『天使ノ翼風(エンジェルウィングウィンド)!』


ミカエルの対アクマ武器である翼が、凄まじい竜巻を起こし、アクマを破壊していく。
「あらら。でも、まだまだ居るもんねぇ♪殺せ殺せ(笑)」
しかし、一向に減る気配がなかった。
「きりがありませんね(汗)」

『そうだな…アイツの能力がはっきりわかってねぇのも困るぜ…』

「やはり、先ずはレベル1をという事でいいですか?」

『あぁ…いいぜ…全部倒し終れば、レベル2も何とか出来るだろ』

「では、少し下に居てください」

『ん?…あぁ…わかったぜ』
ミカエルに微笑んでから、アレンは高々と跳躍し、対アクマ武器を十字に振り降ろす。
「十字架ノ墓(クロスグレイヴ)!!」
この攻撃で多くのアクマが破壊された。着地と同時に、膝をつくアレン。
そこに…
「——…っ!?」
気づくのが遅かった…避けられない…。レベル2の攻撃が迫っていたのだ。
『あぶねぇ!(汗)』
アレンより、いち早く気づいたミカエルは、素早く移動し、彼と自身を守るように、翼を広げて包み込んだ。そこに、岩で出来た槍や刀などが激突する。翼にぶつかったそれは、いとも簡単に崩れた。元々、ただの岩がイノセンスに傷をつけられるはずがないのだ。
「もう少しだったのにっ!ざんねぇ~ん(ため息)」
攻撃が止むと、悔しがるレベル2の声が聞こえた。防御を解くミカエル。
『大丈夫か?』
翼に残る岩の破片を振り払いながら、アレンに手を差し伸べた。翼はミカエルの意思で勝手に動く為、羽ばたくようにして、振り払っているのだ。アレンは、差し伸べられた手を取り、立ち上がる。
「あ、はいっ。助けてくれて、ありがとうございます」

『さっきのとで、チャラだぜ(にっ)』

「でも…女性に守られてしまいました…不覚です(泣)」

『おいおい(汗)』

「僕は、守られるのではなく、護りたいんです」

『え?』

「僕は…誰かを護れる破壊者になりたい…」
その呟きは、まるで、自分に言い聞かせているようだった。

アレンは…何か…心のどこかに、重いモノを抱えている…そんな気がした。
彼の過去がどういうのかなんて、僕は知らない…いつか…話してくれるだろうか?その時、僕は自分の事を話せるだろうか?
僕は、このままでいいのか?

そんな思いが巡る。しかし、同時に彼へ怒りが込み上げた。
『アレン、これだけは言っとくぜ…僕は、自己犠牲なんてする奴、大っ嫌いだからな…(怒)』

「あっ。…はい」
一瞬、驚いた顔を見せたアレンだったが、すぐに、悲しそうに頷き、うつむいた。しかし、うつむいたかと思えば、すぐに、苦笑いを浮かべていた。
「そういえば、前に…リナリーにも似たような事を言われた事がありましたね…(苦笑)」

『そうなのか?』

「はい。…僕は、そんなつもりはない…つもりなんですけどね(苦笑)」

『ふぅ~ん。まぁいいけど…とにかく…お前、不意打ちに弱いみたいだから気をつけろよ』

「はい。次は、気をつけます(苦笑)」

『でもまぁ、おかげでアイツの能力がわかったけど』

「本当ですか?」

『あぁ。アイツは手で触れたモノを、思い通りの形に、変えられるみたいだ』

「触れたモノ、すべてでしょうか?(汗)」

『いや、変えられないモノもあるみたいだぜ…例えば、前に変形させた奴とかな…(にっ)』

「よく見ていますね」

『まぁな。これも、ファインダーには必要不可欠な能力だからな』

「昔の勉強が役にたっているんですね(微笑)」

『あぁ。…さて、アイツの能力がわかった事だし、かたぁつけますかぁ…』

「そうですね」
体勢を整えるふたり。
そこに…
「待たせたさぁ♪」

「遅くなって悪い」


そう言って現れたラビとガブリエルは、次々とアクマを破壊していった。やはり、道は繋がっていたようだ。