亥鼻城はJR線の本千葉駅すぐ東の台地上にある。城域とされるところに立つ千葉市立郷土博物館が目印になる。
上総下総きっての豪族千葉氏の本拠地がこのあたりであったが、現在残る土木遺構からは戦国時代の城とみられ、千葉氏の居城ではなかったと考えられるようになっているらしい。
今は亥鼻城公園となっている。Wikipediaに記事あり。
9月にはなったが最高気温33℃という暑い中、電車と徒歩で訪問した。
壁のような斜面の上に広がる平坦な丘は如何にも城があったらしい立地だが、法面防護工事などが行われて、城の面影は無い…
登るとすぐ、模擬天守が正面右に見えてくる。
郷土博物館の建物。
傍らには、『飛躍』と銘打たれた騎馬武者の銅像が立っている。
この地を本拠としていた千葉常胤の像とのこと。
もちろん千葉常胤は源頼朝の挙兵に参じた豪族で、時代は平安末期。
亥鼻城じたいも戦国末期までの城で、こんな白亜の天守が立っていたワケはない…
郷土博物館の前に亥鼻城公園が広がる。
城の主郭だった場所とのことだが、野球の内野ぐらいの小ぢんまりとした空間だった…
しかし、周囲に盛られている土塁は、ものものしい雰囲気😮
天端が削られたような感じの、南西側
北東側は柵に囲まれ、裾が防護されている。
そして、一番高いのが千葉市街と相対する北西側。
天端は、石の敷かれた歩道になっていた😂
鉄筋コンクリートの模擬天守も、こうやって主郭の向こう側に見ると、風景に馴染んでるね…😉
同じく模擬天守のある駿河・遠江国境の小山城を、ちょっと思い出した…
この主郭の北側には、堀切を挟んで物見台が隣接していたというが…
コレか…
まぁここまでガチガチに固められるのも、都市公園だから仕方ないか…
この堀切は、右へ曲がって下の方から見上げると、少しは雰囲気を感じられるか…?
堀切の向こうに広がる物見台は、テニスコートより狭いぐらいの小ぢんまりとした空間だった。
全体として郷土博物館の白い模擬天守がやたらと目立つが、当時の雰囲気を残す遺構は少ないものの上手く見て回れば中世の城のありようが見える城、だろうか。
★亥鼻城
千葉県千葉市中央区猪鼻
JR内房線本千葉駅から徒歩10分、千葉都市モノレール県庁前駅からは7分。駐車場は周囲のコインパーキングを利用
平山城
(2024年2月20日 記)