多古町は、私のような城キチにとって今一番ホットな場所かもしれない。
何しろ町内に百名城や続百名城が一つもないにも関わらず15城もの御城印を揃えていて、そのどれもが、私が城キチになって初めて聞いた名前ばかりだった🤯
それを2年ほど前に知って、多古城と志摩城は直後に訪問したのだが、それっきりになっていた…
その事をふと思い出して、国道296号沿いにある「道の駅多古あじさい館」を拠点に徒歩でめぐることを思い立った。
最初の目標と定めたのが、すぐ近くの分城だった。
道の駅から歩いても10分ぐらい、栗山川を渡って田んぼの中の車道を歩いていった。
田んぼが広がる向こう側に丘陵が突き出ていて、その突端にあるという事で、とても分かりやすいロケーション😆
城山の麓には集落がある。
その入口には…😮
多古町、やるな🤨
どう見てもマイナーな城をこれだけPRするなぞ、やっぱり力の入れようが只者でない…
入口は、民家の間のここ。
かつては分かりにくい入口らしかったが、今では矢板が立てられて、迷うことなく入って行ける。
土の城はほとんどが私有地なので、訪問者が入れるかどうかは持ち主の意向によるだろう。
史跡指定などして、歩道や案内を充実させることによって見知らぬ人が入り込むのを好しとしない気持ちは、あるだろう。
こうした案内があることで、荒らさないよう注意しつつ安心して見学出来るのは実に有難い😊
登ってゆくと、すぐに妙見神社の階段と、説明板があらわれる。
妙見神社は千葉氏の守護神だが、勧請された当初は別の場所にあったらしい。
もとあったのは少し北の一の屋敷あたりらしい。
ここから、正面の階段を登っても、左に分岐する作業道を登っても城に到達できるという。
その作業道は、階段と反対に近い方向に、一直線に登っている…
妙見神社は城の主郭にあるということなので、ひとまず階段を登って神社の方に向かう。
階段を登ると、あとは神社の鳥居まで一直線…
って、ここ空堀だな😮
主郭の南側を守る空堀が、そのまま参道に流用されている。
神社の鳥居はすぐ先で左に折れたところ…
空堀は神社の鳥居のところで終わっているように見えるが、よく見ると…
ずいぶん浅くなってはいるが、ちゃんと主郭の南東の端まで続いている。
もちろん往時はもっと深かったんだろうが、今の参道を作る時にだいぶ掘り下げたらしい。
ってか、本来の深さが参道ぐらいだったか…?🤔
そして、鳥居の横から東に向かって、主郭の南縁を守るように土塁が設えられている。
空堀に対する守りが、なかなか厳重だな…
主郭には妙見神社が立つ。
森の中にひっそり佇んでいる、ごく小さな社殿だった。
かつてここが軍事施設だったことが信じられない、と思いそうだが、右側の土塁がものすごい高さで迫っているのが見える😮
これは、行けるようなら行ってみるか。
主郭の東側は、恐らく囲んでいたと思われる土塁がだいぶ薄くなって、東の空堀に向かう道が出来ていた。
手弁当での整備が行き届いているが、さすがに失われた土塁を復元するのはムリだろうな…
土塁のキワから、社殿の横の最高所まで登ることが出来る。
登ってみると、櫓台のようなものかと思ったら土塁が高くなっているだけで、天端は狭かった…
櫓は無くて歩廊だけだったか、あったとしてもごくちっこいものだったか…
それでも、ここは物見台であったらしい。
このあたりから見下ろす主郭も、また絶景✨
さて主郭の東側から外に出ると、そこは空堀だった。
少し荒れてるな…
すぐ前に東側の入口があり、説明板が立っていた。
妙見神社がかつての城の主郭に立っている事、もともと千葉氏の守護神として勧請された事などが書かれている。
が、ここにも城の沿革についての記載は無かった…

さて、ここから北に伸びる空堀は、主郭の外周に沿うように北へ回り込んでいる。

次は、ここから北東に歩いて中城を目指した。
★分城
千葉県香取郡多古町南中
付近に駐車場無し。栗山川沿いのあじさい公園駐車場又は道の駅多古あじさい館第二駐車場利用、徒歩10分程度。
丘城
(2023年3月1日 記)