CHASTAINにおいて主役のデイヴィッドを喰ってしまうほどの強力なヴォーカルを聴かせるレザー・レオーネ。
女性とは思えないその迫力と、なにより明らかにロニー・ジェイムズ・ディオの影響を強く受けたVoスタイル、CHASTAINの様式美メタルをさらに一段上のレベルに押し上げているのは彼女のVoのおかげと言っていい。

よっぽど上手い男性ヴォーカルであってもロニーのように歌ったりモノマネすらなかなか出来ない、それほどロニーというのは偉大なヴォーカリストであった訳だが、しかしこのレザー・レオーネ、ロニーの唱法をかなりのレベルで自分のものにしている上に、その強力な歌唱法に僅かに女性ならではのプラスαがあって(これは本人は意識していないのかもしれない)ロニーでさえ表現出来なかったものを持っていると言っても過言ではない。CHASTAINの人気は間違いなく彼女の力によるところが大きい。
そんな彼女がソロアルバムを発表する。


LEATHER


発売されたのは89年、CHASTAINの4thアルバム「THE VOICE OF THE CULT」の後ということになる。


SHOCK WAVES


デイヴィッドとも関わりのあったマイケル・ハリスがギターを担当。プロデュースはデイヴィッド。初期CHASTAINのようなコテコテの様式美ではない、しかしそれほどCHASTAINとの差別化を感じない。ちょっと曲のつまらなくなったCHASTAINといったところか。作曲はほとんどデイヴィッドが手掛けているようで、CHASTAINのあまりカスでないことを願いたい。

自らのバンドARCH RIVALやデイヴィッドとの仕事で知られるマイケルも凄腕で、デイヴィッドに劣るようなところはなにもない。ただCHASTAINに比べパワーメタルな勢いがない分、少々地味に聴こえるような気もする。
でもよく聴けば曲自体は悪くない。2曲目の "The Battlefield Of Life" や、続くタイトル曲 "Shock Waves" への流れなどはメタル好きなら決して無視出来ないと思う。
CHASTAINよりも肩の力が抜けているようにも思える。
レザーのVoもより女性らしさが強調されているのかな。



しかしギターが凄いな!マイケルも超絶なテクニックを持ったギタリストで、それも聴き所のひとつ。
ま、あくまでもCHASTAINでのレザーを知った者が、それ以上に彼女のVoを聴きたいときに聴けば良いアルバム、別にCHASTAINを知らない人が聴かなくていい。まずCHASTAINを聴くべき。



"The Battlefield Of Life"


"Shock Waves"


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