【探偵の探偵 第一巻 松岡 圭祐】の追記です。 | dfdfdfe3のブログ

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元プロ探偵も太鼓判!? ドラマ『探偵の探偵』のリアリティ5点
松岡圭祐さんの小説を原作にしたフジテレビ系ドラマ『探偵の探偵』が7月9日にスタートしました。初回視聴..........≪続きを読む≫

昨日、かき足りなかったところを追記します。

1 確証バイアスについて

確証バイアスという言葉が何度か出る。
警察は上の命令に絶対に従う、だから警察官は自分の頭で考えることはない、ということこそが、確証バイアスでは?
警察による犯罪や不祥事を並べ立てて、だから警察は、という話の持っていきかたも、読者に確証バイアスを植えつける試みなの?
捜査一課長は、阿比留のイエスマンに成り下がっていたが、本当に警察のこと何も知らないんだな。警視庁捜査一課長は、ノンキャリの頂点、全ノンキャリの代表といってもいい存在だ。目標でもあるし、たとえなれなかったとしても、自分自身の代わりであり、代表なのだ。それが、部下の目の前で、何かあると、ひとつひとつ、阿比留の意見を持つ、阿比留にお伺いを立てる、そんな情けない姿を見せて、部下がついていくわけがない。
しかも、副総監の遺産をめぐって、見当違いの推理をした間抜けな探偵の言うことをですよ。
松岡というバカは、いったいどこで、警察とはこういうもんだ、という確証バイアスに引っかかったのだろう?


主人公は、女医にはめられるのだが、その女医が警察の嘱託医であり、警察の捜査協力者がはめるわけがない、という確証バイアスにかかったからだが、実は、確証バイアスはもうひとつあった。女医の話によれば、警察はつじつまあわせをするという。主人公も、警察がつじつま合わせをしたと簡単に信じた。あとになって、警察がそんなことをするわけないでしょ、と女医に馬鹿にされる。なぜ主人公は信じたのか。それがもうひとつの確証バイアス、すなわち、警察とはそういうものだ、という確証バイアスにかかっていたからだ。
しかし、終盤においても、警察とはそういうものだ、という確証バイアスがとけておらず、何の成長もしていないことに慄然とする。


2 自爆

阿比留は自爆とも思えるような行動に出るのだが、それは彼が追い詰められたから。
しかし、これがよく分からない。
阿比留は、主人公と二人きりだと思って、幼児誘拐の告白をするが、実は、近くに刑事が一人いた。というよくある展開なのだが、犯罪の告白が弱すぎないか? あれくらいなら、なんとでも言い訳できる。

そもそも、なぜ、ぺらぺら喋る?

副総監の遺産のときも、主人公に自作自演の告白をしていた。こっちは、完全に。
なんで、録音してないの?
なんで、阿比留は、録音されているかもしれないという警戒がないの?
阿比留という男は、新副総監から信頼され、捜査一課長がイエスマンになるほどの男である。
幼児誘拐をしたとき、彼は、幼児を食べ物たっぷりと一緒にひとつの場所に監禁し、それ以後、その場所には訪れずに放置したという。
びっくりだよね?
誘拐して、監禁して、そのあと一週間も放置する。
犯人の目的はなんだったんだ?
と、警察は考える。マスコミもかきたてる。そもそも、なぜ阿比留はこの場所が分かったのか? ということまで、徹底的に調べ始める。なぜなら、犯人を捕まえないと、事件は終わらないし、捜査本部が解体されることもないからだ。
幼児を放置したままなんて、怪しまれると阿比留は考えなかったのか? 犯人の代役を用意しなかったのか?
つまり、警察が、阿比留のイエスマンに成り下がるくらいに無能に書いているのは、その阿比留自体が実は無能だったから、ということなのかな?
さらに、録音ひとつしない主人公も、よろしく……。
ちなみに、阿比留はいろんなところに人脈はあるが、どうやって人脈を築いたのかは一切書かれていませんでした。

3 カジノ

警察が真相を発表しない理由のひとつが、カジノ法案にあるという。
カジノが出来たら、筆頭探偵なるものに、いろいろゆだねる。その筆頭探偵は大手で優秀な探偵会社でなければならず、だから阿比留が選ばれた。
当たり前の話ですが、カジノ法案は現在、可決どころか審議すらされていません。
法案が可決されても、施行されるまでにはまだたっぷり時間はある。
まだまだ何年も先の話です。
法案が可決する前に、筆頭探偵を決めようとするのもむちゃくちゃだが、もしそうなら、やはり徹底的に、その探偵会社を調べつくす。時間をかけて、それこそ徹底的に。
ところが、警察が阿比留を事前調査したというのは一切書かれていない。いったい、この世界の警察は、なにをしているのだろう?

4 現実が、お花畑でなくてよかった

改めて考えると、この小説の世界は警察もマスコミも無能であり、探偵のみが優秀という、ありえない設定のようだ。それについては元プロ探偵も疑問を投げかけている。

【あるデータによれば、現場で活動する探偵調査員の平均キャリアは5年未満です。飲食業界も裸足で逃げ出すような超ブラック業界ですから、優秀な人材が極端に定着しにくいのです。】

そもそも、そんな世界なら、ヤクザがヤクザを辞めて悪徳探偵など始める必要があるのだろうか?
警察もマスコミも無能なら、ヤクザのままでやりたい放題できるだろう。別れさせ屋の詐欺なんて、そんな小銭稼ぎなどやる必要もない。日本はとっくに犯罪大国になっていないとおかしい。だが、現実は違う。年々、殺人事件は減っており、そうでなくても治安の良さは折り紙つきだ。
まあ、組織犯罪を撲滅できない、ということで、警察を無能として書いた著者である松岡の、頭のなかのお花畑では、これだけ治安がよくても関係なく、日本は立派な犯罪大国になっているのかもしれないが。

※~※は2015.7.22にて書き足し。

2015.7.27
ついでに追記。

やはり、どう考えても、主人公の探偵事務所を捜査しないのはおかしい。
警察が隠蔽をするというのならなおさらだ。主人公や、その探偵事務所が、今回の事件をマスコミにタレこまないとは限らない。阿比留の真実を暴露する。そんなことをすれば主人公たちは破滅するかもしれないが、それは希望的観測というものだ。主人公や探偵が、どう考えどう動くのか、それは警察にも分からない。警察の望みどおりに動いてくれるとは限らないのだ。ならば、捜査をするか、少なくとも、所長に接触を試みるはずだ。警察が隠蔽をはかりたいなら、探偵たちにも口止めをする必要がある。それが隠蔽工作というものだ。