妖怪大全集 ⅩⅩⅢ
「スーパー銭湯」…………
それは魑魅魍魎が巣くう「妖怪の館」……………。
皆様にご紹介いたしましょう。
『妖怪・湯船わらし』
この妖怪はスーパー銭湯内の至るところに出現する。
「場内は大変すべりやすくなっておりますので走らないようにお願い致します。」
の看板を無視するが如く、通路を縦横無尽にちょこまかと走り回る。
そしてかたっぱしから湯船に爪先をつけ、
「あちっ!あちっ!」
と同じリアクションを取り続ける。
基本的に彼等の適温は「ぬる湯」のみだが、保護者の強引な勧めで普通の湯船に身を沈めるが、
「はい!10数えて!」
との保護者の命令に
「123456789、10っ!!」
と高速唱和で飛び出す辺り、熱にはとても弱い様である。
『妖怪・座敷わらし』は見た者を幸せにするらしいが、『湯船わらし』に至っては見た者を
ほのぼのさせる程度である。
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ももたろう
「ねえねえ!ママッ!お話聞かせて!」
「しょうがないわねぇ……じゃ、何がいいの?」
「うーんとねぇ………………『ももたろう』!!」
「はいはい。………では始まり、始まり………。」
あるところにおじいさんとおばあさんがすんでいました。
おじいさんは山に柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃が
「どんぶらこ、どんぶらこ」
と流れて来ました。
おばあさんはその桃を拾い、家に持って帰りました。
そして桃を切ってみると中から男の子が出てきた……
と説明する、男の子を抱いたおばあさんを見たおじいさんは、おばあさんを連れて
「警察」に出頭しました。
その後おばあさんは「誘拐犯」として収監され、男の子は「孤児院」に引き取られて行きました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おしまい。
「お、おやすみなさい……。」
「はい。おやすみ。」
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はなさかじいさん
「ねえねえ!ママッ!お話聞かせて!」
「しょうがないわねぇ……じゃ、何がいいの?」
「うーんとねぇ………………『はなさかじいさん』!!」
「はいはい。………では始まり、始まり………。」
ある所に正直者の「正直じいさん」と嘘つきの「うそつきじいさん」がおりました。
ある日、正直じいさんの飼っている「ボチ」が裏の畑を堀かえし吠えるので正直じいさんは掘り返してみました。
すると「大判・小判」がザクザクと出てきました。
でもそこは「正直者」の正直じいさん、警察に届出てしまい、大した金額を手にする事はありませんでした。
その噂を聞き付けたうそつきじいさんはポチを自分の畑に連れて行きました。
ポチはまた掘りながら吠えたのでうそつきじいさんは意気揚々と掘り返しました。
しかし出て来たのは何かの器のかけらやら、石のかけらでした。
うそつきじいさんは怒ってポチを殺してしまいました。
しかしそのかけらを持ってある人に見せて見ると何と「縄文式土器」やら「矢じり」やらの
貴重な「出土品」なのが判明しました。
うそつきじいさんはさらに発掘を進め、出土品をコレクターに高額で譲る一方、地元の大学に
破格の高値で土地を譲渡する事に成功しました。
そして巨万の富を得た「うそつきじいさん」は残りの人生に満開の花を咲かせる事に成功したのでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おしまい。
「マ、ママ………」
「世の中『銭ズラ』。」
「おやすみなさい……。」
「はい。おやすみ。」
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