みなさまごきげんよう。
今日はね〜 ちょっと悲しいことがあったの。
次のクラシックコンサートを来年やるつもりで
どんなことをやろうかしら～と話をしていた矢先に
前回の会場から連絡が。
「うちはウイーンの宮殿風で、クラシックや伝統芸術文化を披露する空間なので
今後もコスプレ風の路線でやるならば会場はお貸しできない」
ですって。 
でた〜
確かに前回は悪魔色強くて強烈だったと思うけど
クラシックコンサートとして内容も演奏も素晴らしかったと思うし
皆さんにも楽しんでもらえたと思うのね。
コスプレとロリータ、パンクファッションの区別がつく大人は少ないかもしれないけど
Cocoは今までにヨーロッパのお城や教会でライブやったり、
ロイヤルアルバート博物館でピアノを弾かせてもらったり
ヨーロッパの地で文化交流を重ねてきて
ヨーロッパは、格式や伝統を厳格に重んじる一方で
遊び心にもある程度理解を示してくれる度量の深さがあると感じたし
日本でも、もし権威ある方が「これはこれで面白いね」と言ってくれれば
きっと閉鎖的な空間に一筋の光が差し、若き才能が育つ可能性も出てくると思う。
ていうことも説明して
風変わりな私たちのことも可愛がってもらえたら嬉しい、とオーナーさんに素直にお伝えしてみたの。
理解してもらえるかはわからないけど。
偏見というのは認識不足や排除心から生まれると思うから
まずは知ってもらうことが大切かなと思って。
もともと「ピンヒール、ラメの服、事前に申請していない演出や機材はだめ。
もし見つけたらただちに公演を中止してもらいます」と禁止事項が多くて
入り時間からすぐリハーサルをしたくても
"2時間はピアノ調律の時間だから静かにして下さい"
とスタッフの準備や打合せのおしゃべりもできず
調律を前もってやって頂けませんか、とお願いしても
"みなさんこれでやってるんで もう決まってるから"
と一切聞き入れてもらえなかった。
公演当日も、マスクの着用や大声禁止など、私が知らなかったアナウンスが追加されてて
あぁだからブラボーの声がなかったのか、と
後から気づいた。
でもブラボーと叫んだらコロナになるわけじゃないし
一応事前にCocoからも話したのよ。
ワクチン6回打ってまだコロナを怖がってたから
免疫を上げていれば大丈夫ですよ、て。
それでも"まぁわからないからね"
で、あのアナウンスになった。
そのわりに
「みなさんヘアアイロンとか使われたんで」と
電気料金3000円という謎の追加請求などがあったり
「これはアンティークなので」と
譜めくり用の椅子から譜面台まで
はい千円です、はいいいくらです、と追加料金が…
リハーサルしながら頭の中でチャリンチャリンて音が聞こえてきた。
常識とはいったい何なのだろう と考えさせられたわ
オーストリアで本場のクラシックを学び、首席で卒業したWillだからこそ
悪魔の羽をつけて魔王を弾いた世界初のヴァイオリニストとして
面白いのに。
次にリリースする新曲も「偏見に華麗に立ち向かう」がコンセプトなんだけどね
今までミルヒの活動を通して
「ロリータはだめ」と出演を断られたり、
音楽ではなく見た目で判断されることが圧倒的に多かったなと思います。
その一方で、この見た目だからこそ価値を見出してくれる場もあるので
私たちはこれからも希望を捨てず、自分たちが楽しい、嬉しい、と思える活動をしていこうと思います。
「こうあるべき、こうすべき」という固定概念が強すぎると
可能性を潰し、芸術も文化も経済も衰退してしまう。
本当なら 大人にこそ遊び心が必要なんだけどね。
ちなみにピアノの調律をしてくださったスタンウェイ社の調律師さんは
リハの時から興味津々で「すごく楽しそうです」と
キラキラした目で見てくださってました。
たとえば家探ししてても「ペット可」の物件ってけっこうあるけど
そのほとんどが「小型犬のみ」という条件付き。
猫を飼ってる人ならわかるけど、猫には体臭がないから
トイレさえちゃんと片付ければ臭わないのよ。
壁を引っ掻いてボロボロにする猫さんばかりではないし
ちゃんとした飼い方をしていればペットがいてもお部屋はきれい。
なんならキャンキャン鳴いたり粗相したりする小型犬もいるのに
ハンナさんみたいに大人しくて品のいい子でも、
体の大きさだけで断られるとしたら
理不尽でしかないわね。
世の中「普通」とか「常識」とよく言われるけど
Cocoからしたら、みんな変だし、変わってるし、何ひとつ普通なんてない。
本当に良いものとか、大切なこととか、優しさとか、想像力って
自分で養っていくしかないのよね。
というわけで
次はみんながリラックスして楽しめる会場を選ぶことにするわ
また書くわね。