今から約45年前のことです。
当時、私はバレーボールの愛知県代表として、
青森国体の開会式に参加していました。
華やかな式典の最中、忘れられない出来事が起きました。
皇太子殿下(現在の上皇閣下)がご挨拶をされていたその時、
突如として暴漢が現れたのです。
暴漢は皇太子殿下に向かって何かを投げ入れました。
距離があったため、陛下に届くことはありませんでしたが、
現場は一瞬にして凍りつくような緊張感に包まれました。
(暴漢はすぐに取り押さえられました)
その時です。
私の目の前で、信じられない光景が繰り広げられました。
隣にいらした美智子さま(当時は皇太子妃殿下)が、
迷うことなく皇太子殿下の前に身を寄せ、立ちはだかったのです。
まるで陛下をかばうように、暴漢との間に分け入り、
その身を守ろうとされました。
警護の方よりも早く、反射的に体が動かれたようにお見受けしました。
あのお美しく、いつも穏やかな美智子さまが、
これほどまでに強く、勇気ある行動をとられる方なのか。
すぐ目の前でその一部始終を見ていた私は
、言葉を失うほどの衝撃を受けました。
それ以来、私は美智子さまのあのお姿に、
深い感動と尊敬の念を抱き続けています。
「本当の美しさ」とは、あのようなとっさの瞬間に表れる、
凛とした強さのことなのだと、今でも鮮明に思い出されます。