く無かった。
それでも、今も東西に伸びている水堀だけは、たしかにここに城があった名残りをとどめていた。
★下富谷城
千葉県匝瑳市八日市場ニ
周辺に車を停める場所無し。路駐必至なので短時間で。JR八日市場駅から徒歩だと15分程度。
平城
(2024年5月30日 記)