時刻は夜の22時頃。
もうすぐ降りるのか、通路を挟んだ隣の4人がけの席に座っていたノースリーブの女の方から、スプレー缶を放射する音が聞こえて、それと同時に激しい匂いが、私の方にこみあげてきた。
くっさっっっ
ラベンダーかローズか、トイレの芳香剤みたいな匂いが、私の鼻をつんざく・・・
横にいるその芳香剤女に目をやると、窓を鏡がわりにして、化粧してるし・・・
だから、スプレー缶を前からぶっかけたら、その放射されたものがすべて、隣にいる私のもとへと向かってくるんやないかい・・・
え、今から何かのパーティですか。
それとも、さっき電話してた人が彼氏で、その男に会いに行くんですか。
こんなに真剣に、しかも夜に化粧直しを、しかも電車の中でするスイス人女性を見たのは、スイスにきてから初めてです。
ニキビが気になる私には、絶対に真似出来ない代物。
化粧直し。
別にそんなにやりたいのなら、私は何も言うこともないんですけど、激しい匂いのスプレー缶はどうかと思うの・・・
これは昔、電車の中で、しかも私と向かいあう席で、いきなりカバンの中から、ピクルスを取り出し食べ始め、私たちの周辺、もとい車内が一気にピクルス臭で充満した時の衝撃と似ている。
私の個人的自粛話としては、お腹が空いたら食べようと思って買った、チャック付き袋詰めのアプリコットのドライフルーツ。
食べようと電車の中で封を開けたら、車内が一瞬で、アプリコット臭くなったことが自分でも分かったくらいで、食べることなく、その場で袋を高速で閉じたことを思い出します。
日本にも似たような行為はありますけど、自粛という感覚が、日本とは多少違うのではと思った夜。

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日本でも、電車でスプレー缶をさす人は見たことありません。