卒業ブログ #10 西村 翔気『強い同志社を取り戻すために』 | 同志社大学体育会フットサル部TREBOL

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・なぜDFCに入ったのか

 自分は同志社に入ってからDFCを選んだというよりも、DFCに入るために同志社を目指したので元から入部は決めていました。


 大学受験で近○大学に落ち、浪人するしかなくなった時に先輩の友人(22卒小田)がDFCに入った話を聞いて興味を持ちました。それからは志望校を同志社に決めて1年間狂ったように勉強をしました。(元報○高校の小田が行けるなら俺でも同志社いけるかも、というのも正直ありましたが。笑)


 数ある大学フットサル部の中で体育会でも無いDFCを選んだ理由は(関西1部で闘える、学生主体等)様々ありますが、何よりも3年前にインカレ日本一になっていて、日本一を目指す環境があることが最大の決め手でした。



・4年間で最も印象に残っていること

 沢山ありますが、1回生の頃に関東遠征でやった多摩大学との練習試合を選びます。当時の多摩大は現在日本代表やFで活躍している選手も多く在籍した大学最強のチームで、「常にどこからでも簡単にチャンスを作られて一瞬で殺られる怖さ」は今でも強烈に覚えています。

 

 寄せるとドリブルや2人組で簡単に剥がされ、一瞬でも距離を空けようもんなら簡単にピヴォに当てられて気づいたらシュートを打たれている。ボールを持てても既に寄せられていてシュートまで持っていくことははおろか、相手コートに攻め入れる気さえしないレベルでした。


 入部から約1年が経った時期のトップ関東遠征で、ある程度の自信と手応えを持っていたはずが、試合後は残り3年でアレに勝てるのかという絶望と焦りに変わっていました。


 ただ、ドリブルしか脳になかった自分にとって、この試合は大きな転機になりました。それ以降は少しでも時間があればTwitterや YouTubeを見漁って知識を付けるようになり、知識の重要性とそれを活かす楽しさに気づくことができました。


 今シーズン2度対戦したインカレ日本一の大阪成蹊(1勝1分)も完成度の高いチームでしたが、今思い出してもあの時の多摩大の強さは異常だったと思います。




・4年間で最も辛かったこと、時期


 2つあります。

 1つ目は今シーズンです。インカレでは全国出場もできず、優勝を目指していた学生リーグでは6位。さらに関西リーグは1勝全敗という結果で降格という恥ずかしいシーズンにしてしまいました。

 

 関西リーグ経験者3人で大半が府リーグ上がりのチームだったので、(攻守ともに)知識や経験で仕方のない部分はありましたが、それを言い訳に個々の能力頼みになってしまったことが1つの大きな原因だったように思います。

 

 個の力に頼る方が楽ですがそこにはどうしても限界があります。本当に日本一を目指すのであればそこに甘えずにちゃんと細かい部分を追求して、チームとして当たり前のレベルを上げるべきだったと反省しています。


 個人としてもこの1年は怪我ばかりで、満足にプレーできない不甲斐ないシーズンになりました。もっとできることがあったと思えるからこそ余計にこれまで歴史を作ってこられた先輩方、付いてきてくれた後輩、そして東さんには申し訳ない思いでいっぱいです。




 二つ目は沢山のメンバーが辞めてしまったことです。同期だけでも合計10名が途中で辞めてしまいました。


 さらに1個下もコロナ直撃で引き留める術なくほとんどが辞めてしまい、ついには1人になるまで減りました。彼らは自分が新歓代表を務めた時に入ってくれた代だったので思い入れが強かった分、歯痒さとショックが大きかったのを覚えています。


 同期が退部して取り残される辛さを知っているからこそ、たかともときの2人には報われてほしいなと思っています。来季は彼らのためにもまずはインカレ全国に行ってほしい、そして2人には悔いの無い様に思いっきりやり切って欲しいです。




・どのようにして乗り越えたのか

 一つ目に関して、正直11月の連戦(全日gatt戦、学生リーグ近大戦)を立て続けに落として無冠が確定した時は、何で今までこんなに本気でやってきたんやろうと本気でフットサルに打ち込むのがバカらしくなりました。


 モチベーションが急に無くなる感覚は約20年のサッカー人生で初めての経験だったので全てを捨てて引退してしまいたかったですが、それでも続けれたのは、最後に選抜の全国大会が残っていたからです。


 そこで全てを出し切って途中で辞めた同期を見返したいという思いと、諦めきれなかった日本一への思いが強かったのだと思います。


 この全国大会では結果的にメンバーにも恵まれて全国優勝を達成することができました。苦しいシーズンでしたが逃げずに続けて良かったです。


 嬉しくて涙が出る経験はこれが最初で最後だと思います。笑




二つ目に関しては、「去る者は追わない」というマインドを持つことです。


 チームメイトに辞めてほしくないと思う気持ちはあって当然だと思います。ただ、良い意味でも悪い意味もモチベーションは簡単に周囲に伝わってしまう物で、モチベーションとは与えられる物ではなく自分で創り出す物です。


なので、

・欠席する度に真偽を気にする

・試合に使わないといけない(使わないと人のせいにする)

・機嫌を伺って言いたいことを言えないetc…

というネガティブな雰囲気を生み出す存在に構っている暇は無いなと切り替える様になりました。その方がメンタル的にも楽です。


 サテライトにいる上級生は特に、経験のない新入生との練習で自分の成長が感じられなかったり、なかなか勝てないことに苛立ったり、トップで活躍する同期の存在に焦ったりと、様々な感情が混ざり合ってどうすればいいのか悩む時期が来るかもしれません。一つ言えるのは本気で考えて取り組んでいればそれは確実に自分の成長に繋がるし、必ずどこかでチーム全体に影響を与えているということです。


 3回生の頃、殆どが1回生のサテライトを引っ張った沼野とたけるはなかなか結果の出ないチームを我慢強く成長させつつ、次のシーズンは自らトップの中心選手として活躍しました。計り知れない苦労や葛藤が本人達にはあったと思いますが、2人の頑張りが無ければ今季トップに上がったメンバーの活躍は無かったし、2人の存在は本当に心強かったので感謝しかありません。




今の3.4回生は人数が少ないので、今後部員数は確実に増えるでしょう。体育会昇格で優れた選手が加わり、上級生が外れるという事もあるかもしれません。ベンチに入れる人数は変わらないので、人数が増えるとこのように試合に出られない人が増えるのは避けられない事実です。


 でも、上手くいかなくても諦めないでください。投げやりにならないでください。本気でやった末に辛くなったのであれば、その時は他のチームかサークルに行くなり、好きなことをすればいいと思います。4年間しか無い大学生活なのでやりたいことをやってください。



・期待する後輩

○去年トップで試合に出てたメンバー(ゆうご、ゆうと、すずや、りひと、じゅんた)

 2年目なので慢心せずにチームを引っ張っていって欲しい!それぞれ特徴があって個人の能力は申し分ないです。あとは向上心を持って知識を身につければ(特に純大と利仁、涼哉)もっと上手く武器を発揮できるので、上手い選手で終わらずに大学フットサル界を代表する良い選手になれると思います。

 

○りょうや(新3年)

対人の強さ、ボール奪取といった守備面と預けるパスの柔らかさがピカイチ。あとはフィクソとの駆け引きとかシュートみたいなピヴォに必要な技術がもっと身につけば、かなり重要なピースになると思います。これまでの悔しい思いをぶつけてください。


○りょう、ゆうき、はやと、こうだい(新2回生)

来季はトップ?でしょう。(違ったらごめん)

トップは既存メンバーが多いですが、そんな事関係なくポジションを奪い取って序列を変えるのが役目です。それが間違いなくチームを強くするし、その力が4人にはあると思います。


○ゴレ:たか(新4回)、しゅうと(新2回)、ひろと(新2回)

正直フットサルはゴレに懸かってます。あまりゴレの技術については分からないのでアドバイスできませんが、自信を持ってはっきりとプレーして欲しいと思います。




後輩に伝えたいこと

 楽しむために考え、挑戦することです。

 大前提として、DFCにいる意義は皆それぞれで、モチベーションに差がある事は当然です。しかし、強いチームに共通するのはこの差が極めて小さいことだと思います。


 上手い選手が揃っていても、それと強いチームは全くの別物です。来年本気で関西リーグ1部復帰とインカレ日本一を果たしたいのであれば、さらに考え、学び、結果にもっと貪欲になる必要があります。


 そうすれば強いチームの一員としての自覚が芽生えて徐々に大事な試合も勝ち切れるようになると思います。

 

 誰かから強いられている訳でも無いのに高い交通費を出して時間を割いて、本気になれているのはすごい事です。人生の夏休みと言われる大学生活を捧げてでもDFCを続けている理由として皆に共通するのは「楽しいから」ではないでしょうか。

 

 当然ベンチよりも試合に出た方が楽しいし、負けるより勝った方が楽しいと思います。そしてこれからも楽しみ続けるために、毎回の活動で色んなことにチャレンジしてモノにしてほしいです。足ブロック、トンパ、ピヴォ当て、中ドリ、パスに寄るタイミング、立ち位置、シュートの高さ、アラコルタ、ライン間、体の向き、枝D、裏、パワープレー…個人でもチーム戦術でも何でもいいです。


 ただなんとなく「今日楽しかったな」とか「調子悪かったな」と毎回の練習を終えるのと、考えながら一つ一つできることを増やすのでは将来大きな差が生まれます。何となくやってしまってる人は今一度考え直してほしいです。今ならまだ間に合います。


 チャレンジといってもどんなのがあるか分からない人はTwitterで調べてみてください。(東さんに聞いても教えてくれるはずです。)



・DFCに入部を考えている方に向けて

 自分が今まで罵詈雑言大歓迎なチームに身を置いてきたからということもありますが、DFCに入った時の第一印象は「温かくて熱いチーム」でした。それは今でも変わらないと思います。本気でフットサルをしたい人はぜひチャレンジしてみてください。応援してます。



・最後に

 キャプテンに決まった時、今年は未来に繋ぐための我慢の年だと考えていました。これは諦めていた訳ではなく、例年と比べて圧倒的に経験が浅かったし、何よりチーム全体の人数が20名程でサテライトを無くす話も出たぐらい、そもそも存続が危機的な状況だったからです。


 思い返すと、それからはどうすれば認知度を上げて、他と差別化できるか、どうすれば人が集まるか、どうすれば金銭面等を気にせずによりフットサルに集中できる環境を作れるか、就活や授業そっちのけでそんな事ばかりを考えていました。


 今ではメンバーが約40名にまで増え、1回生の頃に取り消された悲願の体育会昇格も実現できました。多くのスポンサーの方にもサポートをしていただいています。未来のDFCのために、最低限の貢献はできたのでは無いかと思っています。


 ただ一つ、後悔していることはやはりインカレ全国に行けなかったことです。

 

 インカレ全国を経験したことが無い最初の代だったので、日本一奪還に挑戦する後輩のためにもまずは何としても全国に出たかったのですが後一歩のところで敗れてしまいました。


 夢は後輩に託してこれからはおとなしくOBの立場からDFCの日本一奪還を応援したいと思います。


 最後にはなりますが、成長を後押ししてくださった先輩方、可愛く頼もしい後輩、無理を聞いてくれてサポートしてくださったスポンサーの方々、フットサル連盟の方々、この4年間関わってもらった全ての方に感謝申し上げます。


 つい長文になってしまいましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。


              #10西村翔気