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広瀬城は高山の市街地から国道41号高山国府バイパスを西に進み、高山国府トンネルを出て2kmほど進んだ南の方の山中にあって、飛騨では高山城、松倉城に次ぐ規模を持つという。岐阜県の指定史跡。

築城年代は分からないらしいがこの地域に勢力のあった広瀬氏の居城で、天正十一年(1583年)に西隣の姉小路頼綱に攻撃され、その拠点の一つとされた。

Wikipediaに記事がある。


2023年10月20日に国指定史跡への登録が文部科学大臣に答申された「姉小路氏城跡」には含まれていない。


東京近郊よりはだいぶ気温が低いとは言え30℃には届いているという暑さの中、それなりの規模のある山城に攻め込むのは勇気がいったが、まぁ大丈夫だんべぇと突入💨


入口の位置(Googleマップで) 

文化財センターの事務所に駐車場が数台分あって、そこが利用できるらしい。

入口は、文化財センターのすぐ上。


入ってしばらくは、軽トラも往来できそうな車道が続く。


300メートルも入ると、説明板のある広場に突き当たる。


説明板には縄張図も入っている。

野外のものなので仕方ないが、少しくたびれ気味…


縄張図で遺構の配置を予習してゆく。

中央部に大きく3つの曲輪が東西に並んでいる。
名前が記されていないが、色んな情報を見ると、いちばん右(東)のを東郭、東の郭などとするのは間違いなさそう。
他は真ん中を主郭とするか、いちばん左(西)を主郭とするかの二通りの見方があるらしい。
左の曲輪から上(北)に真っすぐ伸びているところは馬場とされる。

縄張りを予習したらいよいよ登城開始💨

城へは右に折れて、動物よけの柵の扉を開けて入る。

左にも登りと下りの階段があるが、これは墓地への道で城には行けない。

扉は、もちろん通ったら閉める。


この扉のすぐ上で、北側尾根の末端に登る道が左後方に分岐している。


奥まで行くと、尾根の末端に拓かれたソコソコの大きさのある曲輪があった。

ここは出丸だという。


説明板や案内などは無い。

正面に見える掲示は「さくらの森」造成に関するものだった…


見ると、何となく尾根へ登ってゆく細い道がある…😮


登ってゆくと、細い尾根に何となく段が造成されているのが見える。
縄張図のとおりだが、🌿🌿がかなり深くて全貌は掴みづらい…


この段を登ってゆくと、囲いがされた塚のようなものが…😮


立派な祠でも立っていそうな囲いだが、中にあったのは土を盛った塚…
古墳らしい🤔

奥を見ると、尾根をさらに登ってゆく刈払された跡が、見えるではないか😮


尾根上には段郭が連続して、上の方には堀切もあるというので、こっちから行ってみるか💨

ここは未整備で、時期によってはヤブで迷う恐れがある。山慣れない人が単独で入り込むのは避けるべき。


🌿🌿が深くて気軽には踏み込めないが、登ってゆくと、こんな感じの段郭が連続して造成されている。


そんな中を100メートルちょいぐらい登ると、前方に堀切らしい溝が横たわっているのが見えてくる。

幅3メートルぐらい、ほんとにチョコっと切れ込んでいるだけの堀切…


東西に竪堀を落としているようだが、東の方は🌿🌿で覆い尽くされている…😂


西の方は植林で地面が見えるので、と思って🌿の間から覗き込んだが、やっぱり痕跡程度…


そこから20メートルも登ったところ…


今度は本物だっ🤯


これは、幅は10メートルないぐらいだが、底まで鋭く抉られた薬研堀だった。

下草の少ない西の方を見ると、鋭い断面が露わ✨


東の方は、やっぱり🌿🌿😂


西の方に落ちる竪堀は、西の沢底の方までしっかり斜面を抉っていた。


少し降りて振り返る。

土と🌿のコントラストが…😂


堀切から上に登ると、尾根を削平した小さな曲輪が広がる。


少し奥には、もう東の曲輪下部の盛り上がりが見えている。

2段になって、下の段が尾根に向けて伸びている。


反対側の斜面下には、幅2〜3メートルといった狭い帯曲輪も見える。


この先は、大きな曲輪の切岸下に続く帯曲輪を進んでゆく。
右下の方から登城道が合流し、さらに上に登ってゆく階段も見えてくる。

この階段を登って、すぐ左に東の曲輪がある。

主郭は右へ。

懐には、小さな曲輪らしい平場があった。


階段を登ると、そこは峠のような場所だった。

左側の帯曲輪の上に大きく盛り上がった曲輪が見える。


峠のようなところに顔を出してるこの案内、ぜったい135°回した方がイイ…

「大手道→」とある方へ入ると植林地の中に迷い込む…💦


左手、東の方に盛り上がっている曲輪に登る。
手前に帯曲輪、そこから階段で登る。


登ってみると、それなりの広さがあった。
ここは東の曲輪、あるいは三之丸などとされているらしい。

立派な石碑が立っている。

曲輪には虎口も土塁もない。
ホントに削平しただけのノッペリとした平場…

階段から降りて、こんどは周りを取り巻く帯曲輪を見に行ってみる。
巾3〜4メートル、なかなか立派なやつ😮


ここから南西の方には、段郭が連続しているらしい尾根が急角度で降りているのが見える。
周囲が杉の植林なのでそのために付けられた段も多いようだが、尾根上のものは往時のものだろう。

ここのラストに、北側には畝状竪堀群があるというのだが、ちょっとヤブが酷くて見えないっぽいな…

このあたりの見ものはこれぐらいらしいので、西の主郭向けてGo〜っ💨


飛騨国府 広瀬城 その2に続く)

 

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(2024年2月6日 記)