GSX-S1000GTを1000km乗ってみて分かったこと。
エンジンは期待以上に低回転が良い感じ。
6速の守備範囲がやたら広い。
低回転で十分なトルクがあるので50km/hから最高速まで6速で走れる。非常に6速が使いやすい。結果、燃費が20km/Lとなりリッター4気筒にしては燃費が良いと思う。
乗る前から分かっていたことだけど、高回転域は速すぎて使い物にならない。(笑)
ワインディングも低回転しか使えない。
上はトルクがありすぎる。バンクしてるときに高回転からアクセルをワイドにあけたら最悪ハイサイドすると思う。運がよければトラクションコントロールがハイサイド防いでくれるはずだけど、そんなもん信用してアクセル開ける気になれん。
ワインディングでも低回転からの加速で十分すぎるぐらい速い。
ドライブモードセレクター
Aモード:フルパワー
Bモード:少しマイルド
Cモード:かなりマイルド
それぞれ試してみた。
発進するときはAモードがベスト。トルクがあって発進が楽。
逆に発進がダメなのはCモード。トルクが無さ過ぎてエンジン回転少しあげて半クラ使う必要がある。そうしないとエンストしそう。
「ローRPMアシスト」の恩恵はさっぱり分からない。本当に動作しているんだろうか?と思うぐらい分からない。
その後分かったことだが、
アイドリングからアクセル回さずにそのまま半クラ使うと「ローRPMアシスト」が動作するらしいけど、そんな恐ろしいこと私には出来ない。
私はアクセル少し開けてやや回転上げつつ半クラ発進してるので、「ローRPMアシスト」はカットされてるらしい。道理で「ローRPMアシスト」の恩恵が感じられないはずだ。(笑)
ワインディングはBモード。Aモードはパワフル過ぎて私には無理。アクセルに敏感に反応するので丁寧にアクセル扱わないとバイクがギクシャクする。
アップダウンが無い平坦なワインディングならCモードでもいいけど、登り坂があるならBモードの方が走りやすい。
伊賀コリドールロードのような郊外の快走路(広域農道とも言う)を気持ちよく走るときはCモードのマイルドなレスポンスが気楽に走れて使いやすい。
高速道路を流すときは、クルーズコントロールを使うのでどのモードでもあまり関係ないけど、自分でアクセル操作するならCモードが気楽に走れる。多少飛ばし気味に走るならBモード。
高速道路でもAモードは過激過ぎて使えない。アクセルに神経使うので疲れる。
極低速で走る酷道険道林道のようなところでは、意外にもAモードが走りやすかった。
路面のデコボコや落石や苔とか砂とか避けながら走るときは、エンジンレスポンスが悪いとバイクを自由に操れない。
結果、Aモードが一番走りやすい。
Cモードだとワンテンポ遅れるので走りにくい。
純正のフロントスクリーンは、小さすぎ。
伏せて最高速出すには丁度良さそうだけど、GTを名乗るバイクでのツーリングには向いてない。なので純正オプションのロングスクリーンに交換した。
それでもまだV-Strom650よりもスクリーンが低い。
結果、風当たりが強いので自然に走行速度がV-Strom650よりも遅くなる。V-Strom650で流しているときと比べてGSX-S1000GTの方が10km/h~20km/hぐらい自然に遅い。
ほんとスピードメーターみると遅くて自分でビックリする。(笑)
V-Strom650で快走路(広域農道)走っているときは、前車に追いつくことはあっても追いつかれることは滅多になかったけど(たまに速いSSに抜かれるぐらい)、GSX-S1000GTは広域農道飛ばしている軽トラに抜かれそう。(笑)
これは全く予想外、意外過ぎた。GSX-S1000GTは知らないうちにスピード出しすぎてしまいそうだから気を付けないと、と思ってたが、まったく逆とはね。乗ってみないと分からないものだ。
サスは、前後ともまだ乗りはじめのままで
まったく自分で調整してない。
前後ともV-Strom650よりも硬めだけど、ガチガチというわけじゃないので大きな問題ない。
基本的に飛ばさないしタンデムもしないので、後輪サスはもうちょっと柔らかくイニシャルを下げてもいいかも。
ギア比は1速から6速までクロスミッションでレーシーな設定になってるので、忙しく6速までシフトアップする必要がある。
100km/hでのエンジン回転数は、排気量大きくてパワフルなGSX-S1000GTの方がV-Strom650よりも何故かエンジン回転数少し上。
結果、GSX-S1000GTの6速100km/hからの加速が異常に速い。(Aモード) 6速でも十分な加速力とか言うレベルではなく、本当にビックリするぐらい速い。たぶんV-Strom650がシフトダウンして4速でフル加速するよりも速い。
ちなみに、
V-Strom650は、1速と6速のギア比が約3倍
GSX-S1000GTは、1速と6速のギア比が約2倍
ワイドレシオなV-Strom650
クロスレシオのGSX-S1000GT
高回転まで引っ張って限界走行するならエンジンの最高パワーバンドを維持できるクロスレシオだろうけど、ツアラーにはやっぱワイドなギア比の方が向いてる。ましてこんな低回転から使えるエンジンなら今の1速、3速、6速、と、オーバードライブ的な7速の合計4速で十分。一般受けしないだろうけどね。
さらに言えば、1速はもう少し低めのギア比にして発進専用にした方が気楽に乗れる。現状だと1速で130km/h出るみたいだけど、そんなに出る必要ない。
クイックシフターは、シフトペダルを電子スイッチにして、実際のシフトは別のソレノイドでやった方がシフトが軽くて使いやすいと思う。
まあ、コストアップするので売れるかどうか微妙ではあるけど。
意外にも前輪19インチで90度VツインのV-Strom650の方がタイトなワインディングではやや俊敏。GSX-S1000GTは前輪17インチなので車輪では有利だけど4気筒の重量やクランクのジャイロ効果もあるのかV-Strom650よりも切り返しで少しモッサリ感がある。まあ、やたら切り返しが軽いV-Strom650に乗り慣れてるから分かるだけで、比べなければ、GSX-S1000GTも十分に軽く振り回せるバイクとは思う。
V-Strom650のバンク角は45度ぐらい。
そこら辺でステップのバンクセンサーがガリガリ擦る。
GSX-S1000GTでもタイトな低速(50km/h以下の)カーブで45度ぐらいはバンクさせてるけど、ステップ擦るどころか、リアタイヤの端に1cmぐらいのアマリングが残ってる。(笑)
一般道でこのアマリングを消そうとしたらバイク壊しそうな気がするので永久に残す(笑)
GSX-S1000GTで林道や砂利道も走ってみたけど、ハンドル幅が広いのでゆっくり走れば特に問題ない。V-Strom650同様に普通に走れる。ただ、タイヤがV-Strom650と違って薄いロードタイヤなので尖った石でバーストしやすいだろうから無理は出来ない。
クルーズコントロールは、予想通りに快適で便利。
これが欲しくてGSX-S1000GT買ったので、これが使い物になるアイテムでほんと良かった。
前輪ハンドル切れ角、
V-Strom650 左右40度
GSX-S1000GT 左右31度
V-Strom650は乗り慣れているので、ハンドル切って深めのバンクさせながらのUターンに躊躇が無いけど、GSX-S1000GTはフルロックのUターンする気になれないし、どれぐらいの半径で回れるのかも感覚的にまったく分からない。
結果、GSX-S1000GTは狭い道路でUターンが怖くて出来ない。(笑)
これは不便すぎるし格好悪いので、なんとかしたいと思うけど、練習するのも怖い。
V-Strom650はエンジンガードつけてあるし壊れるところもほぼないので失敗を恐れず気楽にUターン出来るけど、GSX-S1000GTはフルカウルでサイドパニアもあるから、派手に転けたくないという恐怖心もあって出来ない。
まっ、1万kmぐらい走れば、そのうちに慣れてくるだろうと淡い期待をしてますけど。
結論:
GSX-S1000GTの特徴は、やはりパワフルなエンジン。
特に低速域が良い感じ。燃費も意外に良い。
高速道路でも走行車線をのんびり走るような私がこんなハイパワーなバイク買って宝の持ち腐れ感も若干ありますが、スタイリングも良いしタイトな低速カーブが続く峠でも低回転でそれなりに気持ちよく走れるバイクなので、ミスチョイスではなかったように思う。
私にはクルーズコントロールが付いてるメリットも大きい。
V-Strom650とGSX-S1000GTを比較すると
快走路を走っているときの快適さはV-Strom650の方がはるかに上。
エンジン静かで振動少なく走行風圧も低いしポジションも楽。見やすいバックミラー。疲れないシート。抜群な燃費。
GSX-S1000GTの方が勝っているところは、パワフルで守備範囲の広いエンジン。クルーズコントロール。クイックシフター。足付きの良さ。十分なバンク角。
爺になってきたので、シフト回数が減るパワフルなエンジン、右手の負担が減るクルーズコントロール、左手が疲れないクイックシフター、それらで楽にツーリングしようという魂胆です(笑)