石堂城は、館山の街から北東、国道410号が丘陵地帯に入るあたりの石堂寺近くにある。
この石堂寺が、切岸のような急斜面の上にいくつもの堂宇が並び、裏参道から入ると土塁と水堀に守られた虎口のような雰囲気の入口を備えている。
本堂、多宝塔、薬師堂など多くの文化財が残り、房総の魅力500選に選ばれている。
開基が和銅元年(708年)と伝わる長い歴史があり、足利氏や当地の有力国人であった丸氏、そして里見氏の篤い信仰を受けていたとのことで、中世にはそれなりの勢力を持っていたのだろうか。
麓から見上げる石堂寺本堂あたりは、まるで丘城ではないか🤯
現在、表参道の仁王門が損壊しているので、裏参道から登っていく事になるが、ここからしてスゴい。
小さな谷戸の中を登っていくのだけど、ここ全体が巨大な空堀に見えてくる😮
おまけに、谷底には…
もしや、水堀…?🤯
そして、登っていった先が、これまた…
少し手前で正面に見える、北側の花観音側に伸びる高土塁のような尾根もさることながら、境内への入口になるココ…
右側には高い土塁😮
左側には池。
…って、まさか水堀?🤯
土塁と堀で動線を狭めるこの配置、まったく城郭の虎口そのものやん🤯
境内に入ると、文化財になっているという堂宇が所狭しという様子だった。
重要文化財の多宝塔、右に本堂✨
そして、写真を撮っているこちら側が東端の尾根になっているが、その天端に薬師堂が立つ。
そして、この尾根がまたスゴい。
薬師堂の東側、寺の東端になるけど…
写真右側、寺の外側は百メートルほど下の谷底まで、急斜面で落ちている。
天端も細く絞られてるし、これって土塁…😮
そして、境内側の斜面も…
さらに、境内に登ってくる表参道にも行ってみたんだけど…
そのすぐ下…
寺内の色々なところを見れば見るほど、大きな城に見えてくる🤯
中世は、武士団だけでなく寺社も武装して戦わなければ生き残れない時代だったんだろうし、足利氏や当地の有力国人の篤い信仰を受けるほどの格式のある寺院だというから、この立地や城郭のような遺構には寺が歩んできた苦難の歴史が刻み込まれているのだろう。
さて石堂城っと💨
(安房 石堂城と石堂寺 その2に続く)
★石堂寺
千葉県南房総市石堂
参拝者向け駐車場があり、石堂城訪問にも利用出来そう。
(2022年2月24日 記)