WARRIÖR
最も有名なLAのWARRIORを筆頭としてWARRIORを名乗るバンドは世界中にある、NWOBHMに限定しても4つあるとされる。そのうちのひとつ。WARRIÖRイギリス、チェスターフィールド出身、77年に結成されたPLUGというバンドを前身とする5人組。80年、唯一のアルバム。LET BATTLE COMMENCE94年に再発CD化、2012年に新たにアナログピクチャーディスクで再発された。そもそもNWOBHM自体がリアルタイムではないし、後の時代に話題になったとか聞いたことないから全然知らないバンド、たまたま見つけたのをなんとなく買っただけ。この満月を背にして影絵になった騎士がカッコよくて惹かれたのだと思う。貴重なのかそうでもないのか知らんけど割と高かった記憶がある。少なくとも80年のオリジナルはレア。今の時代にこれをメタルとして聴くのは難しい、非常に古くさい音、でも年寄りがNWOBHMを懐かしんで聴くならこれは至宝。NWOBHMの中でもMAIDENのようなパンク要素のない、70年代そのもののブルーズロック流れのブリティッシュHR。壮大ささえ感じられるオープニング “Let battle Commence” はともかく、次のブルーズブギーみたいな “Long Stretch, Broadmoor Blues” はあまりの古くささで思わず笑ってしまう。最新のメタル好きが聴いたら地獄、耳を70年代に持っていかないと無理。それでも各所にIRON MAIDENに似たヴァイヴが感じられるのは、やはり同世代のNWOBHMというところか。隙間とか空間を感じる寂しげな曲が多く、ハードロックな渋さがメタルなスリルとは違う興奮を呼ぶ。後半の盛り上がりが胸を熱くする “Memories” は名曲。流れるように続くドラマティックな ”Yesterday’s Hero” がまた素晴らしい。さらに続く ”Invaders”、“Ulster, Bloody Ulster” のメロディアスなギターが泣ける。メタル必須要素のパワーとかスピードとかではなく哀愁が感じられるのが良い。THIN LIZZYを思わせるようなフォーキーさが心に染みる。こんなのメタルじゃないとか古くさいとか関係ない、良い曲かどうか、その点間違いなく良作。ひっそりとHR/HMの歴史に埋もれた傑作だと思う。2014年に再びCD化再発、2020年にはアナログで再発と近年にも何度か再発されているから入手は容易い。“Let battle Commence”“Memories””Yesterday’s Hero””Invaders”“Ulster, Bloody Ulster”LET BATTLE COMMENCE LP (VINYL ALBUM) UK VINYL TAP 2012Amazon(アマゾン)