これもフランス、この前紹介したSORTILÈGEと近い関係にあったバンド。
DEMON EYES
マッソン兄弟を中心に82年に結成、パリ出身だと言われていたが、マネージメントやファンクラブの住所を見るとSANNOISとかARGENTEUILとか書いてある。パリ周辺の地名なのだろう。フランスの地理など知らんし読めん。
SORTILÈGE同様イギリスのEBONYレコードのコンピレーションに参加し、そのままEBONYと契約、84年にデビューする。
RITES OF CHAOS
EBONY専属画家のゲイリー・シャープによる強烈なジャケが目を惹く。バンド名といいこの禍々しいジャケといい、当時日本に何の情報も入ってこなかった未知のフランスのバンドということもあってとても不気味なイメージがあった。
フランス語による呪文のようなイントロ。またEBONY独特の音の悪さ、もやっとした音像がその不気味さを更に盛り上げていた。
かなり激しいメタルを叩き付けてくるが、やはり彼らもフランスのバンドらしくフランス語で歌ってるしいかにもフランスのメロディを持っていて、その剛と柔のバランスがなんとも気持ち悪い。いや、心地良い。フランスメタルにハマった者はそう思える。
知名度的にどちらかというとSORTILÈGEのほうが格上って感じだけど、音楽的にはSORTILÈGEよりも激しいメタルで押しまくる。スラッシュ並のパワーメタル、当時としては激しい部類のメタルと言える。
日本では全くの無名ながらフランスメタル史にしっかりと名を残した。
1stアルバムのレコーディング時にDrがいなかったのかSORTILÈGEのボブ・スネイクがヘルプで叩いていて、この2つのバンドが近い関係にあったことが伺える。
ブランクがあって87年に2ndを出すのだが、このアルバムの入手が難しかった。存在は知っていたが現物を見ることさえなかったな。
GARDE A VUE
数年前、フランスメタルの再発を連発したBRENNUSによる奇跡のCD化によってようやく買えた。
音質も良くなり1stを上回る良作。回転数が上がるようにスピードアップする1曲目は自然に首が前後する。
"Hommage (Seek and Destroy)" なんてMETALLICAのカバーをやってるが、あのリフにフランス語が乗っててやけに気持ち悪い。
もう1枚あるっていう話もなんとなく聞いたような気がするが、全く見たこともない。調べたら90年の「OUT OF CONTROL」というアルバムだった。
追記:
2017年、その幻の3rdがついに再発された。
もうなるべくCDを買わないようにしてるのだが、こういう再発はどうしても買ってしまうなぁ。
OUT OF CONTROL
Voのフィリップ・マッソンがDrに転向、ニューVoを迎えている。初期の禍々しさは消えおしゃれな感じになっているが、そこまで軽薄になったわけではなくしっかりメタルしてるしフランスらしさも十分にあってなかなかの好盤。
各曲のコーラスが耳を惹き、全体的に曲の質も上がっている。ただ個性の面では薄まったかな。
タイトル曲 “Out Of Control” は最悪、ラップを取り入れた駄曲。
"La Revanche des Dieux"
"Pestiférés"
"Hommage (Seek and Destroy)"
"Lady White Bride"
Rites of Chaos
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Out of Control
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