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飯高砦は匝瑳市きっての観光地である飯高檀林から南に500メートル強、南に伸びる尾根の中間付近にある飯高神社が主郭跡と言われる。
歴史はまったく不明らしいが、飯高檀林がもとは平山刑部少輔の居城であったとされる飯高城に近いことなどから支城であった可能性もあるとのこと。また西の麓にある妙福寺がちょうど居館跡のようにも見える。

 

この日は飯高城を目標にして、周りの城郭といっしょに見て回ろうと思って訪問。

飯高檀林に大きな駐車場があるので、そこから徒歩でグランドツアーすることにした。

 

砦は舌状台地の途中に構えていて、このあたりの多くの城と同じような立地になっているようす。

実際には砦のところで尾根の高度が一段下がるので、その末端を利用していたことになる。

懐に飯高神社の鳥居が見える。

 

台地の北西側から登道があるので入ってゆく。

北隣の妙福寺の建物が目立つなぁ…

 

言われてみれば、この妙福寺のあるところは砦の西側、山に抱かれたようなところで、たしかに居館のように見えなくもない。

お寺が詰城として築いた砦だろうか…

この時は何となくデジャブと思っただけで、後でネット上にそのような記事を見てハッ気付いたという…ボンクラでした😅

 

少し行くと、山上に構える飯高神社の鳥居が立っている。

傍らには飯高砦の標柱も…

 

鳥居をくぐると、すぐに石段。

切岸跡らしい斜面にそのまま付けられたようなやつ😂

 

ただ、傾斜はそれほどきつくない。

切岸加工しないで自然のままだったのかも…?

 

登りきるすぐ下、右の方には六畳一間ぐらいの平場が現れた。

段郭?

 

こんなところで、ウラシマソウが釣り糸を垂れている…💓

 

階段を登りきったら境内かと思ったら、もっと上だった…

かなり向こうに主郭の立ち上がりのような盛り上がりが見えていて、また階段が設えられている。

手前はかなりの広さがある平場。

 

境内にむかって少しずつ高くなっているのを参道が掘り下げたかも知れず、どこまでが砦の遺構かは微妙なところ…

それでも、モノトーン気味の中に差す木洩れ陽に照らし出された、美しいところだ✨

 

階段を登りきる右側に、ちっちゃな虎口みたい掘り込みが見えるし…

 

階段を登った上に立っている飯高神社の拝殿は、あちこち歪んでいて数本の丸太を渡して支えてるような、痛々しい姿だった…

 

これでも匝瑳市の有形文化財であり、正面の彫刻が見事。

本殿をぐるりと囲む玉垣の彫刻も見事✨

見ているだけでハラハラするが、なんとか後世に残ってほしいところ。

 

 

さて、神社の周辺にはいかにも砦であったことを思わせるようなものが残っている。

まず、境内の北、東、南側が土塁にぐるりと囲まれている。

砦の遺構かはわからないものの、なかなか立派なものだ。

 

南のかどには、先ほど登ってきた石段の脇にあったのと同じようなサイズの掘り込み…

 

ここから動線のようなものが降りていて、南に伸びる尾根に行き着く。

ここから麓へ降りる道は無いので注意。

 

この尾根、高低差20メートルほど降りると、まっすぐ南へかなり広い平場が伸びている。

 

完全な竹ヤブ、房総デフォの雰囲気😅

 

その基部に、東側の斜面を掘り込んだ虎口のようなものがある。

ただ、ここから下へ降りる動線はハッキリ見えず、ほんとに虎口かどうかは…??

 

そこそこ周りを見て回ってから境内に戻った。

この登り口、掘り込みの間に拝殿が見えて、いかにも城門の雰囲気だけど…

虎口と考えると、作りは非常に単純…

 

さて境内を北の端まで行ってみると、ここにも虎口のようなものがある。

 

写真の右の方の土塁切れ目もたんに崩れた痕かと思ったら、右下のヤブの中にごく小さい曲輪のようなものがあった。

写真ではまったく見えなかったので削除ッ💦

 

左側のは、間違いなく土塁を削って動線を通しているものだった。

砦の遺構かどうかは分からないけど…

 

ここから振り返る境内も、絵になる✨

 

ここから外には軽トラも通れそうな道が続いていて、恐らく後補だろう。

ここから退散っ…といきたいところだが、この先は民家の庭先に降りるようなところばかりで、外に出られない。

 

もと来た鳥居の方から退城っ💨


砦の遺構なのかどうか素人目に分かりづらいものの、城郭を思わせるような土木の跡が各所に残っている、といった感じ。

ここも今後の調査に期待か。

 

★飯高砦

千葉県匝瑳市飯高

飯高壇林南駐車場から徒歩が確実。

山城

 

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(2024年4月27日 記)