バカにしてんのか~FUKUSHIMA~ | スイス突撃奮闘日記☆ロードオブ移住

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スイス生活14年目突入。
スイス人パートナーと2019年、2022年生まれの息子達と2024年生まれの娘の5人家族。
スイスでの日常生活、
面白いこと、腹立つこと、
いろいろ日記として書いてます。


久々に腹立たしくもあり、悲しくなったので、書きます。


木曜日、ドイツ語学校にて。
休憩時間に、メキシコ人のクラスメイトが、スイスにあるお店で買った、北海道産のだし昆布を見せてくれた。

「これ、どうやって食べたらいいの?」と聞かれたのですが、「みりんを持ってない」と言うので、「戻してお味噌汁に入れたらいいよ」、なんて話していたんですが…

すると、「テレビで見たんだけど…」つって、怖い顔のポーランド人が話しかけて来たのね。

このポーランド人は.私よりもドイツ語能力がはるかに高くて話すのも早いし、攻撃的な印象があるから、あまり話すの得意じゃないのよね。

だから、何言ってるのかよく分からなかったんだけども、「車」と「放射線」っていうキーワードは聞き取れたわけ。
授業が終わったあとに、メキシコ人と話してたら、どうやら、車のことなんか話してたわけじゃなくて、メキシコ人が持ってきたワカメについての話をしてたみたいなのね。
けど、その時、私が理解できたのは、


今でも輸出品の放射線量を測ってるとか、何とか…




その時は分からなかったけど、あとから聞いたところによると、このポーランド人はワカメのことについて述べてたみたいで、



輸入品のそのワカメも汚染されてるんじゃないの



って、言ってたみたいなのね。



そしたら、ギリシャ人のおっちゃんが笑いながら言ったのね。
本当に、笑いながら、なんの悪気もなく、言ったの。



Joschiも検査しないとねー
汚染されてるんじゃないのー



って…


一瞬で思った。



オマエら、大バカだー!!!




何も知らないアホなやつらに、何が分かる。
なんかすごく、バカにされた気分になったの。



だから、言ったのね。



ものが汚染されてるのは、問題としてあり得る。
実際に海に垂れ流れもしてるしね。
けど、テレビの内容は概して誇張されるし、そんな風に私が言われるのは、非常に失礼なこと!!!





これを言ったあと、もちろん、教室内には気まずい雰囲気が流れてた。
その直前に戻ってきていた先生も空気を読んだのか、「ジョークを言おうとしたんだよね。」ってフォローしてたけど、すかさず私。



そんなのは、日本ではジョークになどならない。
言っちゃいけないこと!!!



って言ったら、またシーン…



まぁ、最終的には先生が、「文化によって面白い、と思うことも全然違うから、難しいね。」と締めくくっていたので、良かったですけどね。
いや、良くないけどね。
その場をおさめて授業に入るっていう意味で良かったということ。




だいたいですよ。
こんな風に聞かれることは多いですよ。
ちょっとでもニュースを読んでいる人なら、


日本=地震、福島、放射線漏れ


ですから。
けど、こういう風に短絡的にとられるのも、メディアの影響があるんですよ。
基本的に、ネガティブな視点で放送されますし、以前、一緒に勉強していたインド人も、怒ってましたし。




「今は日本はどうなっているんだ。」
「まだ危ないんでしょ。」


この質問に的確に答えられない自分も情けないから、ちゃんと調べようと思っていますが…


何も知らない人に限って、無神経な質問をぶつけてくるんです。
ジョークになど、どうしてなるのか、私にはわからない。
(結果的に、このギリシャ人のおっちゃんは、授業が終わったあとに、個人的に私のところへやってきて、謝ってくれましたが…)



ほとんどの人が、日本に行ったことすらない人たちなんです。
日本と中国は言葉が一緒だと思っている人もいます。
究極、日本の家では、イスには座らないと思っている人もいます。



2011年、当時の人がどれだけ苦しい思いをしたのか、それでどれほどの死者を出したのか、どれだけの不自由な生活を強いられているのか。


それだけではなく、経済的に被った打撃だって、非常に大きかった。
国の信用力も、落ちた。
誰もが悲観的になった。


一部、国民性が賞賛されたりしたこともあったし、それが今回、2020年東京オリンピックを勝ち取ったことに貢献したと言われている、滝川クリステルさんのスピーチにもあった、「見返りを求めないおもてなし」の心の中にある、周りのことを考える、相手の立場に身をおいて考えることのできる国民性、ということなのだと個人的には思うけれど…



その滝川さんのプレゼン映像はこちら。





心無い目で日本を見ている人は、たくさんいる。



私もきちんと、質問されたら答えたい。
反論して行きたい。
ちゃんと日本の情報をとろう。



そう、思い知った、木曜日の午後でした。




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と終わりたいところですが、まだです。
夜、ラジオからとんでもないニュースが飛び込んできました。


「フランスが2020年の東京オリンピックを福島の放射線漏れ事故と関連づけて風刺画を載せた件で、日本政府は怒っている」というニュース。



見つけました、こちらです。


産経ニュースの記事



この週刊誌社は、謝る気がないのですね。




こういうことなんですよ。
私からしたら、何が面白いんだか、全くわからない。
風刺画って、皮肉だったり、面白みを含むものでありましょう…??



週刊誌側のコメント、「怒りを向けるべきは、放射漏れ対応の不備」とありますが、こういう風に批判することは、一番簡単だし、日本政府が反発してくると思わなかったことからくる、苦し紛れの言い訳にしか、聞こえませんね。



他の国からみると、福島事故というのは、どんな風に写っているのか。
まったく違う見え方をされているんですね、だから、こんなことが起こる。


日本の立場になって考えれば、良いか悪いかくらい、分かるでしょうに…



うちのスイス人パートナーが教えてくれましたが、日本は世界でも放射線量が低いんです。
ドイツの首都、ベルリンよりも低いそうで、驚いてましたよ。

この事実、一体どれだけの人が知っているのでしょうね…




ほんとに分からない。
悪気がないというのは、怖い。