「ライルはやっぱ、アクマか…しかもレベル2…めんどくせぇ」



「んな事、言うなさぁ~(苦笑)」

「だって…見た感じ卑怯なんだぜ?…自分は高みの見物しながら不意打ちで」

「あはは…(苦笑)」
なんて会話をしつつも、レベル1を破壊していくのであった。けれど…
「殺せ殺せ♪(笑)」

「きりがないぜ(汗)」

一気に破壊するなら…"あれ"だな…

「ミカっ!」
ミカエルの略称を呼ぶ。そして、お互いにアイコンタクトを取り、意思の疎通をはかった。頷いたミカエルを見たガブリエルは、今度は後ろを振り返る。
「あれ行くぜ、ラビ!」
"あれ"だけで、ラビは、なんの事だか理解し、笑ってみせた。
「あいよぉ!(笑)…大槌小槌、満満満…」
ラビの声に合わせるように、槌が大きくなっていく。そして…
「満!」
最後の一言目には、あの細身でどうやって持っているのか?と思わせるほど、巨大化していた。それを軽々ブン回し、アクマ達を中央付近へと集める。ラビにとっては、まったく重さを感じないらしい。
『天使ノ翼風(エンジェルウィングウィンド)!』
ミカエルの竜巻にあおられ、多くのアクマが集まっていった。それと同時に、ガブリエルへと目線を送る。ミカエルと目を合わせたガブリエルは頷き、翼の左右にある十字架に触れ、それを取り出した。
そして…
「天使ノ矢(エンジェルアロー)!」
十字架を媒体に、光で弓矢を作り、無数の光の矢を放った。それは、集められたアクマを破壊していく。光の矢がなくなる頃には、二、三体のアクマしかいなくなっていた。集められたアクマ以外も破壊していたのだ。
『うまくいったな、ガブリっ!』
ガブリエルの略称で声をかける。実はこの略称、長くてメンドイからが、始まりだったりするのだ。
さて、仲良くハイタッチをするふたりを、下から見ていたアレンは、近くに来たラビに声をかける。
「すごい連携プレイですね」

「まぁなぁ~♪だてに、ふたりと任務、こなしてきてないさぁ(笑)」

「そういえば、ラビは、ふたりとの任務が1番多いと聞きました。相性がいいんでしょうか?」

「あぁ~…それはたぶん、違うさぁ…俺はただの、おまけさ(苦笑)…仲介みたいなもんかなぁ…」

「どういう事ですか?(汗)」

「実はさ、あの連携は初め、ミカとガブリが俺の前で、相談なしのぶっつけでやったんさぁ…後から聞いたんだけど…目があったからだってさ(苦笑)…ホントに、スゲー以心伝心だよなぁ~…それのせいで、ファインダーに話が通じない時があるんだけどさ(汗)」

「あぁ…だから、仲介なんですね…(汗)」

「うん…ふたりの事、扱えるの俺だけだって言われたさ…(汗)」
別々だと問題ないのに、なんでさ?とラビは呟く。
「なんだか、うらやましいです」

「ん?」

「僕はまだまだ、ふたりの事、よくわかりませんから(苦笑)」

「アレンは、これからだって♪…大変だぞぉ~…ふたりして、意地っ張りだったり、頑固だったりするさぁ…(ため息)」

「あぁ~…それは、これまでのでなんとなく、わかりました…(苦笑)」
アレンとラビは、お互いに苦笑いを浮かべた。どう見ても、サボってる。そのふたりを発見したミカエル。
『おいっ、そこ!…無駄口叩いてんじゃねぇ…!(怒)』


すいません。と言って、ふたりは肩を落としたのだった。



『天使ノ翼風(エンジェルウィングウィンド)!』


ミカエルの対アクマ武器である翼が、凄まじい竜巻を起こし、アクマを破壊していく。
「あらら。でも、まだまだ居るもんねぇ♪殺せ殺せ(笑)」
しかし、一向に減る気配がなかった。
「きりがありませんね(汗)」

『そうだな…アイツの能力がはっきりわかってねぇのも困るぜ…』

「やはり、先ずはレベル1をという事でいいですか?」

『あぁ…いいぜ…全部倒し終れば、レベル2も何とか出来るだろ』

「では、少し下に居てください」

『ん?…あぁ…わかったぜ』
ミカエルに微笑んでから、アレンは高々と跳躍し、対アクマ武器を十字に振り降ろす。
「十字架ノ墓(クロスグレイヴ)!!」
この攻撃で多くのアクマが破壊された。着地と同時に、膝をつくアレン。
そこに…
「——…っ!?」
気づくのが遅かった…避けられない…。レベル2の攻撃が迫っていたのだ。
『あぶねぇ!(汗)』
アレンより、いち早く気づいたミカエルは、素早く移動し、彼と自身を守るように、翼を広げて包み込んだ。そこに、岩で出来た槍や刀などが激突する。翼にぶつかったそれは、いとも簡単に崩れた。元々、ただの岩がイノセンスに傷をつけられるはずがないのだ。
「もう少しだったのにっ!ざんねぇ~ん(ため息)」
攻撃が止むと、悔しがるレベル2の声が聞こえた。防御を解くミカエル。
『大丈夫か?』
翼に残る岩の破片を振り払いながら、アレンに手を差し伸べた。翼はミカエルの意思で勝手に動く為、羽ばたくようにして、振り払っているのだ。アレンは、差し伸べられた手を取り、立ち上がる。
「あ、はいっ。助けてくれて、ありがとうございます」

『さっきのとで、チャラだぜ(にっ)』

「でも…女性に守られてしまいました…不覚です(泣)」

『おいおい(汗)』

「僕は、守られるのではなく、護りたいんです」

『え?』

「僕は…誰かを護れる破壊者になりたい…」
その呟きは、まるで、自分に言い聞かせているようだった。

アレンは…何か…心のどこかに、重いモノを抱えている…そんな気がした。
彼の過去がどういうのかなんて、僕は知らない…いつか…話してくれるだろうか?その時、僕は自分の事を話せるだろうか?
僕は、このままでいいのか?

そんな思いが巡る。しかし、同時に彼へ怒りが込み上げた。
『アレン、これだけは言っとくぜ…僕は、自己犠牲なんてする奴、大っ嫌いだからな…(怒)』

「あっ。…はい」
一瞬、驚いた顔を見せたアレンだったが、すぐに、悲しそうに頷き、うつむいた。しかし、うつむいたかと思えば、すぐに、苦笑いを浮かべていた。
「そういえば、前に…リナリーにも似たような事を言われた事がありましたね…(苦笑)」

『そうなのか?』

「はい。…僕は、そんなつもりはない…つもりなんですけどね(苦笑)」

『ふぅ~ん。まぁいいけど…とにかく…お前、不意打ちに弱いみたいだから気をつけろよ』

「はい。次は、気をつけます(苦笑)」

『でもまぁ、おかげでアイツの能力がわかったけど』

「本当ですか?」

『あぁ。アイツは手で触れたモノを、思い通りの形に、変えられるみたいだ』

「触れたモノ、すべてでしょうか?(汗)」

『いや、変えられないモノもあるみたいだぜ…例えば、前に変形させた奴とかな…(にっ)』

「よく見ていますね」

『まぁな。これも、ファインダーには必要不可欠な能力だからな』

「昔の勉強が役にたっているんですね(微笑)」

『あぁ。…さて、アイツの能力がわかった事だし、かたぁつけますかぁ…』

「そうですね」
体勢を整えるふたり。
そこに…
「待たせたさぁ♪」

「遅くなって悪い」


そう言って現れたラビとガブリエルは、次々とアクマを破壊していった。やはり、道は繋がっていたようだ。



「なぁ、ガブリエル…ホントに大丈夫さ…?(汗)」



「あぁ…大丈夫だ…ちょっと頭痛がしただけだからな。もう痛くない」

「ならいんだけど…(汗)」
そんな時、騒音が聞こえてきた。
「なんさ?ミカエル達んとこか?(汗)」

「かもしれねぇな(汗)」
なんて言ってるふたりの所にも、レベル1のアクマが大量に現れる。
「どこにこんだけのアクマが居やがったんだ(汗)」

「俺らの為に増援されたのかもしれないさぁ」

「いらねぇ増援だな…やるしかねぇ…」
祈るように目を瞑り、呟く。
「…イノセンス発動…!」
ガブリエルの背から生えてくるように、翼が現れた。
「いっちょ、やりますか♪」
ラビも槌を取り出す。そして、ふたりしてアクマを破壊していった。

それから、現れたアクマを破壊し終え、先へ進む。すると、また、騒音が聞こえてきた。
「…近いな…」

「急ぐさっ」
そこに向かって行くと、広い空間が現れる。ここの中枢部らしい所に、アクマと対峙しているミカエルとアレンがいた。トマは、タリズマンの結界で、自分の安全を確保しているのが見える。そんな時…
「あ、アレンっ!?(汗)」
膝をついたアレン目掛けて、何かが飛んでいくのが見えた。彼は気づいていなかったらしく、ミカエルが対アクマ武器でガードしている。その飛んできたモノの元を探し、上の方を見ると、明らかにレベル1とは形の違うアクマが、残念そうに、肩をすくませていた。

…レベル2が居たのか…

そんな事を思っている横でラビは、にんまりと笑いながら呟く。
「アレンの奴、助けられてやんの♪」

「不意打ちに弱いみたいだな、アイツ」

「女に守られるなんて、悔しかったろうなぁ…特にミカエルに♪(笑)…それに、アイツは誰かを護りたいってタイプさ」

「そうなのか?」

「そうさぁ~。たぶん、お前にミカエル達の事、任されたみたいで内心、嬉しかったんじゃないかなぁ(笑)」
なんて言って、笑うラビ。

お前はホント、よく見てるよなぁ…それもまた、ブックマンとしての性(さが)なのか…
それにアレンが、どういう過去を持つかなんて知らないけど…何か…そうさせる何かがあったんだと僕は思う。ラビは聞いた事があるのかもしれない。いつか、僕にも話してくれるだろうか?…その時、僕は自分の事を話せるだろうか…?
僕は、このままでいいのか?

そんな思いを巡らせるガブリエル。その隣に居るラビは、アレンと話すミカエルを見つめながら呟いた。
「それにしても、やっぱ、まるで…天使さ…」

「はぁ…見とれてる場合じゃねぇぞ…」

この能天気さが羨ましいぜ(汗)

「おう、悪い悪い(苦笑)」

「行くぜ?…こんな悠長に観察してたなんてバレたら、保留にされた蹴りが飛んでくるぜ…」

「そ、それはさすがに嫌さ(汗)…んじゃまぁ、加勢するさ♪(お前も、ちゃんと天使みたいだぜガブリエル…怒られたから、もう言わねぇけどさ…)」
なんてラビが考えているとは露知らず、ガブリエルはイノセンスを発動させる。
そして、近くにいたアクマから破壊していった。それに続くように、ラビも槌を取り出してアクマを破壊する。
それから…
「待たせたさぁ♪(笑)」

「遅くなって悪い」
ミカエル達に声をかけた。
『お前らっ、気をつけろ!…あれはレベル2のライルだ!!…手で触れたモノを、変形させる力があるみたいだっ!』

「了解さぁ~」


こうして、無事、合流を果たしたメンバー。