蔦木城は甲州街道の蔦木から県道195号を少し山側に登った 山中に眠っている。
教来石民部少輔、後の馬場氏が狼煙台や物見に使ったと言われるが、その役割については上の方にある丸山狼煙台と混乱があるらしい。
この日は甲州街道の少し手前にある中山砦に登るつもりでいたが、車を運転していてどうにも眠気がひどく、休み休み行軍している間に夕方近くなってしまったので、小規模でアプローチも手頃なこの城に登ってみることにした。
入口は、県道のヘアピンカーブから少し登ったこのあたりで路肩が広がっていて、ここから山に登る道に入ってゆく。
登り始めるとすぐに赤い鳥居が現れる。
その奥に道が続いているが、獣よけネットで塞がれている😮
他に出入口は無さそう。
ここは右側を上に引き抜いて通り抜ける。
もちろん元に戻すのを忘れずに。
奥には階段の上に鹿島神社が佇んでいる。
城はもっと右側にある。
足元に用水路が水平に走っているので、コイツを道しるべに使わせてもらおう💨
100メートルも進むと、正面に大きな尾根が見えてくる。
この上に曲輪がある。
尾根に登る踏跡は無さそうだが、ヤブではなく斜度もそれほど急ではないので、登りやすそうなところを選んで登っていけば尾根に上がれるが、水路が尾根を回り込むところでは脇の斜面が削られて急になっている。
この赤と黒の杭周辺から登降するのが、いちばん楽だろう。
登りついた尾根は、北に向かってかなりの登りになっている。
土はフカフカで、土木工事された跡は無さそう。
尾根が少し西にカーブして、上が平坦っぽくなるここが、砦の南端かな?
しっかし、土木工事の跡が無いなぁ…😮
尾根の斜度は落ちてくるが相変わらず登っているし、削平も甘くて平坦な場所がほとんど無い…
しかし、井戸のように見える穴が、尾根線の東側にあった😮
曲輪なのか自然の尾根なのか分からんまま登ってゆくと、奥にピークらしいものが見えた。
あれが主郭か…?
いや、違う…
ピークの奥、下の方は広い平坦地になっていた😮
そして西にカーブした尾根は、ジワジワと高度を下げていた…
ココが城山らしい…
土木工事の跡は無いと聞いていたが、確かに丸いまんまの自然なピークだった…
城山はここで終わりらしいが、主郭と城山の間にあるという堀切は、どこへ行った?🧐
戻りながら、しばし探索…
よ〜く見ると、井戸のような穴から北側、曲輪の東側の裾に空堀のような跡が見える…
写真で見えるか?
じつはさっきの井戸らしい穴の後ろに見えていた…😅
この空堀が、主郭の上を切っている堀切から東に落ちてくる竪堀とぶつかっているハズなんだが…
無い…
その辺の尾根はツルッツルで、堀切の気配すら見えなかった🙄
強いて言えば、そのあたりのココがそうか?
う〜ん…
分からん…
城としての防御力を高める切岸や堀切といった遺構は微かにしか残っていなかったが、立地は見晴らしの良い(今は樹林で視界は利かないが…)尾根の先端付近で、平場を削り出した痕もある。
数人で見張りなどをするに丁度よいように見える。
ここに教来石民部少輔の息づかいがあったことは、間違いなさそうだ。
★蔦木城
長野県諏訪郡富士見町落合
駐車場は無いので路肩の広がっているところに駐車。
遺構ほぼ無し。痕跡探しを楽しめる人向け。
山城
(2022年11月24日 記)