少しでも使い方だけでなくデータの解析(見方)を分かって頂きたくて・・・・
データは取るだけでは全く意味をなしません!
データをどう使うかです。
是非、引き続きお付き合いください。
そうだ、
今回はバイクのデータを使っていますが、クルマも考え方は同様ですよ!
今後クルマの解説もしますけど、、、
あんまり代わり映えしないと思います。
何故かと言うと、モータースポーツは物理です!
だから考え方はほぼ全く同じなんです。
バイクでも、クルマでもカートでも、ご自身のデータと照らし合わせてください。。。
それでは、前回の続きだよ。。
前回は、本庄サーキットの1コーナーから1ヘアの立ち上がりまで解説しましたね。
覚えてるかな??
忘れた人は、前回の記事を読み直してください。
今回も赤線が青木宣篤選手、青線は生徒さんです。
青木選手なので青線にしろ!とのお叱りを受けましたが・・・無視です(笑)
■コースレイアウト

今回は第2ヘアピンのアプローチからですよ。。
■第2ヘアピン
第1へアピンを『V字コーナリング』で抜けると、第2ヘアピンまで直線的に
走ることができますね。 (ここはもちろん全開です。)

上の図を見ればバックストレートの2台の走行ラインの違いが分かります。
※青木宣篤選手はウイリーしながら走ってましたが・・・・(怖)
このアプローチも1ヘアと同様、手前から緩い角度でターンインを開始します。

なんとターンイン開始地点が20mも違います。
青木選手の方が手前からジワジワといっています。
対する生徒さんは、奥まで行って一気に曲がろうとしてますね。
走行ラインは、『V字コーナリング』の青木選手が斜めに直線的なのに比べ、
生徒さんはアウトからアプローチを開始する
コーナリングをしています。
このときの速度グラフはどうなっているのでしょうか?

あれ??
CP(クリッピングポイント)での速度は、なんと、、、、、
青木選手 29km/h
生徒さん 36km/h
生徒さんは青木宣篤選手に7km/h
も勝ってます。
やった! GPライダーに勝った!!!
なんて喜んではいけません。
加速を開始するポイントに注目してみましょう。

あれ???
随分違うなぁ~~。
これも前回1ヘアと同様の現象です。
バイクの向きはどうなってるのかな?

赤の青木選手は、③の地点で最低速度を29km/hまで落とし
一気にバイクの向きを変えています。
したがって④の地点ではもう直線状態になっており、バイクを起こして
アクセル全開に近い状態になってます。
対して青の生徒さんは。⑦までアクセルを開けられません。
これは生徒さんのコーナリングが、2ヘア全体をほぼ等速で抜けるための
速度で進入しているからです。
そうです、①~⑥までの一つのコーナーを等速で抜けることを前提としているのです。
(通常のアウトインアウトがそれに相当します。)
我々はこれを昭和のコーナリングと呼んでいます。(笑)

走行ラインを見ても、入り口,CP,出口のRがほぼ同じになってますよね。。。
結果として、③~⑥まではアンダーステアとなり、いつまでも曲げることができません。
⑦まで我慢してはじめてアクセルをしっかり開けることができるのです。
その位置が、加速開始地点となる訳です。
このように、CP(クリッピングポイント)の位置で一気に向きを変えられる速度にすることで、
立ち上がりでアクセルを開けるタイミングも早くなり、タイムは格段にUPします。
(※V字コーナリングによるアプローチ(減速)のメリットは後日解説しますね)
今回はS字まで行きたかったけど、この辺で終りにしますね。
それでは、また次回をお楽しみに!