青木宣篤選手 のデータを使って、デジスパイスの解析方法は今回で最終です。
もちろん次回はまた違うしシリーズをはじめますよ。
初回は、1コーナー~第1ヘアピンまで
2回目は、第2ヘアピンまで
今回は第2ヘアピンを立ち上がり~最終コーナーまでを解説しますね。
■コースレイアウト

今回もいつもと同様で
青木選手は、赤線 / 生徒さんは、青線 です。
■第2ヘアピンの立ち上がりからS字
第2ヘアピンを『V字コーナリング』で抜けると、S字を直線で走ることができます。

青木選手が如何に直線的なラインを通っているか理解できますよね。
バイクの場合、コーナリング中にフル加速をすると、『ハイサイド』を起こして
転倒の可能性がありますが、直線状態ではそれはないですよね。
クルマの場合も直進状態では、ステアリングの抵抗が無いけど、
ハンドルを切っていると、抵抗になってアクセル全開にしても加速は鈍いですよね。
ステアリングをどれだけ早く直進状態にしてあげるかが大切です。
■奥の右コーナー
手前のS字を綺麗に直線で走れたら、Sのアプローチです。

青木選手は、右コーナーのアプローチを直進から進入していますが、
生徒さんはどうでしょう?
第2ヘアピンと同様に、『アウトインアウト』のラインを取ろうと、わざわざ
左に寄っていますよね。

本来は、青木選手のように、一直線で減速したいのですが、生徒さんは2段階の
減速となってしまっていますね。
第2ヘアピンを抜けたあと、S字の緩い左コーナーが待っているので、そこまでは
やさしいブレーキングで、左を抜けたあとにフルブレーキングをしてます。
走行ラインを考えてあげれば、一直線で減速することも可能なのです。

本来『アウトインアウト』のラインは旋回半径が大きいので、旋回速度が速いはずなの
ですが、今回は青木選手の方が速かったですね。。。。
ボトム速度 青木選手 37km/h 生徒さん 36km/h
■シケインへのアプローチ
シケインも考え方を変えることで、タイムアップ可能です。
シケイン入り口の右コーナー(赤矢印)のCP(クリッピングポイント)を通常より奥に取るために
アウト側からアプローチする。。

奥にとることで、シケイン1個目に右コーナー(緑矢印)の旋回半径が小さくなります。
旋回半径 青木選手 46m 生徒さん 54m

しかしそのラインのおかげで、2個目の左コーナー(青矢印)の旋回半径を大きく
することができます。
旋回半径 青木選手 72m 生徒さん 60m

そうなんです。
一つ目のコーナーは捨てて、2個目を生かす!
それは、最終コーナーまでの直線を生かすことに他なりません!
この直線では加速区間は短いですが、減速を直線的にできるだけで、
よく止まるので大きなメリットがあります。
■最終コーナー
このコーナーは今までの『V字コーナリング』では曲がることができないので
アプローチはアウトから、出口もアウトいっぱいまで使いましょう。

ラインは『アウトインアウト』ですが、速度変化はというと。。。。

今まで勉強してきたように、青木選手はしっかり減速して、向き変えを
しているので、似たような走行ラインでありながらも、加速ポイントが
全く違っています。
ちなみに、ボトム速度は 青木選手 46km/h 生徒さん 43km/h
と、たった3km/hしか違わないんです。
結果的には、生徒さんのコーナリング速度が速すぎるということですね。
このボトム速度をもう少し落とすことで、、青木選手のような位置から
加速が可能になるはずです。
今回はこれで終りです。
次回の勉強は、クルマで違うコースにしようなか??
それとも、ブレーキングに関してにしようかな??
悩んじゃうな・・・・(~_~)
そうそう、忘れないでください。
考え方はバイクもクルマでも、
コースが違っても全く同じですよ!
それでは、今日のお勉強は終了です。
お疲れ様でした。